バカは怒らせてはいけない者達を怒らせた!
ベルゼブブさんの声と口調は、ドラゴ○ボールのフリーザをイメージしながら脳内再生してお楽しみ下さい。
この後のバトルで金色になる話はボツにしました。
(´・ω・`)小説で再現って難しいねー
ベルゼブブはたくさんある手足を広げて挨拶をしてきた。
「おほほほ!まずは初めまして。私は魔王軍四天王が1人ベルゼブブと申します。まさか、ここまで来られる方がいるとは驚きですよ!」
全然驚いた風ではない態度で言ってきた。
「ここの魔物はどうでしたでしょうか?精霊を喰らいしクイーン・アントから産まれた魔物達は通常よりもレベルが高く手強かったでしょう!しかーし!私の研究はここからなのです!」
大胆に手振りをしながら悠長に話出すベルゼブブ。
「最初は確かに皆様の考え通りに世界樹を枯らす事を目的にしましたが、しばらくしてから気づいたのです!この世界樹を魔物の強化に使えないかと!?」
ババッンとメリハリをつけて話す。
「世界樹は大地を浄化し、そのエネルギーを根から葉に蓄えて、その葉が風で遠くまで飛んで地に帰る。故に、このエネルギーを魔物の強化に使い、エネルギーが樹木に届かなければ世界樹も枯れていく!まさに一石二鳥の作戦だっのです!」
ベルゼブブは話しながら優越感に浸っていた。
って言うかスキだらけの今なら殺し放題じゃないかしら?えっ、まだダメ?そう……………
「それにしてもシルフィードを捕らえることが出来たのは僥倖でしたよ。いち早く世界樹の異変に気付き、止めに来たのですからね?」
チラッとクイーン・アントを見るベルゼブブ
「まともに戦えばあなたが敵う相手ではないはずよ!」
「ええそうでしょうとも!しかし、私は魔王軍の頭脳といっても良い存在ですからねー!そこは知恵を絞りましたよ!他の四大精霊がすでに捕われていると言ったら動きが鈍りまして、そのまま捕まえられたのですよ!ええ!」
!?
なっ!?
「ま、まさか私のせいなの?」
ノームがよろけて膝を着いた。
「いやー!苦労しましたよ。四大精霊のリーダーとも言われる、ウンディーネを魔境の森に封じ込めるのは!」
!?
「なんじゃと!?」
「えっ?私じゃないの?」
ベルゼブブは指を左石に振りながら続ける。
「魔王様や邪神といった強力な者が結界を張れば、当然気付かれます。故に!『意思を持たない』結界を張る事のできる魔物を開発したのです!主人の命令で周囲の『魔素』を吸収して半永久的に結界を張るだけしかできない『結界魔獣』を東西南北に設置して、他の精霊が察知できないようにしたのですよ!意思を持たないから悪意に敏感な精霊は気付かない!唯一の問題点は、魔物がたくさん生息する魔境の森でないと使えない事でしょうか?魔素が必要な為にね!」
!?
「わ、妾が森から出られなかったのは貴様が…………ギリッ」
ベルゼブブはノームやウンディーネの言葉が聞こえてないようで、自分の自慢話を続ける。
「おほほほほ!こうして人知れず四大精霊はいなくなっていたのです。はい!プライドの高い四大精霊のウンディーネが人間の冒険者に助けを求めるとも思いませんし、なまじ広い範囲を移動できるので、閉じ込められているとも思っていないでしょう!どうですかこの完璧な作戦を!素晴らしいでしょう!?」
ますます上機嫌で話すベルゼブブに対して、どんどん機嫌が氷点下まで下がるシオン達。
ベルゼブブは知らない。目の前に四大精霊が二人もいる事を!?
「随分とペラペラとしゃべるのね?貴方みたいな悪党がよくしゃべる場合って─」
「ええ、そうですとも!絶対に勝てる算段があるからですよ!」
ベルゼブブが指を鳴らした。
パチンッ!
すると、ゾロゾロと魔物が集まってきた。
「さて!自慢話が出来て満足です。そろそろ真実を知ったあなた達には死んで貰いましょう!さぁ!お前達、やっておしまいなさい!」
魔物が襲ってきた!
「へ、へぇ~?まさか、こんな所に諸悪の根源がいるとはね?」
ふ、ふふふふ……………!!!!
久々に………いや、今回は初めてシオン、ウンディーネ、ノームの三人はキレた!
「お前のせいでウンディーネがどれだけ寂しい思いをしたか!ぶっ殺してやるわ!」
「こんなマヌケなバカに、いいようにされるとは自分に腹が立つ!ぶっ殺してやるわ!」
「私だけではなく、よくもシルフィードを殺ってくれたわわね!ぶっ殺してやるわ!」
ベルゼブブは余りの殺気と威圧感にたじろいだが、多くの魔物の存在を目にして気を取り直した。
「き、虚勢を張るのも大概になさい!ここにいる魔物達は私の長年の研究のお陰でレベルが大幅にアップしているのです!勝てる訳がありませんよ!?」
こうして戦いの火蓋は切られた!
いえ、蹂躙という名のパーティーが始まるのでした。
失礼しました。
次回!
ノームを怒らせてはいけません!
お楽しみに!
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