最後に害虫駆除をしましょう!
前回、満足のいく小説が掛けて満足です。
後悔はするが悔いはない!
その時、この愚かな者の後ろに忍びよる影が─
(お察し)
唖然としていたメンバー達はようやく我に返るとシルフィードへ集まった。
「…………はっ!?余りの出来事に我を忘れていたわ!」
生き返ったシルフィードには刺激が強すぎたのだろうか?
「いえいえ、わたくしもびっくりして声が出ませんでしたから………」
フローリアも同調した。
「いやはや、シオンお嬢ちゃんは、素晴らしい幼子なのじゃがいかんせん、やりすぎると言うか何というか、『やらかす』のがたまにキズじゃのう?」
ギルド長はやれやれと言った感じで首を振った。そして、感動のストーリーをぶち壊したシオンとノームは正座をさせられ、ウンディーネにお叱り中であった。とほほほ…………
「お主達はいつもいつも─」
ガミガミ!!!
ガミガミ!!!
お説教タイム中である。
ウンディーネは読者の心を代弁してくれているので御安心を。ウンディーネが居れば、この小説は変な方向へは行かないでしょう!
「ふふふっ、あの氷のウンディーネと呼ばれた過去のウンディーネとは別人ね。本当に良い方向に変わったのね」
暖かい目で見守るシルフィードに、ウンディーネはため息をついてようやく、再会を喜ぶのであった。
「お互い色々とあったのじゃ。すまぬ!御主がこんな事になっておるとは知らなかったのじゃ!」
「いいえ、全ては私の不徳の致す所よ。それより今、何が起きているのか教えて欲しいわ?」
シオン達は、ここで説明するのもアレなので簡単にまず説明して、詳しくは地上へ戻ってから話す事になった。
「それより、まだクイーン・アントの産み出した魔物が多数生息しているわ。どうしよう?」
「そうね…………多少ならどこにでも魔物や害虫はいるから問題ないのだけれど、これだけ増えた魔物達を放っておくのはまずいわね」
う~ん………………?
あ、一掃できる手があるじゃない!
「ちょうど良い手があるわ!」
そう、シオン思いついたのは世界樹の根に緑聖魔術を使い、フィトンチッドを放出してもらう。その放出したフィトンチッドをシルフィードの風で地下全体へと行き渡らせるのだ。
「素晴らしいわ!確かにシオンにしかできない方法ね!」
他のメンバーも賛同してくれたので、すぐに取り掛かった。
「緑聖魔術『森の癒し』世界樹バージョン!」
世界樹の根に魔法を掛けると上手くいき、フィトンチッドが放出された。それをシルフィードが地下全体へと風魔法で行き渡らせた。
「最初からこの方法を使えばもっと楽にこれたわね」
「しかたないよ。さっき思い付いたんだもん!」
確かに、上手くいく保証もないし、こんな規格外な植物の魔法など、誰も思いつかないだろう。
近くにいた魔物が息絶えるのを見届けてから、成功した事に安堵した。
「なんか、地下なのに息苦しさがなくなりましたね?」
「フィトンチッドは空気を清浄に浄化する効果もあるからね。ただ、しばらくは定期的に巡回は必要だろうけど」
ここにはベルゼブブの研究室もあったのだ。調査は必要だろう。
「そこは我々にお任せ下さい!徹底的に調べて後日、ご報告致します!」
フローリアが買ってでた。
「それじゃ、愛しい地上へと戻りましょう!」
シオン達は世界樹の入口へと転移するのだった。
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世界樹の入口には代表の二人が兵士達と共に待っていた。トーリンとガロウは現れたシオン達に敬意を表して膝を付いた。
ちなみに、転移は秘密なので世界樹のゲートから現れた事になっているのと、定期的に指輪の念話にて状況を報告して現在の状況を把握していたのだ。すでに地下への入口も抑えてあり、いつでも助けに向かえる準備もできていた。
「この度は四大精霊であるシルフィード様をお救いして頂き誠にありがとうございます!」
深く頭をさげる一同に、フローリアもその列に加わり膝を付いた。
「シルフィード様が大変な事になっているにも関わらず、長きに渡りお救い出来なかったこと誠に申し訳ありませんでした。そして、そのシルフィード様を『本当』にお救いして頂いたシオン・シルクード様に最大限の感謝をここに申し上げます!」
フローリアは一緒に冒険していた時と違い、為政者としての言葉でシオン達に頭を下げたのだった。
「いいよ。こちらが勝手にやった事だからね!それより疲れたから、お風呂に入りたいなぁ~」
フローリアは苦笑いをしながら、詳しい話は後日にして、本日は亜人達のお城でゆっくり疲れを癒すのだった。
最初からフィトンチッドを使うと小説が続かなかったので最後に出しました。
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