25 話
膝だと!?…ぐはっ!!?クソ!鼻が潰されたか…ヤバい…意識が…佐伯ーーー!
拳を振り下ろされた所で目が覚めるが真っ暗で何も見えない。それどころか何だ?この感覚はもしかして首から下は水の中に入っている!?上がろうとするが手と足が動かない。何故だ?…そういえば佐伯に負けた後、次に目が覚めた時理事長室だったんだよぁ〜…その時意識が朦朧してて誰か分からないヤツに質問されたんだよな…確かその時に…くっ!!?…何だ?激痛がする…思い出した。あの時…
数時間前
雑に地面に下ろされた事によって意識が戻る。
「いっ!?」
「麗菜様。榊彪牙を連れて参りました。」
「良くやったわ。」
「身に余るお言葉、恐悦至極にございます。」
誰だ…ここは何処だ?…いっ!?腹がいてー…早いとこ美冬に治癒してもらわねぇ〜と…ヤバいな、意識は戻ったけど…血を流し過ぎたな…意識が朦朧とする。誰かが近付いてきた。
「貴方が榊 彪牙?」
「………」
「おい!麗菜様が聞いているんだ!返事をしろ!」
「かはっ!!!?」
オレが返事をしない事に腹を立てた佐伯が思いっきり背中に蹴りを入れる。
「貴方が榊 彪牙?」
「ゲホッ!ゲホッ!(こく)」
「へぇ〜まさか私の学園に居たなんて思わなかったわ!顔をよく見せなさい。」
突然、目の前の女の手が大きな炎の手に変わりオレを掴み上げる。なんて力だ…今のオレじゃ振り解けない。
「暴れるじゃないわよ!」
「ガハッ!!!?」
掴んでる手の力が強くなった。今ので両腕の前腕にヒビが入ったな。オレを目線の高さまで近付けて下から上までじっくりと見てくる。一体何なんだ。
「………碧眼がシャロンとそっくりね。とても綺麗〜…サファイアのよう!シャロンには断られたけど…貴方のなら…イイワヨネ♪」
母さんの名前!?何故でコイツが知っている?驚いていたら両腕で掴んでいたのを片手で掴みなおし右手を炎の手から人の手に戻す。何をするのかと思えばその右手がオレの左目の前に徐々に迫って…目を触るのかと思った次の瞬間!眼球を抉り取った!!!
「アーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
痛い…痛い…痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!ありえない…コイツ…何の躊躇もせず…オレの左目を…抉り取りやがった!抉り取った目を見て綺麗とか言っていやがる!
「あーーー!!!…目を抉り取るとか…常軌を逸していやがる!」
「本当に綺麗だわ〜♪…1つじゃ物足りないし〜…もう1つの目玉も♪」
背中からもう1つ炎の手が生えてその手でオレを掴み、空いた左手を人の手に戻し右目に迫る!
「おい!ふざけん…なっ!…クソ!離せ!!!」
「それじゃあ〜もう1つも貰うわね♪」
「やめろーーーーーーー!!!!!!」
抵抗虚しく右目も抉り取られた。そしてもう興味がなくなったのか床に落とされる。
「はぁ〜ん♪こっちも綺麗〜!」
アーーーーーーーーーーー!…クッソ!めっちゃいてー!…両目とも抉り取りやがった。ありえねー!何なんだコイツは!!!
「ずっと!この綺麗な碧眼が欲しかったのよ!!!はぁ〜ん♪最…高ーーー!!!」
今のうちに逃げないと何をされるか分かったもんじゃない。そう思い立ち上がろうとするが、血を流し過ぎて身体が言う事をきかない。それを見た女が佐伯に指示を出す。
「佐伯!逃げられないように四肢の腱を切れ!」
「かしこまりました。」
「!!?」
言い終わった瞬間、何かに四肢を掴まれて動けなくなる。何だ?オレは一体何に掴まれてるんだ。不思議な感覚を探っていたら両手首の健が切られる。そして両足の健も切られた。切り終わった瞬間離され立っていられなくなり前のめりに倒れる。いって!容赦ねーな…動けねー…ヤバい…意識が…そこでオレの意識が途絶えた。
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