バスであります!
ポンニャン、点滴台、カッパ達が病院にお邪魔している時、お家ではクマとバスが会話をしていた。
その会話に、お日様が参加してきた。
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クマ 『なあ、この家に馴れたか?』
バス 『自分は、大丈夫であります!』
クマ 『……その喋り方、どうにかならない?』
バス 『どうしてでありますか!』
クマ 『……俺が悪かった』
バス 『いえ、口答え申し訳ありません!』
クマ 『……』
お日様『クマ、久しぶりね……あら、アナタ!』
バス 『こっ、これは、太陽様!』
お日様『ここに、来たのね』
バス 『はい、太陽様!』
クマ 『ところで、バス。ポンニャンはまだ知らないよな』
バス 『カッパ殿より、承っております。母様のお手伝いをしていると』
クマ 『ああ、今は病院で仕事中だがな』
バス 『尊敬致します!』
クマ 『尊敬?』
バス 『人間のお世話をすることは、品にとって幸せであります』
クマ 『俺、居るだけだけど……』
バス 『クマ殿は、居るだけで人間を和ませるであります』
クマ 『何もしてないけど』
バス 『人間の、お役に立っております』
お日様 『クマ、バス、品と人間は切っても切れない関係なの』
バス 『わかる気が致します』
クマ 『ところで、じいちゃんどうなの?お日様』
お日様『わかりません』
クマ 『ウソ!物知りなお日様が』
お日様『……月に聞いてみなさい』
クマ 『月……暗闇に出てるアレか!』
お日様『それじゃあ』
バス 『お勤め、お疲れ様であります』
クマ 『あっ、雲に隠れた』
《夜》
クマ 『真っ暗だ』
バス 『はい、真っ暗であります』
クマ 『でも、神社の時よりは全然マシだ』
バス 『神社でありますか?』
クマ 『ああ、そこでオマルに会い、お月様に会い……』
お月様『中途半端に別れた』
クマ 『……やっぱ影薄い』
お月様『……で、何を聞きたい。太陽から聞いた』
クマ 『じいちゃんどうなの?』
お月様『……教えてほしいか?』
クマ 『ああ……』
お月様『わかった。俺の知って入る範囲でな』
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第二十三話
覚悟
俺は、じいさんの具合はよくわからん。
しかしアイツから、ある程度聞いている。
そいつの話では……
覚悟も必要だ!
そう言われた。
「覚悟?なんだそれ?」
良くない知らせや、良くない出来事が起きた時によく使う言葉だ。
人は困難に立ちはだかった時、大変な時、そんな時はいつも覚悟をする。
つまり、じいちゃんは大変になっている。
「失礼致します。その覚悟とは、人間の時間に関係ありますでしょうか」
ん?
「新しい家族だ!お月様」
ほう……
……話を戻すぞ。
その通りだ。
じいちゃんは、母さん、父さんの……
知らない時間に行こうとしている。
「それは、もしや!片道切符ということでしょうか!」
……ははは、バスだけ似合った言葉だ。
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お月様『つまり、なにが起きてもわからない』
クマ 『そんなんなんだ』
バス 『自分は、じいちゃんを知らないであります。しかしながら、大事な人間とはわかるであります』
クマ 『大事……か』
お月様『今は、待とう』
バス 『必ず!吉報があると笑顔でいるであります!』
クマ 『笑顔?』
バス 『人間が幸せになると見せる顔であります!』
クマ 『笑顔……か、あっ、母さん達帰ってきた』




