じいちゃんと、母さん
定期入院の最終日、母さんがクルマでじいちゃんを迎えに行った。
母さんはじいちゃんの、残り時間を知っている。
母さんは幸洋をクルマに同乗させてた。
必然的に、バスもお邪魔になる。
バス「今回もであります! がんばります」
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じいちゃん「悪いな、迎えに来てくれて」
母さん 「別に、気にしないで下さい」
じいちゃん「具合は良くないようだ。いまの医者はハッキリ言う。下手くそな励ましなんぞ、しおって!」
母さん 「大丈夫ですよ」
幸洋 「だいじょ」
母さん 「ほら幸洋だって、応援してます」
じいちゃん「おー! 少しずつ大きくなっていく。嬉しい限りだ」
幸洋様、じいちゃんは大丈夫なんでありましょうか?
幸洋 『わからない、だけど……』
だけど、なんでありますか?
幸洋 『バス、千日の半分を過ぎた。残りはまだあるけど、時間は止まらない』
幸洋様、何が言いたいのでありますか?
幸洋 『キミとの時間も、思う程に多くないんだ』
……幸洋様、自分の時間と少しでも共にありましょう。
それが自分と、幸洋様の存在意義だと思う次第であります!
幸洋 『うん、そうだね』
じいちゃん「……ワシは、先がわかった」
母さん 「弱気にならないで下さい」
じいちゃん「ワシはお前ら家族との時間が、多くないことを知っとる」
母さん 「……」
じいちゃん「とは言えな、アイツと母さんと一緒に一秒でも居たい。時間は少ないかもしれない! 少なくとも良いから……」
母さん 「その後は何ですか?」
じいちゃん「一緒に老いぼれと居てくれるか?」
母さん 「お義父さんは、私と父さんに居てもらわないと!」
じいちゃん「本当にか?」
母さん 「……だって」
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第三十四話 お義父さんは
だって、お義父さんは私達と居てくれることが、家族の……
存在意義
……だからです!
「……存在意義か」
はい、お義父さんは私と幸洋と、父さんの大切な家族ですから。
「臭い言葉じゃな」
お義父さん、笑ってますよ
「嬉しいからだ、ありがとう」
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存在意義……
幸洋 『品は人間に使われての存在意義があると思う』
使われてでありますか。
幸洋 『あくまでも、思うだよ』
……自分は幸洋様に使われて、存在意義を示したいであります。
母さん 「さっ、家ですよ」
じいちゃん「ようやく、着いた! やっぱりええのう」
母さん 「はい、病気を治しましょう」
じいちゃん「……ああ、まだワシにも、意義はあるはずだ」




