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野営地にて (1)

船から降りたコウタ達一行は、あしの間にある幅4m程の小道を歩きながら、100m先の小高い丘にある石造りの小屋に向かっていた。なんでもこうした任務の際に使う施設で、中には簡単なかまどもあり寝泊りできるそうだ。


兵士は念のため武器を構え、僕もイクサスさんから槍を貸してもらって進んでいく。ちなみに自分は真ん中あたりにいれてもらった。


カサカサカサ・・・


ちょうど船と小屋の中間に差し掛かったころだろうか。側面のやぶから音がする。


カサカサカサ・・・


だんだんと音が大きくなってくるようだ。


「ひいい、なんだろう。」



カサっと音が一段と大きくなると、沼ネズミが現れた。


「なんだネズミか、脅かすなよ。ふう。」


ネズミは、小道にでると自分たちに戸惑ったのか立ち止まったが、次の瞬間には、何かから逃げる様に僕の前を横切ろうとします。


ちょうど横を沼ネズミが通り過ぎようとした時、それは起きた。突如、やぶからがばっと、腕ほどほどの太さを持つ沼ヘビが現れて、ネズミを飲みむ。


「うわ!!」


とっさに持っていた槍を放つと、それは蛇の腹に突き刺さった。


ヘビはのたうちまわって槍に巻き付いています。


「おいコウタ、大丈夫か。」


先頭にいたイクサスさんが駆け寄ってきてき、シュパっと剣を一閃してヘビの頭を落としてくれました。


(頭を無くしたヘビがウネウネと動いている。)


「ええ、大丈夫です。びっくりしました。」


「ここいらは、湿地だからなあ。ヘビは結構いるんだ。」


「そうなんですか。それにしても、槍どうしよう・・」


「ああ、気にするな。あれは俺が処理しとこう。それに晩御飯も手に入ったしな。」


「・・・・・」


あれ食べるんだろうか・・


「まあ今回は、俺のミスだ。すまん。神官に保護魔法を使ってもらいながら進むべきだった。アビシャに周辺探査魔法をしてもらって、とくに獣はいないとのことだったので、油断していた。」


「いえいえ、自分も任務に同行させてもらいながら遠足気分だったようですし。いい教訓になりました。」


「そうか、たしかに魔法に引っかからないヤツもいるしな。」


「なんで魔法にひっかからないんですか?」


「それは、自分たちに害意もしく意識を向けている対象しかわからないからだ。」


「なるほど、生命そのものを探知するんじゃないんですね。」


「そういうことだ。さあもう日が暮れる。小屋に行こう」


それからは、特になにごともなく小屋に到着し、先に中をイクサスさんたちに確認してもらってからはいった。


かまどに火がいれられ、これから夕食となる。


「やっぱりあれ、食べるんだよね・・」


コウタは一人呟いた。

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