23 話
午後の授業と終わりのホームルームが終わり、佐伯と放課後何するかを話してたら鳳凰院が話しかけてくる。
「榊〜帰るの?」
「うん?鳳凰院か。それを今佐伯と話してたんだ。」
「へぇ〜そうなんだ…じゃあ〜暇なんだね!それならこれからボクに付き合ってよ!」
佐伯を一瞬見たと思ったらすぐにオレの方を見て話す。
ってか!佐伯を見た時の目が怖かった〜…人を殺す勢いだよ!ほら見ろよ佐伯が震えてるじゃないか!
「って!鳳凰院が言ってるが良いか佐伯?」
「いい良いよ!榊また明日なーーっ!」
逃げるように教室を出て行った佐伯。それを確認して鳳凰院が腕を絡めてくる。あっ!やっぱ鳳凰院っていい匂いするよな〜。それを見た教室に残っていた男子達から殺気を感じた。
「おい!離れろよ!何でくっついてくるんだよ!!」
そう言うと鳳凰院が男子達の視線に気付いたのか小悪魔ぽい仕草をしながらより近付いて言う。
「そんなの榊の事が気になるからだよ♪」
「なっ!?…って!騙されるところだった。鳳凰院の事だからそういう事じゃないんだろ?」
「そういう事って〜、どういうことかな〜?」
「恋とかそういうのだよ!」
「………。ボクはそれでも良いよ〜♪」
少し考えてから笑顔で答える鳳凰院。
それを聞いた男子達がオレ達を囲み、オレを問い詰める。
「まだ転校してきて3日なのにいつの間にか鳳凰院さんの好感度を上げたんだよ!」
「どうやったらそこまでお近づきになれるんだー!」
「何で榊なんだ!」
「美少女を独り占めするのは良くないぞー!」
「鳳凰院さん!パンツ何色ですかー!!」
おい!最後のおかしいだろ!何でパンツ色聞いてんだよ!答える訳ねぇ〜だろ!それに見てみろよ!鳳凰院の顔よ!どう見てもそうじゃねぇ〜と思うぜ。だってこの状況楽しんでるもん!…はぁ〜、誰でも良いから助けてくれ!
「彪牙、特売品で卵が1人1パックだから付いてきてくれない?それとその後話があるから付き合って。」
そう言って男子達を押し退け手を掴んで誘ってくる美冬。今それ言ったらダメだろ美冬ー!それを聞いた男子達がさらにヒートアップする。
「鳳凰院さんだけじゃなく十六夜さんもだとっ!」
「「「「「ふざけんな!」」」」」
「鳳凰院さんだけでもおかしいのに十六夜さんからも誘われるとかどう徳を積んだらそうなるんだ!」
「おいコイツを生かして返すな!ここで殺さないとうちの学園の美少女2人を取られるぞ!」
「取られるわけにはいかん!取られるくらいならオイラが!」
「十六夜さん!パンツ何色ですかー!」
やばい!マジでこのままじゃ殺されるかもしれん!仕方ない!
「あっ!校庭に美少女が!!!」
「「「「「「えっ!!?どこどこ!!!」」」」」」
男子達が校庭を見ようと窓際に行く!その隙に鳳凰院と美冬を連れて教室を出た!出た後に後ろから何やら聞こえたが聞かなかった事にする。校門を出た所で鳳凰院が口を開く。
「アッハハハハハハハ!さっきは面白かった〜!」
「面白かったじゃねーよ!死ぬかと思ったわ!」
「(・ω<)てへぺろ」
「くっ!…」
鳳凰院が頭の横に斜めのピースサインをしてウインクをしながら少し舌だす。クソ!可愛いじゃないか!怒ろうと思ったのに!
「それで付き合ってくれって言ってたけど何に付き合えば良いんだよ?」
「街の散策だよ♪」
「街の散策?」
「そうだよ!この街に来てまだ何がどこにあるか分からないから榊に案内してほしいんだけど!」
「な〜んだ!それなら良いよ!」
「うん?榊は一体ボクが何に付き合ってほしいって思ったの?」
「えっ!?そりゃ戦闘狂の鳳凰院の事だから模擬戦だと思っていたけど。」
「あ〜…」
「おい!それも良いなぁ〜みたいな顔をするんじゃね〜よ!しないからな!さすがに2日連続で鳳凰院とは戦わないよ!」
「えー!ボクは楽しいから毎日だって戦いたいんだよ!」
毎日とか絶対嫌だよ!鳳凰院と戦う時はすげー神経使うから疲れるんだよ…
横で会話を聞いていた美冬が口を開く。
「ねぇ〜彪牙、早くスーパー行かないと特売品の卵が売り切れるんだけど…」
「それはマズイな!今すぐ行こう!」
美冬とスーパーに向かって走り出す!すると後ろから鳳凰院が追ってくる。
「ちょっと!待ってよ!ボクとの散策はー!」
「買い物終わってからなら良いぞ!…ってか!鳳凰院お前も一緒に来い!」
「えっ!?何でボクも?」
「特売品の卵は1人1パックだからお前もくれば卵を多く買えるんだよ!」
「はぁ〜…仕方ないなぁ〜。分かった。ボクも行くよ!だから買い物終わったら散策に付き合ってよねー!」
3人で走ってスーパーに向かう。そして主婦達にもみくちゃにされながらも3人とも卵を何とか確保する事が出来た。ふぅ〜…勝ち取ったぜ!特売品戦争は大変だわ…
そのまま晩ご飯の買い物を済ませると鳳凰院がニコニコ
しながらオレの前に立つ。
「これで買い物も終わったし次はボクに付き合ってくれるんだよね?」
「荷物を家に置いてからなら良いよ。さすがに両手塞がった状態で行くのは無理だからな。」
「えー!しょうがないなぁ〜、なら早く家に行くよ!」
それから荷物を家に置き鳳凰院と街に向かった。
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