ピクニックに行こう
コウタ達一行は、エイリーン外門に集合し、¨迷いの森¨に向けて出発した。痛覚などの体感テストの為である。
門→迷いの森道中の会話
「みんなNPCとの会話どうだった?」コウタがみんなに感想を聞く。
「そうでごさるな~、拙者は道具屋にいったでごさるが、店番の子供に変な言葉と言われ、ショックでごさった。」マコトがションボリしながら答え
「わ、わたしは、神殿に行く途中転んだんだけど。衛兵さんに大丈夫ですか?って声かけられた・・」とモエは赤面し
「俺は、鍛治へ修理にいったけど。丁寧に武器使ってるなって誉められた」アキラは得意気に答えた。
みな思い思いに出かけていったけど、今までの決まり文句しか言わないNPCに比べて、人間臭く戸惑ったようだ。どんなシステムかはわからないが、概ね感情があると言うのは本当らしい。今後馴染みの店でも出来たら、店員さんにオマケでもしてもらえるだろうか。
◆◆
さて¨迷いの森¨到着。ここは初級者レベルの狩場で、スライムやチビウルフなどの雑魚が殆どだ。
まずは痛覚の確認と言う事で、¨スライムに体当たりされよう作戦¨が決行されることになった。みんなでスライムを追いかけて誘導し、スライムにわざと攻撃させて、痛みをしろう!ってな事である。
ちなみ、スライムの的になる順番は、アキラ→マコト→モエ→コウタで決まった。あらかたスライムに体当たりされ、最後のコウタの番である。
「よし、そっちいったぞ。コウタ」
アキラが叫ぶ。
「おっけ~(^_^)いってもこい!」コウタが、ゴールキーパーのごとく身構える。
ゴキ、ベチャ、ドスーン
コウタの顔にスライムがクリーンヒット!!
「うわ~、いってぇ~。。なんだよこれ、サッカーボールみたいじゃないか」少し涙目のコウタ;;
「おかしいなあ~、俺は痛くもなかったけどなあ♪マコトとモエは?」アキラが訝しげに他に尋ねる。
「拙者も痛くもなかったでござる♪」
「私も痛くなかったかなよ・・・・」
マコトもモエもなんでも無いようだ。
「ちぇ~、やっぱり冒険者レベルの違いか・・俺レベルひくいからなぁ~」
コウタは少し悲しげだ。
「拙者が思うに、コウタ殿がこの程度で痛いなら、拙者やアキラ殿、モエ殿も同格モンスターとやり遭えば痛いに違いないでごさるな」
「「ウンウン(=゜-゜)(=。_。)」」マコトの提案に、アキラとモエも頷き。 コレにより、格下モンスターでも慎重にとコウタ達は認識を新たにする。
ちなみ、ブレスレット型端末については、PTを組むと感覚としステータスがわかるようだ。前みたいに頭の上にステータスバーがあるわけでわないが、感覚で分かるので便利なようだった。
◆数日後◆
コウタ達は、試練の洞窟に来ていた。βテスト参加特典クエスト、¨神の聖別¨の為である。
洞窟奥の泉を飲む事がクリアー条件なのだ。何でもこの泉は、世界の創世神が誕生した聖地とされ、職業をカンストした者が泉を飲むと、マスタースキルを修得できるとのとだ。
コウタ達一行は、言わずもがなカンストチートキャラ達である。
アキラは戦士を。
マコトは魔術師を。
モエは神官を。
コウタは栽培師を。
極めている。みんな内心はどんなスキルを修得できるか、ワクワクしていた。洞窟の内部は聖地のせいか、敵はみあたらずスイスイと進んで行く。ただ、途中にチェックポイントがあり、真実の口のような彫刻に手を入れ、冒険者達は向けられた質問に答える。
◇お前は誰だ?
◆大好きなものはなんだ?
◇嫌いものはなんだ?
◆力を得たらどうする?
等々、スリーサイズなど多岐にわたり質問されて、泉までやってきた。コウタ達一行は、体力は減らなかったが精神的に疲れたようだ。
一行は質問と言う名の試練!?を超えて泉に到着した。
そこは洞窟の天井が崩れ落ち、空から太陽が降り注ぐ。泉は、大きさでいうと子供のビニールプールくらいだろうか。水底は蒼く光り、なにやら神秘的である。泉の側には女神像が建ち、台座には碑文が書かれていた。ルーンのようだ。これはマコトかモエに詠んで貰わないと解らない。
「私が詠みますわ、」
一行のなか、モエがおもむろに碑文に近寄った。モエは詠み始める
「我らは試練を潜りし者なり、 創世の女神は言った。¨神を観る者は、神になり。悪魔を観る者は悪魔になる¨と。」モエが詠み終わると、泉の輝きがまし、清浄な波動が辺り一面に満ちた 。
「すげー、この泉の水飲めばいいのか!?」アキラが驚嘆が半分。じれったさ半分に言った。
「「「ウンウン(=゜-゜)(=。_。)」」」
他の三人もワクワクして早く飲みたいようだ。
みんなで一斉に飲む。コウタ達の体は淡く輝きだす。どうやら体の奥底から力が湧いてくる。
ピロリロリーン♪
スキル修得の音楽が流れ、どうやら無事修得出来たようだ。
みな一応に微笑み、健闘を称えあうと、エイリーンに向けて帰還するのであった。
コウタ達のスキルについてはまた後ほど、紹介しよう。
次はいよいよトリップに・・
文才なくて泣けてきます(泣)