表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/105

奇跡の力!そして─

こういう感動の場面は個人的に大好きなので少し長くなりました。御都合主義?知りません!

半透明の女性はシルフィードであった。


「うそ………シルフィードなの?」


ノームが呟いた。


『………私はシルフィードの精霊力の残りカス。思念体の様なもの。すぐに消えてしまうわ。お願い、私はもう死んで全ての力をクイーン・アントに奪われた。もう生まれ変わる事も出来ないわ。私の眷属に力を与えて新しいシルフィードとして、四大精霊の一柱に加えて欲しいの。世界のバランスを保つ為に、四大精霊を欠けさせる訳にはいかないから』


!?


「あなた…………」


『そこの少女がクイーン・アントにダメージを与えてくれたから、クイーン・アントの支配力が弱まり、最後の力で伝える事ができたの。ありがとう………そしてごめんなさい』


シルフィードはすぐに消えそうだった。


「ま、待て!消えるでない!妾はもっとお主と語り合いたい事があるのじゃぞ!」


ウンディーネも駆け寄るが、シルフィードの姿はどんどん薄くなっていった。


『ヤバイ!どうする!考えるのよ!?私!唸れ!私の脳内エナジーよ!』


なにかないの!?シルフィードを救う方法が!

…………!?

そういえば!


『私の眷属に【力を与えて】新しいシルフィードとして─』


そうだよ!精霊力の残りカスって言ったけど、契約して魔力を供給すれば!?


シオンは消えそうなシルフィードに指を切ってその血を無理やり口に押し込んだ!


「シオン!何を!?」


「我が名はシオン・シルクード!四大精霊の契約者である!シルフィード!私と契約して!!!!」


突然、シルフィードの姿が眩しく光だした。


「くっ!?何が起こったのじゃ!」


シルフィードの姿が完全に光に溶け込み、地面から植物が生えてシルフィードを覆った。


「シオン!」

「違う!私は緑聖魔術を使っていないわ!」


植物に覆われたシルフィードは全身が見えないくらい覆われていたが、眩しい光は漏れだしていた。


そして─


その光がまたクイーン・アントの頭にあるクリスタルへと戻っていった。


バッリーーーーン!!!!!


クイーン・アントのクリスタルが突然割れた。


「クイーン・アントーーーーーー!!!!!」


苦しんでいるクイーン・アントを治療しようと、ポーションなど与えていたベルゼブブが絶叫した。


「…………まさか、生き返れるなんて思っていなかったわ」


そこにはシオンと同じぐらいの少女が現れた。先ほどは、ウンディーネ達の様なお姉さん系の姿だったが、今は10歳前後の少女の姿である。

髪は薄い緑色で、腰まである長い髪が特徴であった。眼はつり目であったが、優しい感じが伝わってくる。


「シル………フィードなの?」

「ええ、本当にありがとう。力不足で姿は縮んでしまったけど、生き返る事ができたの。世界樹が力を貸してくれたのよ」


「世界樹が!?」

「生命の樹とはよくいったものじゃ。まさか四大精霊をも復活させる事ができるとは………」

「シオンの魔力と世界樹に溜められた精霊力(生命力)が合わさり奇跡が生まれたということかも知れないわ!」


よかったーーーーー!!!!!消えそうだったから、血がすり抜けたらどうしようかと思ったよ!


「は、ははは……………本当にシオンは規格外だよね」

「本当じゃ…………本当に感謝しかないのぅ………」


ウンディーネとノームは涙を流していた。


「ウンディーネ、ノーム、素晴らしい契約者に廻り合えたわね。私も仲間に入れて貰えるかしら?こんな姿ではあるけれど」


二人はシオンを見て─


「「もちろん!!!」」


こうして、シオン達は目的を果たすことに成功したのだった。



「さて、ベルゼブブ!年貢の納め時よ!」


ぐったりしているクイーン・アントをよそに、ベルゼブブに詰め寄るシオン達。


「ふ、ふふふふ…………よくも長年の成果であるクイーン・アントを…………許さんぞーーーー!!!!」


ベルゼブブの魔力が上がっているのがわかった。ベルゼブブの姿が金色に変化し何かオーラの様なものが見えていた。


「…………腐っても四天王というだけはあるわね」


なかなか、油断できないほどの魔力であった。あの姿は本気モードなのだ!


「貴様ら全員ぶっ殺してやる!チリも残らず皆殺しだ!!!!!」


キレて口調が変わった。本来の素に戻ったのだろうか?

その時、クイーン・アントも起き上がったのだ。


「おおっ!流石は私の最高傑作だ!よし、遊びはここまでです!本気で奴らを皆殺しにしなさい!」


ベルゼブブはクイーン・アントに命令した。


グルルルルルッ………………


「お前達も楽に死ねるとはおも─」


はっ?


グチャリ!


!?


グチャグチャ……………


なんと!クイーン・アントがベルゼブブを食べてしまった!?

余りの出来事に、シオン達は呆気に取られて見ている事しか出来なかった。


「えっ、どうして…………?」


誰もその質問に答えれなかった。突如として主人であるベルゼブブを喰ったクイーン・アントはシオン達を睨み付けると襲い掛かった!


「速い!!!」


クイーン・アントは大きな口で喰い殺そうと噛んできた!


ガッチーーーン!!!!


なんとか避けるとノームが魔法を放った!


「精霊魔術『土壁』!」


クイーン・アントの周囲に石の壁が現れ、動きを止めた!


「時間を稼いで!必殺技をだすから!」


シオンが叫んだ!


「了解じゃ!」


ベルゼブブの力を取り込んだクイーン・アントにはフィトンチッドは効きそうになかった。耐久性が上がったのだろう!パワーアップしたクイーン・アントはノームの石壁を壊して前に出ようとしたが、ギルド長が船の時にやったように大きな岩を弾丸の様に投げた!


ドッカーーーン!!!!


グギャッ!!!!


多少の打撃ではびくともしなかったクイーン・アントが痛がった。


「今じゃ!リヴィ!合わせるのじゃ!精霊魔術『水蛇』!」

「動きを封じるのね!水魔術『水流縛』!」


似たような技でクイーン・アントを封じ込める。しかしここで、クイーン・アントも魔術を使った!


「まずい!また風魔法がくるぞ!」


そこに、シルフィード(少女)が前に出た。


「私に任せて!」


シルフィードはクイーン・アントが集めた風を散らせた!


「私の力を扱えても、ただ放つだけなのね。風魔法の真髄は補助魔法にて真価を発揮するのよ?」


同じ風魔法を使い周囲の風をジャミングして、魔法を無効化したのだ。


「準備は整った!」


シオンが叫ぶとシオンの足元には巨大な魔法陣が浮かび上がっていた。








ベルゼブブさん、活躍できず退場デス。


次回は読者の方々が楽しみにしていた、ワクテカなバトルですよ♪(ニヤリッ)


『よろしければ感想、評価、ブックマークよろしくお願いします!』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ゴールデンフリーーー…… ぐしゃ 見せ場なかったなベルゼブブ 解説役だったね
[一言] キノコは緑聖魔術の範囲なんだろうか? 蟻に寄生して死なせる種類が存在するんだよ、エグい事に
[一言] ベルゼブブ、見せ場全くなし、哀れ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ