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11 話

少し長い話になります。



校舎とその他諸々を元通りにした後で鳳凰院の処遇を決める話し合いが始まった。

「これから鳳凰院さんはどうするの?普通に学校生活を送るつもりなのかしら?」とサラ姐が鳳凰院に聞く。

「冥界に戻るつもりはないから学生として過ごすつもり〜。それに〜…ボクは榊が気になるから〜♪」

そう言って腕を組もうとするのを美冬が腕を叩き落として阻止する。

「いった〜い!何するのさ!」

「それはこっちのセリフだから!なに気安く彪牙に腕組みしようとしてるの?」

「別に良いじゃんか〜!ボクが榊にどうしようが十六夜さんには関係ないよね〜!」

「ーーーーーーっ!!!」

ヤバイ!美冬の周りの地面が詠唱してないのに徐々に凍りついてる。

「へぇ〜やろうっての?…良いよ♪………《ハーフ》とは決着ついてないし!」

そう言う鳳凰院の周りの温度が一気に上がる。いつ始まっても可笑しくない状態でサラ姐が校庭を指差しながら

「やるのは良いけど校庭に移動して結界張ってからにしなさいよ。」

止めるのかと思っていたらむしろ進めやがった!!?

すると2人は移動して結界張ってからドンぱちし始めた。あー…これはもうダメだわ。2人が戦ってるのを見てたら隣のサラ姐が声掛けてくる。


「さて彪牙くん、今日色々あってかなり戸惑ってるだろうし分からない事がいっぱいあると思うから質問があるなら全部応えるわよ。」

そう言いながらタバコに火を付け芝生に座るサラ姐。おいおい!ここ禁煙エリアだぞ。まぁ〜放課後で誰もいないから良いか。

この人は十六夜 サラ。美冬の姉で3年前に行方不明になっていたんだけどさっきの戦闘の時に戻ってきたみたいだ。

外見は綺麗な水色のロングストレートで眼鏡を掛けていてその下の目は翡翠眼のタレ目でありいつも気怠そうに見える。

背丈は165㎝の推定Gカップ、ウエストは引き締まってて股下が長く誰が見ても美人と言うだろう。

「彪牙くんは誰に解説してるん?まぁ〜良いわ。それで何から聞きたい?」

「サラ姐は今までどこで何をしてたんだよ!急にいなくなって美冬もオレも心配してたんだぞ!」

「ごめんなさい。色々あって天界に行っていたの。」

「天界?どこにあるのそれ?…ってか!天使とか悪魔とか魔法とか色々分からない事が多過ぎて何から聞いたら良いか分かんないから全部説明してくれ!」

そう言うとサラ姐は色々な事をオレに教えてくれた。


「分かったわ。まずは天使から説明するわね。

天使は天界に住み天界を守護する存在で、背中に純白の翼と頭上に金色の輪があって【奇跡】という固有魔法を扱う事が出来るの。

ちなみに私は天使で美冬は天使と人間の間に産まれた《ハーフ》。《ハーフ》の特徴は翼が片翼しか生えないから天使化した時に分かるわ。」

「なるほど。天使については分かったんだけど…天界って何?天界ってどこにあるの?」

「雲の上にあってこの世でもっとも神聖な場所で神が住んでる所を天界って言うわね。」

神って存在するんだ〜。空想上の存在だと思っていたよ。

「すると悪魔は天使とは逆の存在って感じかな?」

「悪魔は冥界から人間界にやってくきて人の魂を奪う存在。ただ奪うだけではなくその人に成り代わり悪を働くヤツもいるわね。

奪った魂は自分の糧にして強くなる者や封印されている魔王を復活させる為のエネルギーにしてたりするわね。外見は漆黒の翼に黒い尾が生えていたり異形の姿をとっていたりするわ。ちなみに冥界の場所は次元の狭間にあるとされているわ。」

なるほど。うん?ってことは普通に生活してる中に悪魔になり代わってる人がいるって事かよ!

「サラ姐…人に成り代わってる悪魔の見分け方は何かないのか?」

「正直難しいわね。成り代わった人の言動や思考をトレースして外見はそのままだから…けど方法がない訳じゃないわ。天使だけが使える固有魔法の【奇跡】を使えば見分ける事は可能よ。」

「さっきから出てきている【奇跡】ってどういった魔法なの?」

「神から授かった不可能を可能にする魔法と言えば良いかしら。使うには自身の寿命と引き換えになるわ。そして不可能のレベルが高ければ高いほどそれに伴い寿命を引き換える事になるからおいそれと使えないわ。最悪発動出来ても寿命全部を使って死ぬなんて事もあるから。」

不可能を可能にする魔法!?なんて凄い魔法なんだ。けど…寿命と引き換えなんて。

「天使の寿命って一体どれくらいなの?」

「人間と一緒よ。ただ…神に認められてる5人は例外で天使から大天使に昇格させてもらえるの。大天使になると不老になるから【奇跡】の仕様が変わって寿命から魔力になるから魔力が尽きない限り幾らでも使えるわ。」

人と一緒なのか。………うん?そう言えばさっき鳳凰院がサラ姐の事を見て大天使と言ってたよな?

「サラ姐はその大天使なんだよな?さっき鳳凰院が言っていたのを聞いていたんだけど。」

そう言うと驚いた顔をしてからタバコを一度吸ってから答える。

「よく聞いていたわね。私は神に認められた5人の内の1人の大天使よ。だから【奇跡】は魔力が尽きない限り使えるから私は日常的に使って人と悪魔を見分けて殺しているわ。」

「そうだったんだね。って事はうちの学園の生徒や先生達はどうなの?」

「例外を除いて殺しているわ。」

「うん?例外ってどういう事?」

「悪魔の中にもかなり少数だけど人の魂を奪わず悪さをしない者がいるって事よ。例えばこの学園の理事長がそうね。」

やっぱり理事長は悪魔だったんだな。それだと何で例外の理事長の娘はオレを狙っているんだ?

「何となくだけど彪牙くんが考えている事が分かるわ。理事長の娘が何故彪牙くんを狙ったかでしょ。」

付き合いが長いサラ姐はお見通しか。

「ああ、それは鳳凰院に聞いてみようと思う。」

「そうね。…ちょうど2人の戦いに決着が着いたみたいだから聞いてみたら。」

そう言って戦っていた校庭の方を見るように促され見てると美冬が倒れていてその傍に肩で息をしている鳳凰院が立っていた。




【】←が付いてるのは天使の固有魔法【奇跡】です。

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