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新しい家族 

 母さんが家に、帰ってきた。

 両手に子供を抱えて、帰ってきた。

 父さんはポンニャン、クマを連れているが、なんと何故かアイツがいる。

───────────────────────

 僕たち、お家に帰ってる。

 ボクたち、帰った。


 クマ 『新しい家には、まだ馴染まないな』


 大きなお家。

 うん、でもクマの近くだ。

 母さんがいっしょに置いてくれる。

 うん、母さんありがとう。

 

 クマ 『でもポンニャンは、あっちこっちと仕事が増えたぞ』


 お仕事できる。

 うんうん


 父さん「母さん、帰ってきたな」

 母さん「はい、帰りました」

じいちゃん「よしよし」 

 父さん「幸洋、ただいま」

 母さん「幸洋、ここがアナタのお家よ」

 父さん「裕美、ありがとう……」

 母さん「あら、弘樹さんから、ありがとうなんて……雨かしら」

じいちゃん「かもな」

 父さん「オヤジ!」

 母さん「あはは……」



 …………

 …………



 クマ 『スマホがいない。やはりアイツは居なくなった』


 

 弘樹が買った新しいスマホは……

 命がなかった。


 幸洋 「キャーワーン」

 母さん「あら、おっぱいの時間!」

 父さん「後はやっとくから、早くあがれ」



 ゆきひろ……か

 そういう名前かあ。



 クマ 『まあ、人間(ひとの家族が増えたんだな』



 うん。

 うん。



じいちゃん「おい、荷物の中にこんなのあるぞ?」

 父さん「ん?あっ、カッパだ」

 母さん「そうそう、菖蒲池神社の人からもらったのよ。実家に荷物で来たの。生まれたらくれるって!」

 


 お部屋に、母さんと

 ゆきひろが、いる。


 

 クマ 『今、あっちから、カッパが何とか言ってなかったか?』



 えっ?

 カッパ?

 


 クマ 『神社のカッパ』



 アイツ?

 かもね……



 母さん「さっ、ゆきひろ、おっぱいね。ここにはクマさんのぬいぐるみと、おかしなスリッパ達、そして白いカッパさんが居るのよ」

  


 白い?

 白いんだって。



 クマ 『……』



 母さん「ポンニャン、足温めてね」



 あっ、母さん履いた

 お仕事だ。



 父さん「荷物、ここ置いとくぞ」

じいちゃん「裕美さん、カッパはどこ置く」

 


 あっ!

 あっ!



 クマ 『……』



 オーイ

 カッパー!



 カッパ『オラ、この家の家族になりました』



 やっぱりカッパだ!

 カッパ、カッパ!



 クマ 『なあ、藁麿と分かれて大丈夫か?』

 カッパ『新しい命を宿したら、お別れだからしかたない。藁麿なら、またちがう同業者に命を宿しているぜ』

 クマ 『アイツ、あんなことが出来るのか?』

 カッパ『ああ、藁麿には不思議な力がある。すごいのさ』



 藁麿、どうしてる?

 おまる、どうしてる?



 カッパ『さあな、いま何してんだか』



 母さん「はい、いっぱい飲みました」

 父さん「いい、のみっぷり!」

じいちゃん「……婆さんに見せてやりたかった。長生きはするもんだな」

 父さん「湿った話はなしだ」



 カッパ『まあ、これからよろしくな!オラもいたずら出来るしな!』

 クマ 『いたずらは、しないが良い』

 カッパ『間違いないな……』



 とにかく、人間(ひとも……

 ボクたちも、家族が増えた。



 クマ 『ああ、これからよろしくな』

 カッパ『オラも、よろしくだ』



 よろしく!

 よろしく!



                  つづく


 


 

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