24 話&揚羽side②&佐伯side①
街に来たオレ達は散策をして最後にビルの屋上に上がり夕陽が沈んでいく所を見ていた。そして散策した時に何かを探してたよう気がしたオレは鳳凰院に聞いてみる事にした。
「なぁ〜鳳凰院、街の散策って言ってたけど違うんじゃないのか?」
「どうしてそう思うのかな?」
「鳳凰院と初めてあったのは始業式の前だったろ。それに…理事長の娘ならこの街に来たのは初めてじゃないんじゃないのか?それと…散策中に何かを探してるように見えたんだ。」
そう言うと鳳凰院の口角が上がり狂った様に笑い出す。
「アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
「何がそんなに可笑しいんだ。!!!??」
突然背中から誰かに刺された。
貫通し腹からそれは出る。貫通したのは手刀だった。
「かはっ!!?」
嘘だろ…オレが刺されるまで気付かないなんて。手刀を抜くと同時に背中を蹴られオレは倒れる。刺された所から大量の血液が流れ痛みで動けなくなる。誰が刺したか確認する為に後ろを向いたらまさかの人物だった。
「佐伯…何で?」
「悪いな…榊。」
いつものおちゃらけた雰囲気は一切無く、死んだ魚の目のような濁った目をした佐伯が執事服を着て立っていた。
「へぇ〜さすが暗殺者を生業にしてるだけあって榊に気付かれずに致命傷を与えたね〜♪」
「何処に連れていけばいいですかお嬢様。」
「ママがいる理事長室に連れていって。」
「かしこまりました。」
佐伯がオレを連れて行く為に触れようとする瞬間、神力を循環させる。そして触れようとした手を弾いて後方に飛び退いて体勢を立て直し2人に向き直る。
「腹に大穴が空いているのに良く動けるねぇ〜。」
「神力を循環させているのでしょう。だけど…その怪我では逃げる事は出来ないぜ榊!」
そう言って一瞬でオレの目の前に移動し顔面目掛けて右拳を振るう。何とかかわすが腹の怪我の痛みで膝が落ちる。その隙を見逃さず飛び膝を顔面に叩き込まれた!
「かはっ!!!?」
鈍い音が響く!鼻の骨が折れた。後ろに倒れ痛みで意識を失いそうになってる所にのどに向かって拳を振り下ろされた。そして意識が飛んだ。
揚羽side②
「お嬢様連れて行きますね。」
「相変わらず容赦がないね佐伯。」
「神力を使われていますから…それに早く連れて行かないと大天使と十六夜さんに気付かれてしまいますので。」
「そうだね。じゃあ〜早くママの所に榊を連れて行こうか♪」
「かしこまりました。」
佐伯は榊を肩に担ぎ影の中に消えていった。影の中を自由に移動出来る闇魔法。この魔法を扱う事が出来るのは暗殺者稼業を生業にしてる佐伯一族だけ。さっき気付かれずに致命傷を与えたのもこの魔法を使って榊の影に潜んでいたから。潜んだのは特売品の卵を取り合ってる時…実はスーパーに行く途中に佐伯に来るように連絡しておいたのだ。さてと戦闘の痕跡を消してママの所に行こうっと!
揚羽side②終
佐伯side①
理事長室のドアをノックすると入れと言わられ入室すると主人が事務仕事をしていた。
「シャロンの息子を連れて来る事が出来たのかしら?」
「はい。」
影から気を失ってる榊を主人の前に出すとそれを見た主人が褒めてくださった。
「良くやったわ!」
「身に余るお言葉、恐悦至極にございます。」
このお方は主人の鳳凰院 麗菜様。お嬢様の母親でこの学校の理事長であらせられる。
佐伯side①終
お読み頂き、ありがとうございます。
この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と思ってくださった方はブックマーク登録や↓の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』に評価して下さると執筆の励みになります。
よろしくお願いします!




