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『緑の聖女』爆誕!!!

グイードはシオンの言葉に首を傾げた。


「何とかできるとはどういう事だ?」


シオンは自分の固有魔法を説明した。


「それは凄いな!シオン君が居れば飢饉が無くなる!そもそも起こらなくなるということか!?」


グランもシオンの固有魔法は知らなかったので驚いていた。


「うむ、敵を強大な力で薙ぎ倒す者は『英雄』と呼ばれ、多くの者を怪我や病から救う者は『聖女』と呼ばれる。なら、食糧難を救う者は─『緑の聖女』と呼んで過言ではなかろう!」


グラン言葉に一同が頷いた。


『えぇ!聖女ですか?』

面倒な事にならなければ良いけど?


「シオン君、謝礼は出来る限り出そう!この帝国の食糧難を救ってくれないか?」


うわぁ~い!『緑の聖女』バンザーイ!

(実に欲望に忠実な幼女聖女であった)


シオンは即座にモチのロンです!と、無い胸(絶壁)を張って言った。

作者(ちょんちょん………ん?何よ?)

シオン(これから成長するじゃい!幻の左!!!)

作者(ぐわぁーーーー!!!!)


と、作者とシオンが脳内で激しい攻防を繰り広げていた時に、護衛のガイルさんが追加注文した。


「お話中、申し訳ありません。シオン嬢さんが食糧難を解消しても、選民意識の高い貴族がいると収穫のほとんどを持っていかれて、民の生活は楽になりません。どうか、その辺りの対応もお願い致します」


元、不正に騎士団を解雇され、傭兵として多くの人々を助けてきたガイルさんだからこそ、悪質な貴族のやり方を知っていたのだ。


「そうだな。確かに貴公の言う通りだ。さて、どう対処しようか………」


皇帝といえども、多くの貴族を裁くことは難しいのだ。


「ならば、ウンディーネ殿の威を借りるのはどうだ?ウンディーネ殿には迷惑を掛けないようにして、意に背いて収穫物を法定以上に搾取した場合は四大精霊の罰がくだると言えばどうじゃろうか?」


グランの言葉にウンディーネに視線が集まった。


「ふむ、妾は何もせぬので良いのであれば、名前を貸すことぐらいは良いぞ?」


こうして大筋の協力体制は整ったのだった。


「それで、肝心のノームの気配はどうなの?」


ウンディーネに尋ねると、少し考えるように視線が別の所を向いた。


「ここから北の方角にノームの魔力を感じる。しかし、まだ遠いのぅ?」


!?


「北と言えば昔、ワシがノームに助けられたダンジョンがある場所かも知れぬ。階層の浅いダンジョンで何度も足を運んだり、他の者に定期的に調査に行かせたりしておったが、まだあのダンジョンの何処かにいるのか?」


グランは手を顎に添えて思案した。


「取り敢えず目的地も決まったし、後は─」


この後の予定を決めるのかと思いきや…………


「帝国観光をしなくっちゃ♪」


ズコーーーーー!!!!!


「シオン?遊びに来ているんじゃないぞ!」

「えーーー!少しぐらい良いじゃん!こんな遠くの国に来れる機会なんて滅多にないのよ?」


シオンの言葉にグランが真っ先にOKをだした。


「わっははは!良いぞ!いくらでも観光していくがよい!」


!?


「おい!クソ親父!何かあったらどうする?」


グランはグイードの首に手を廻して壁際まで移動して、コソッと言った。

(小声)

『馬鹿者!我が帝都を見てもらい、気に入って貰えばもっと協力的になるじゃろうが!」

『確かに!?』

『それに、お前の息子を紹介して籠絡出来ればウンディーネの契約者を我が帝国のものにする事も夢ではないぞ?』


グランはどこまでいっても為政者であり、帝国の利益を考える者であった。そこに悪気はなく、純粋な利益と損益を天秤に掛けての提案であるのだ。


『そこまで考えが及ばず申し訳ありません』

『いや、シオン嬢ちゃんは純粋な良い子じゃし、ワシも強引な手は許さん。………が、純粋な恋愛で好きになっては仕方がないであろう?』


こうして、まだ6歳ではあるがシオンは恋愛ゲームのハーレムルートへのフラグを建てることに成功したのだった。


これは仕方がないね!

うん、仕方がない。

仕方がないのだ。

仕方ないのである。


ゾクッと、シオンは悪寒がした瞬間だった。



「と、言う訳で王城へ入るには城門の中庭で検疫を受けた者しか入れないので、また入ってきてくれないか?」


いや、何がと、言う訳なんだろうか?


「こほんっ!取り敢えず正面からグラン元皇帝と一緒に大々的に入ってきて、存在をアピールして欲しいんだよ」


ああっ!なるほどねー!


「行方不明のグランさんが四大精霊を連れて戻ってきたとPRするのですね!そしてグイードさんの提案で冒険者として実績があり、権力者としても位の高いグランさんに行って貰ったと言えばグイードさんの株も上がって、一石二鳥ですね!」


「うん、まぁそんなんだけどね。まさか6歳?の子供にそこまで読まれるとは………」


シオン君は子供と思って接すると危険だなと思ったグイード皇帝だった。







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