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合流!そして─

「ふぅ!少しスッキリしたかな?」


山に生息していた多くの魔物をあらかた倒したシオン達は、ウッド君達に素材を回収させつつ、ようやく山の洞窟へと向かった。

そして、クリス達も入口へと向かっており、二組のパーティーが合流したのは洞窟の浅い階層であった。


「やっと合流できたね。あれ?クリス、なんか逞しくなってる?」

「あはは、なんとか魔物をたくさん倒しながらやってきたからね。でも、遅かったね?洞窟の中腹ぐらいで合流できると思っていたのに?」


クリスは思っていたより合流に時間が掛かった事を不思議がった。


「ああ、魔物の討伐はけっこう早く終わったんだけどね~?その魔物の素材回収に時間が掛かったのよ」


あれだけ大量の魔物の素材を無駄にできないのよ。それに、魔物の心臓である魔石を放っておくと、また別の魔物が生まれるからきちんと回収するのがマナーなんですよ?


そして、転移でみんな封印の間へやってきました。


「これが封印の扉なのね」

「凄いわねー!」


大きな岩が入口を塞いでいて、巨大な魔法陣が浮かんでいた。


「さて、これをどうするの?」

「私が触れれば封印が解除されるはずだ」


パーティーメンバーは臨戦態勢を取った。


「みんな!中には魔王軍の幹部がいる!いつでも戦える準備をしていてね!」


「「「了解!」」」


なんか、これからラスボスと戦いにいく感じになっていた。

(哀れな)


そしてイルミナが封印の魔法陣に触れた。

魔法陣は大きな音も立てずに静かに消えていった。すると─


ゴゴゴゴッ!!!!!


大岩が崩れ落ちた!


「いくよ!」


シオン達は意を決して中に入っていった。

中に入ると、それなりに大きな広間になっており、真下には溶岩が流れてかなり室温は暑かった。そして、広間の中央にはオレンジ色の高温の繭が存在し、薄く透き通った繭の中には1人の女性が膝を抱えて眠っていた。


「イフリートだわ!」


シオン達は周囲を警戒しながら近付いた。


「………これは眠っているの?でも魔王軍の幹部はどこに?」


シオンが近付くと、突然に繭の中のイフリートの目が開いた!


「わっ!?」


それと同時に高温のオレンジ色の繭が弾け飛んだ。


「ふわぁ~~!良く寝たぜ~」


繭から出てきたイフリートは長身の女性で、髪はフレイと違い、真っ赤ではなくもう少しオレンジ色っぽく、服装は肌の露出の少ない軽装な服を着ていた。


「イフリート?大丈夫だった?」


シオンが大丈夫かどう尋ねると…………


「てめぇ!!!いったい今までどこで油を売っていやがった!」


突然、イフリートがぶちギレて殴り掛かってきた!?


「わっ!?」


突然の事であったが、とっさに避けた。


「止めなさい!イフリート!!!私達よ!」

「落ち着くのじゃ!まだ寝惚けておるのか?」


ノームとウンディーネが止めに入った。


「うん?はっ?ノームにウンディーネ?それにシルフィードまで!?どうなってんだ?」


「それはこちらのセリフじゃ!魔王軍の幹部はどうしたじゃ?」


イフリートは辺りを見渡しながら、ため息を付いて口を開いた。


「魔王軍の幹部だぁ~?そんなもんとっくの昔に叩きのめしたさっ!フェニックスって言ってたな?まっ、確かにしぶとかったが150回ほど殺したら完全に消滅したぜ?」


あれ?すでに倒していた?じゃぁ、なんで出てこれなかったのよ?ってか、私達のこれからボスと戦います!の、気持ちはどうすればいいの?


こう、ムラムラした欲求不満の身体はどうすればいいのかな?かな?


「ではどうして出て来なかったのじゃ?」

「フェニックスとのバトルを邪魔されたくなかったから愛し子を作り、外からしか開けられないようにしたんだよ。けっこう強力な封印を仕掛けたからな。でっ、フェニックスを倒した後は暇になったから寝てたんだよ」


なるほど。なるほど。

って、私達のやって来た意味は!?


「ってか、そっちはどうなんだよ?勢ぞろいしてよ?」


「それは─」


ノームが口を開く前にシオンが言葉を遮った。


「それはイフリートが心配でみんなと来たんです!ずっと連絡が取れずに心配だったんですよ!」


えっ?

一同は疑問に思った。

どうして急にそんな事を言い出したのかと。


「えっ、いや、それは……………」

「猛省してください!自分勝手な自爆(笑)で、みんなに迷惑?や心配を掛けたことに!」


シオンに説教を喰らったイフリートは意外にも感動していた。


「お、お前達!そんなにあたいの事を………」


ジーン!!!


「すまなかった!」


イフリートは深く頭を下げるのだった。


シオンとしては、ただやる気を削がれた八つ当たりをしたかっただけだったのは誰も知らなかった。









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[一言] 足引っ張りまくりだな、宗教家ども
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