29 話
イヴから日が昇りましたっと言われ今何時になったのか聞くと6時過ぎと言われた。って事は怪我が治癒したんじゃないかと思い手を握ってみると握る事が出来た。どうやら切られた健は治ったみたいだ。
「動かせるようになって良かったですね。目は見えますか?」
「………ダメだ…目は見えないや。」
「流石に泉の治癒力でも目玉までは再生出来ませんでしたか。」
目が見えないんじゃこの先どうしようもない。何とかならないものか…そう考えているとイヴから提案される。
「ひょうが、イヴと精霊契約をしませんか?」
「出来るのか?オレは魔力が全くないから魔法が使えないぞ。」
「えっ!?ひょうがは魔法が使えないんですか…うーん…」
イヴが魔法が使えないと聞くと唸りながら考え始めたそんな時頭上から誰かが降りてくる羽音が聞こえた。
「おはよう彪牙くん・イヴ!」
「その声はサラ姐!おはよう!」
「サラ!おはようございます!」
「怪我具合はどう?」
「目以外の怪我は治ったよ。」
「やっぱり目玉がないから治癒は出来なかったか…泉は欠損してる所は治癒出来ないのよ。それでももしかしたらと思っていたのだけど。」
「そうだったんだね。」
「その事でサラ。イヴはひょうがと精霊契約をしてイヴがひょうがの目になろう思ったんですけど…魔力がないと聞いたんです。」
「精霊契約!!?確かに契約すれば目になる事は出来るけど魔力がない彪牙くんとは契約出来n………いや…イヴ!魔力の代わりに神力で精霊契約出来ないかしら!」
「神力………やった事ないですし聞いた事ないですけどやってみる価値はあるかもしれないですね。」
「彪牙くん精霊契約するから泉から出るわよ。」
そう言って手を握って泉の外に移動する。
「じゃあ〜まず彪牙くん神力を循環してみて。」
「分かった。…ふっ!」
集中して神力を身体全体に循環させる。
「イヴ、彪牙くんの準備が出来たわ。彪牙くんの近くに来てくれる?」
「分かりました。」
「じゃあ〜今から精霊契約をするわね。彪牙くん今から詠唱を唱えるからそれを復唱してくれるかしら。」
「分かった。」
サラ姐が詠唱を始めそれを復唱した。詠唱を全て言い終わった時、循環していた神力が失われるのを感じた途端立って入れなくなりその場に膝を付くが、暫くして身体に神力とは違う何が循環し始める。
「これは一体?」
「イヴの魔力が彪牙くんの中に入ったのよ。即ち、精霊契約が成功したのよって貴女誰よっ!!!?」
「誰って言われてもイヴなんですが?…うん?…ええええええぇぇぇぇ!!!?」
オレは見えないから分からないがとんでもない事が起こったみたいだ。
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