prologue
この作品はフィクションです。
実在の人物、団体、事件などは、一切関係ありません。
人類は利便性を求め、新製品、新技術の研究開発の過程であらゆるものを犠牲にしてきた。それは鉱物や植物だけにとどまらず、動物や住み処である地球、果てには人間まで進化の糧にしてきた。
結果、大地は荒れ、大気中の埃のせいで、昔のような澄みきった空を見る事はできなくなった。さらには、環境に対応すべく進化した生物が餌を求め、人間の住む街を襲う事も頻繁におこるようになった。
生命の危機に瀕した人類は、まだ敵の少ない空へと安住の地を求めた。そして大都市は空中要塞とも呼べるものへと姿を変えた。
人々はこれからは誰もが安心して暮らすことができると思った。しかし、現実はそうではなかった。
政府が不要品を廃棄し始めたのだ。空中都市では、増えすぎたもの全てを所持するにはあまりにも小さすぎる。古くなった機械、使えないと判断された技術、犯罪者、政府の意に反する者、結果を出せない研究員まで。そうした者達は地へと落とされた。
地へと落とされた人々は生き残るために都市跡に集まり始めた。
都市跡には空中都市から捨てられた物が溢れ、生きるために必要なものは確保できた。地上にも少ないながらも植物が息衝き 、動物達を食べれば生きていけた。
人々は毎日を精一杯生きた。空中都市がいつか潰えることを夢見ながら……。