(2) 協力者、現る。
協力者、現る。
『魔術による世界侵略作戦<極秘>』
使用する魔女:B73
特徴:包帯 ピエロの面
威力:推測・世界侵略を数分間で出来る程度。
また、特殊な包帯で全身を巻くと威力はほぼ皆無。
隔離場所:特殊能力者収容室(地下牢)
使い方:包帯をコンピューター制御で安全に解き、コンピューター制御で意思をコントロールする。設定した地域を選択し、決定ボタン(赤)を押す。
作戦決行日:3月1日午前九時
優奈はそれを見て驚愕した。
(嘘・・・明日じゃない・・・)
そう、この日は2月28日、つまり2月最後の日であった。
(私にしか・・・この世界を救えないのかな)
優奈は書き物を終え、、いくつかのファイルを手にして立ち上がった黒フードの肩に止まる。
部屋を抜け出した優奈は、取り合えず瑠華の元へ向かう事にした。今、この基地内でのトップは彼女だからである。
しかし、瑠華の部屋へ行ったところで、結局はどうして良いのか分からずに羽を止めてしまうのであった。
「壮一、お父様が新しい本を送って来てくれてるハズよ。取りに行ってくれないかしら」
「はい、只今」
瑠華の部屋から出てきた壮一は、鋭く優奈の姿を捉えた。
「どうやら真実を知ってしまった様だな。何故お前はこの運命に足掻く?もうこの世界は救いようが無いというのに・・・死んでしまうのが怖いのか?」
優奈は、何を隠してもこの人には通用しない、そう感じた。
「私はユウと約束したのよ、この世界を救うって」
すると壮一はさもどうでもよさそうに、言葉を返した。
「約束か、所詮そんなの守れる奴なんてあんまりいないんだ」
それから優奈を真面目な表情で見つめると、
「・・・だがお前には何かを感じる・・・もしかしたら、お前は約束を本当に守る、ごく一部の者なのかもしれないな」
優奈の方へ手を差し伸ばした。
指先に止まった優奈と共に、在る部屋へ向かった。