◆エピローグ◆
いよいよ終わりですな・・・。
「うーん・・・・・・」
永い夢を見ていた気がする。気づくと自分はふわふわのベッドの上に寝ていて、お腹を空かせていた。
「優奈、ご飯よ」
母、香織がお粥を持って来て。
「ゆッ!!優奈・・・・・・!!!」
驚いた様な、嬉しそうな表情で駆け寄った。
「お母さん・・・いっぱい心配かけてごめんね」
優奈と香織は強く抱き締めあった。
「優奈・・・・・・、朝食は何がいい?お母さん何でも作ってあげるわ」
しかし優奈は首を振り、
「ううん、そのお粥がいいの。お母さん、私が寝ている間も食べさせてくれてたんでしょ」
にこりと微笑んだ。
「優奈、今日はお母さん、休みをとっちゃうから!どこへ行きたい?」
以前香織が優奈にそう言った時は、優奈は冷たく香織を突き放したはずだ。しかし優奈は、
「んーとね、新しい服、買いたいの」
少し迷って、そう答えた。
「そう、お母さんがどれでも買ってあげるから」
「えー、高いのだったらどうすんの?」
「ふふっ、どうしよっかなぁー」
親子の会話を二人は時間を忘れて楽しんだ。
「へへ、いっぱい買っちゃった」
両手に大きな紙袋を持ち、親子二人は帰り路についていた。まだ人だかりは多く、様々な人が歩道を行きかっている。そんな中で、優奈はある一人の人物を見つけた。
「あ、そうい・・・・・・」
壮一、本人であった。しかしその人物は優奈をちらと見ただけで、仲間と馬鹿話をしながら去って行った。
(いや、あの人はこの世界での壮一、か。あの壮一はきっと、また別の世界の住人なんだろうなァ)
そう考えながら歩を進める。
「優奈、お母さんこれから少しずつ優奈と過ごせる時間をつくっていくからね」
「うん!」
幾つもの世界に、奇跡が起きた――
fin.
ここまで読んで下さった方、本当にありがとうございました。
よかったら感想とか書いて頂けると参考になります。
キャラクターの個性が出るように頑張りましたッ