表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

何でもハンバーグにする料理店

2人の紳士が、19世紀の兵隊のような格好をして、歩いておりました。

そして、片手にはピカピカに光る銃を持って、歩いておりました。

そこはだいぶ山の中でした。シカなり、イノシシなりを撃って、その肉をいただこうかという(はら)()もりでしたが、どうやら(あて)(はず)れたようです。


紳士A「なんだ、ここにはシカもイノシシも、一匹もいないな。」


紳士B「シカの肉も、イノシシの肉も、最近はあれだ、ジビエ料理とかいって、流行っているらしいな。」


ちなみに、猟銃はあくまでも獣に向けて、煮て、焼いて、食うために撃つ、そのための猟銃であって、決して人に向けてはいけません。


人に向けるな、と言われると、なおさら人に向けたくなるものなのか。


銃を撃ちたい理由?そこに銃があるから、それ以外の理由を探しあてようとするも、それ以上の理由は見当たらない。


紳士Aと紳士Bは、親しい友人同士ではあるが、実は趣味の違いがある。音楽の好みも違うという。


紳士Aは、骨董(こっとう)(ひん)集めを趣味とする。音楽は、アイドルや、ダンスミュージックなどが好みだ。


紳士Bは、洋服集めが趣味。最新のファッションを着こなすのが好きだ。反面、骨董(こっとう)(ひん)のようなものには、紳士Aとは違って、全く興味が無いという。

紳士Bの音楽の好みは、アニメソングや、ゲームの音楽などが好みという。


好みの違いから、時にはケンカもすることのある2人だが、ひとつだけ共通しているのは、2人とも、

ハンバーグが好きだということ。


だから、シカやイノシシを狩りに来たのも、実を言うと、シカ肉やイノシシ肉のハンバーグを食べたいから、というのが理由のようだ。


そこに現れたのは、『何でもハンバーグにする料理店』。


結局、シカもイノシシも見つからなかった。


紳士A「僕はもう帰ろうと思う。暗くなる前に帰ろうと思う。」


紳士B「これだけ歩き回って、結局一匹も見つからないとは。」


紳士A「売店で、『ジビエ弁当』なるものが売っていたぞ、あれを買っていこう。」


紳士B「腹が減ってきたからな。では、あれを買っていこう。」


ところが、帰り道がわからなくなってしまった。


こういう状況の時こそ、何か出てきそうな感じである。


さらに進んでいくうちに、一件の洋館を見つけた。


そこには『ハンバーグ専門店 (いの)鹿(しか)(てい)』と書いてあった。


紳士A「なんだか、まるで某有名作品の一説みたいな話の展開になってきたな。」


紳士B「本当に、まるっきりそんな感じだな。しかし、あれは最後はどんな結末になるんだっけ?

まあいい、とにかく今は、腹が減って、寒くて、どうにかなってしまいそうだ。」


2人は、満を持して店の中に入ることにした。


ちなみに、こういう時は、履き物のドロを落としてから、店内に入るというのが、よくある話。


よほど偉い人たちが、別荘や保養所にしているようなところだと、悟った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ