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平和っていいよねー♪

勝手にお祝い!


私の大好きだった小説がアニメ化しました!

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』


連載当初から読んでいまして、漫画も面白かったので皆さんに是非お勧め致します!


今思えば、私の主人公が植物を成長できたら面白くない?って発想はこの小説から来ているかも知れませんね。

国王とシオン達がまだ客室で凍っていた時である。露天風呂へ向かった王妃様とノームは無言で服を脱ぎ捨て温泉へと入った。


「「は~~~♪生き返るわ~!!!」」


二人は同時に深いため息を付いた。王妃様は次にノームへと尋ねた。


「…………それで、夫とはどこまで?」

「本当に何もしてないわよ。あの人、私が御酌して酔わせても、出てくる会話が国の運営が大変だとか、自分の妻は素晴らしい女だ~とか、ばかりだったわよ。なんなのよ!こんなに良い女?が御酌しているのに、惚気話しばかり聞かされる身にもなって欲しいわ!」


プンプンッと肌を温泉で洗いながらノームは言った。


「えっ♪あ、あの人がそんな事を?」


王妃様は顔を赤くしてノームを見つめた。


「ムカつく事にね!………愛されているじゃない。だから側室も持たないんじゃないの?」


その言葉に王妃様は赤くなった顔を隠そうと顔の半分までお湯に浸かった。


ブクブクブクッ


実に可愛い王妃様であった。まだまだお若い王妃様は意外とウブかも知れない。


「あ~あ、何処かに良い男がいないかなー?」


う~んと延びながらノームは誰に聞かせるでもなく呟いた。


「ノーム様もその内に良い方が見つかりますよ」


王妃様の言葉にノームは顔を暗くした。


「………ありがとう。でもね、人と精霊では寿命が違うのよ。人は老いて死んでいく。私を慕ってくれたグランのようにね。ウンディーネや他の四大精霊は気にしていないけど、やっぱり私は寂しいのよ」


最後の方の言葉は声が小さくなっていた。王妃は自分が考え無しに言った言葉の重大差に気付き後悔した。


「………ごめんなさい。考えなしに言ってしまいました。ノーム様は人間がお好きなのですね?」


「そうだね。昔、けっこう長く人の街で暮らしていたよ。最初は辺境の小さな集落で、魔物の脅威に晒されていたのを助けたのがきっかけだったわ。それから何年も過ごして、子供が大人になり、お爺さんになってから、私の待遇も変わっていったわ」


ノームの言葉に王妃は首をかしげた。


「待遇が変わったとは?」


「集落から村になり、そして街になったの。当然よね。辺境で魔物に襲われないと分かれば人が集まっていく。そして、最初は知人として接してくれてた村の人々が、何年も姿の変わらない私を、守り神として崇めていってね。最後は誰も気軽に接してくれる人は居なくなってしまった。神殿を作り、毎日貢物を持ってくるだけになったの」


王妃は初めて人間と精霊の価値観や接し方に付いて知った。


「崇めてくれるのは嬉しいんだけどね。でも、私はみんなでワイワイするのが好きなのよ。だから私は─」


良い男に言い寄るのは寂しさを紛らわすものであった。絶対に本気にならないように心に決めているのだ。後が悲しくなるから。


「ノーム様!」


ガバッと王妃はノームに抱き付いた。


「今まで寂しい思いをさせてしまい申し訳ありません!私も人間であるが故に、年老いて死んでいく運命には逆らえません。でも、『今』を素晴らしく、楽しい日々として過ごす事は出来ます!今までの寂しさを忘れるくらいに、楽しい思い出を作っていきましょう!」


王妃は泣いていた。そんな王妃の思いが伝わったのかノームの目にも光るものが流れた。


「もし、私が死んでも私の子供が、子供の次はその孫が、ノーム様を悲しい思いをさせないよう言い聞かせます!だから一緒に生きて過ごしていきましょう!」


「……………一緒に生きていく」


ノームは繰り返し呟き、自分が1番言って欲しかった言葉であった事を噛みしめ、静かに泣いたのだった。


「ノーム様?」

「ノームで良い。親友に『様』はいらない」


ノームの言葉に王妃も言った。


「では、私も『ソフィア』とお呼び下さい。親友なら名前で呼び合うものでしょう?」


ソフィアの言葉に、ノームとソフィアはお互いに笑い合うのだった。こうして親友となった二人は今後、長い付き合いをしていくことになるのだった。


親睦を深め合った二人が客室へ戻ると、シオン達は正座をしており、二人が入ってくると同時に土下座をして許しを乞うのだった。


「「「申し訳ありませんでした!」」」


王妃様は機嫌が良くなったようで、しばらくの温泉旅館への禁止で許してくれたのだった。


(良かったよー!!!)


シオン達が心底喜んだのは言うまでもない。



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― 新着の感想 ―
[一言] 「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」実はこのアニメが切っ掛けで、作者様のこの物語に出合えたのでした。(実話)
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