激闘という名の虐殺ショーである!
最近、自分のキャラを他の有名キャラに似せて書くのが楽しいこの頃。
今回、ノームですが、ダンまちに登場するロキファミリアのアマゾネス(姉巨乳)の方をイメージして書きました。姿も似ているので。
(あくまでも作者視点ですが)
ベルゼブブの周囲から現れた魔物達は確かにレベルが高かった。世界樹の1階層の同じ大蟻の魔物でも、サイズが人と同等だったのがここにいる同じ大蟻の魔物は優に3倍は大きく、各ステータスも大幅にアップしていた。
「リヴィ!ここは譲って貰うわ!フローリアさんやギルド長をお願いね!」
「うむ!我は空気を読める女だ。ここはシオン達、三人に任せよう!」
意外な事にリヴィは察してくれて、守備に廻ってくれた。
「ディーネ!ノーム!遠慮はいらないわ!洞窟が崩れない程度に、全力を出して殲滅しなさい!」
「「了解!!!」」
そこからは行動が速かった!
迫り来る魔物達に飛び込んだのはノームであった!
「この地に眠る大地の力よ!我が声に応え力を貸したまえ!我が名はノーム!大地を司る四大精霊が一柱である!精霊魔術『大地の怒り』!」
おや?初めて聞く魔法だよ?
シオンは少し興味が出て、自分の魔法を唱える前にノームをみた。海では役ただずだったノームはどうだろうか?
ゴゴゴゴッ!!!!
ノームの身体に土が纏まり付き鎧となった!そして両手両足には大きな爪が出来ていた。
イメージ的には某有名アニメのISのような外部装甲を纏う感じであった。しかし─
「コロス!殺す!ぶっ殺してやる!!!!!!」
魔物の中に突っ込んだノームが腕を振る度に、魔物達の身体が吹き飛び、その体液が身体に掛かった。
「うぜぇーんだよ!ボケがっ!死ね!死ね!死ねよ!オラッ!!!!」
余りの豹変ぶりに、シオンはドン引きであった。
「*#%※─」
眼を瞑り、魔力を高めていたウンディーネがシオンの様子に気付き、ノームについて語った。
「シオン、ノームは元々気性が荒いのじゃぞ?あの魔法はそのタガを外すものじゃ。本来は四大精霊の中でも近接戦闘に長けて暴れるのがノームじゃ」
マジかよ!ちょっとっていうか、かなり怖いんですけど!?
アマゾネスの凶戦士と化したノームを見ながら、今後は余りからかうのは止めようと誓ったシオンであった。
「アハハハ!弱い奴は死んでおけ!!!!オラッ!!!!」
笑いながら嬉々として魔物を蹂躙しているノーム。
そしてウンディーネの詠唱も完了した。前線はノームが凌いでいたので、まだ魔物は目の前まで押し寄せてはいなかった。
ウンディーネは自分の指を噛んで数適の血を落とした。
「妾の血を媒介に顕現せよ!妾の名はウンディーネ!水を司る四大精霊の一柱である!精霊魔術『鮮血天使』(ブラッディエンジェル)!」
蒼かったウンディーネの髪が朱色に染まり、背中からは真っ赤な天使の翼が現れた!
「殲滅スル!」
それは無機物のような表情で、ただ目の前の敵を屠るだけと化したマーダーメイデンであった。
ウンディーネは赤色の液体を操ると、リヴィの様に水の槍にして魔物を両断したり、水の刃を飛ばしてバラバラにしていった。ただ違うのは、攻撃を受けた魔物はジューと熔けるのだ。赤い液体は強力な酸の効果があったのだ!
一撃で死んだ魔物は幸せだった。ウンディーネはノームとは反対側を受け持ち、赤い雨を降らせた。文字通りに!すると、赤い雨を受けた魔物は、ジュー!ジュー!と熔けてのたうち廻った。
「クルシメ!クルシンデシネ!」
あっさりと殺さない所がノームより恐ろしかった。そしてようやくシオンの番となった。
「私も怒っているんだからね!」
余りに怒り心頭な二人に、若干押され気味だったが、シオンも怒っていたのである!
「緑聖魔術『ウッドゴーレム』!」
そう、ここまではいつも通り!しかし、ここからである!
「いでよ!愛と正義の使徒!ウッド戦隊よ!」
ウッド・レッド
ウッド・ブルー
ウッド・ピンク
ウッド・グリーン
ウッド・ブラック
各自、色の着いたウッド君達が5体現れた!
「ゆけ!目の前の敵を殲滅せよ!」
5体揃って『ウッドレンジャー』の登場である!
まだまだ多くの魔物が溢れている。シオンは手数で勝負するのだった。とは言え、いつも以上に魔力を込めて作ったウッド君達は、より滑らかに動き、なんと技まで繰り出して華麗に戦っていた。
前の二人と比べるとコメディ要員で良かったと思えるヒロインである。コメディ要員である!
(大事な事なので二回言いました)
「まだまだ魔物が多いね。ならば!緑聖魔術『天使の逆鱗』!」
シオンが魔法を唱えると、名前からは想像も付かないほどの、えげつない魔術が発動した。
地面から植物の蔦が飛び出し、魔物達を串刺しにしたのだ!そして、さらに苦痛を味わわせながら養分を吸いとり、干からびさせて殺していったのだった。
傍目から見るとどちらが魔王軍なのかわかりませんね!恐ろし過ぎます!残酷過ぎます!小さなお子様に見せれません!
この残酷ショーを、フローリアとギルド長は顔を青くして見守るのだった。
「さ、流石は四大精霊の契約者であるシオンさん……………恐ろしい」
「フローリア殿も慣れなさい。シオンお嬢ちゃんが1番常識はずれじゃからのぅ?」
リヴィに守られながら、二人は目の前に繰り広げられている虐殺ショーを見ている事しか出来なかった。
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