ついに全員集合です!
二人は不敵に笑うと、油断せずに構える!
「それではこれはどうですか?」
シオンの魔力が高まる!シオンの周囲に水柱が立ち上った!
「水の水龍円舞!」
水柱が水の龍と変化し、8体の水の龍がイフリートに襲い掛かる!しかし、イフリートも魔法の詠唱を完了させていた!
「あたいが近接戦闘のみだと思うなよ!」
イフリートも魔法の詠唱が完了したのだ!
そして静かに低い声で魔法名を呟いた。
「…………精霊魔術『インフェルノ』!」
!?
「いかん!」
入口付近にいたウンディーネが水の結界を張った!
イフリートが魔法を放つと、広間全体が炎に包まれた。シオンの魔法は欠き消され、一面は炎に染まった。
「ちょっとやりすぎ!!!シオンは無事なの!?」
水の結界を通して見ると、シオンも水の結界を張って防いでいた!
「ヤバかった!まさか全力で魔法をぶっぱなすとは思ってなかったよ」
シオンはイフリートに配慮しつつ戦っていたが、向こうがその気ならこっちもやってやるぞ!
まずはこのフィールドを元に戻す!
「精霊魔術『土流』」
シオンが魔法を唱えると炎の地面が盛り上がり、新たな土の地面に変わり炎が消えた。
「土魔法!?」
地面が変わるとき、バランスを崩したため追撃が出来なかったイフリートだった。
「次は邪魔な炎を無効化するよ!精霊魔術『タイフーン』!」
イフリートが竜巻に呑み込まれた。
「はははっ!この程度の風であたいの炎が消されるかよ!」
高笑いするイフリートをシオンは冷静に見つめていた。
「あなたがもう少し『科学』を知っていれば耐えるではなく、すぐに脱出したでしょうね!」
「なにを考えているか知らないが、この程度で──なにッ!!!??」
急にイフリートの炎が消えた!
そう、酸素が無くなったのだ!?
シオンはイフリートの炎が消えたと同時に竜巻を消して、水の剣をハンマーに変えて突進した。
「これで終わりだーーーーーーー!!!!!」
「舐めるなよ!!!!!」
シオンの水のハンマーがイフリートを捉えた瞬間にイフリートは腕をクロスして防御した。そしてそのまま、まともに攻撃を受けてぶっ飛んだ!
そして地面にバウンドしながら倒れるのだった。
「うぐぐぐっ…………まさか、あたい以上の力だと?」
「最初はイフリートに大怪我させないように、力をセーブしていたからね」
!?
「くはははは…………まさか、あたいを相手に手加減していたなんてな!あたいの負けだ。シオンを主と認めよう!」
こうしてイフリートと契約を結ぶことに成功したシオンだった。
「まったく!もう少しでシオンが死んでしまう所だったじゃない!」
ノームやシルフィードがイフリートに抗議していた。
「それよりも、凄い戦いだったね!」
「いいものを見せて貰ったよ」
王子達やフレイも大興奮だった!
ゴゴゴゴッ!!!!!!
「な、なんだ!?」
突然、大地が揺れ始めた!
「ああ~!派手に暴れたからな~これは火山が噴火する兆候だ」
呑気に言うイフリートに全員が慌てた。
「転移で取り敢えず私の屋敷に飛ぶよ!」
こうして、シオン達は当初の目的通りイフリートを見つけて無事に戻る事に成功したのだった。
・
・
・
・
・
・
・
「いやー!ようやく全員集合したね!」
シオンは、ぐてーとしながら喜んだ。
「そうじゃのぅ~我々が揃うなど、いつぶりじゃ?」
「本当だよね!」
「普段は離れていても、お互いに力を感じ取れるから気にしていなかったけどね。でも最近は色々とあったから………」
「へぇ~良い所じゃねぇか?」
みんなワイワイッと喋っていた。
フレイやクリス達は両親に報告してくると、一足先に帰っていった。
「全員が揃ったことで、魔王軍に対抗できるよ!まぁ、どこにいるのかまだ分からないのだけどね」
「それよりも、今日はお祝いしよう!美味しいものを用意するから♪」
ノームとシルフィードは喜んだ!
「どうしたんだ?嬉しそうだな?」
イフリートは不思議そうにしたが、ノームがイフリートに言った。
「シオンの料理は今まで見たこともない料理ばかりで、とっても美味しいのよ♪」
「へぇ、それは楽しみだな!」
こうして楽しいパーティーが開かれる事になり、楽しい時間が過ぎていった。
・
・
・
・
・
・
法王国の大災害には誰も興味がなく、忘れさられていたのには、しばらく誰も気が付かなかった。
『よろしければ感想、評価、ブックマークよろしくお願いします!』




