4 話
校門を出て喫茶店に向かう途中で突然胸騒ぎがしたオレは美冬に何かあったのかもしれないと思い学校に引き返すことに決めた。戻る前に美冬に電話したが
「出ないな。いつもなら数コールで出るのに…何かあったのか?」そう思ったオレは急いで学校に戻ることにした。
数分後
学校に着いた途端何かは分からないが違和感に襲われた。それもとてつもなく気持ち悪いほどの…一体何が起こっているんだ。一刻も早く美冬を探さないと!
校舎に入り居そうな所やまだ残っていた生徒に聞いてみたけど見てないと言われ、色々探してみたが見つからない。そんな時上から悲鳴が聞こえた。
「今の声は…美冬か!」
そう思った時には足が動いていた。まだ屋上を探していなかった事に今”気が付いた…何故?普通なら学校の人気スポットなのだからすぐに思いつくはずなのに…屋上に近付くにつれ音が大きくなって違和感も強くなっていく。一体屋上で何が起こっているんだ!やっと階段を上がりきって扉を開けて見た光景は今まで見たことのないありようだった。
漆黒の翼が生えた人が上空にいて床に人が倒れている。どういうことだ…よく見ると倒れてる人には見覚えがある。あの水色の髪は美冬に違いない。そう思った時には身体が勝手に動いて美冬の前に立っていた。
「大丈夫か!美冬!!!」
「彪牙?……なんでここに?…人払いの……結界を張っていた…はずなのに。」
今にも意識が飛びそうな虚な目で美冬が答える。
「へぇ〜これはビックリだね〜…まさかターゲットの方から来てくれるなんて!ボクってやっぱツイてるな〜♪」
「その声はまさか鳳凰院か!!?」
「へぇ〜この姿でよく分かったね!」
「あー、赤髪のロングストレートでサイドテールは鳳凰院しかこの学校で見たことねぇ〜からな!」
「ふ〜ん…榊くんがなんでここに?」
「美冬に電話したけど出なかったから心配になって探しに来たんだよ!」
「(ドキッ)彪牙。」
「ふーんそっか。…じゃあ〜たまたまか〜…どうしようかな〜……ホントはキミの事を色々と調べてからコロスつもりだったんだけど、この姿見られたからには逃す訳にもいかなくなったんだよねぇ〜。」
「コロス?何を言ってるんだ。そもそも鳳凰院お前のその姿は一体なんなんだ!」
「見て分からないかな〜?……悪魔だよ。」
「悪魔?」
「そう!悪魔!この姿可愛いでしょ♪」
鳳凰院の今の姿は頭の横にヤギの角に似たものと漆黒の両翼と尖った爪と尻尾が生えていた。
「見慣れない姿だけど可愛いな!」
オレは素直な感想言った瞬間後ろから美冬に叩かれた。
「いってーなー!美冬!!」
「だって!可愛いとか言うから!!」
「いやだって!可愛いじゃん!」
もう一度鳳凰院が可愛いと言うとさっきよりも強めに叩かれる。
「 いってーなー!また叩いたな美冬!!!」
「彪牙が悪いんだよ!…ワタシイガイノコヲカワイイトカイウカラ」
「なんだって!聞こえないよ!!」
「もう!彪牙の馬鹿!!馬鹿彪牙!!!」
「んだとーーー!!!」
「ちょっとちょっとー!…いいかげんにしてくれないかな〜!……夫婦漫才するならよそでやってよ!」
「「夫婦じゃないから!!!(今は)←美冬」」
「はいはい。分かったから……シネ。」
巨大な火の槍がこっちに迫ってくる!どうする!後ろにいる美冬を守るなら防ぐにしかない!!
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