6歳になりました!そして口説かれました?(挿絵あり)
誤字報告ありがとうございます!
あれからしばらく経ちました。
私は公爵家で日々、淑女の勉強をしています!
そうそう、とある日に生意気な小僧が押し掛けて来ました。
「お待ち下さい!今はシルクード嬢がいらしゃっていまして─」
ガヤガヤ
ザワザワ
淑女のレッスン中に、入口の方が騒がしくなって、どんどんこちらに近付いてきました。
バンッ!!!
突然、扉が勢いよく開きました。そこには、金髪碧眼の少年がいました。
…………だれ?
「お前がシオン・シルクードか?」
偉そうに言ってきた少年にシオンは答えた。
「いいえ違います。私は『使用人の美幼女』です」
「そうか?では使用人の美幼女よ!シオンは何処にいる?」
ええぇ!!!!?真顔で復唱しないでよ!そこは笑う所でしょう?
「どうした?使用人の美幼女よ?」
「イヤァァァァアアアアアアア!!!!!!」
シオンは恥ずかしさの余り、頭を抱えた。
どうして言ったんだよ…………
「くっ、あはははははっ!!!!」
一緒にいたフレイちゃんがお腹を抱えて笑いだした。それに釣られて金髪少年も笑った。
「なんなのよ。その美幼女って………あはは」
「クククッ!噂に違わず面白いな!」
何だ!何だよ!何なのよ!!!
「むきぃー!!!誰よ!あんたは!?」
「俺か?クリスだ」
いや、だから誰よ!?
「そうじゃなくて、家名は?」
「俺は貴族じゃないからな」
えっ?じゃ平民?裕福そうだし、商人の子供?
「あれ?それじゃ平民なの?駄目じゃない!ここは公爵家なんだから。ちゃんとマナーを守らないと怖いわよ!」
「シオン、そうじゃなくってね?」
金髪少年は面白そうに、笑顔で言った。
「そうか、それは悪い事をしたな」
少年はポケットから出した飴玉をくれました。
わーい♪あっまーい!
この子、良い子だよぉ~♪
シオンは飴玉を口の中で転がしながらニコニコしていた。
「何だろう?私、シオンが心配だわ………」
簡単に餌付けされるシオンに不安になるフレイであった。そして、金髪少年が面白そうにシオンに言った。
「そうそう、君に会いに来たんだけど使用人の美幼女…………」
いやーーーーー!!!!!
それはもう、素晴らしい右ストレートでした。
ブハッ!!!?
「そして、金髪少年は派手に吹き飛び御臨終されました…………」
「ちょっと待って!死んでないから!気絶しているだけだから!?」
フレイちゃんの素晴らしいツッコミの後に、シオンに言いました。
「シオン!彼はクリス・リュミナスよ!この国の王子様!私の従兄弟なの!」
んっ?はて?公爵と国王様は兄弟だから、その子供は従兄弟だよね。うん、言葉は知ってるよ?言葉はね!
えーと、王子様?マジで?
私は気を失っている金髪少年を見て真っ青になるのでした。
「…………私、死んだ?」
「う~ん、大丈夫だと思うけど?」
しばらく経ち、目を覚ました王子様にシオンは、それはそれは見事な土下座をしたのでした。
「なんだ?それは?」
「私の生まれた国での最上位のお詫びの仕方で、土下座と言います」
???
「そんな詫びの仕方は知らんが………まぁ、いい。俺もイタズラが過ぎた。悪かったな」
「いえいえ!こちらこそすみませんでした!お詫びに何でも言う事を聞きますので、どうかお許し下さい!」
シオンの言葉にクリスはニヤリッと笑い言った。
「何でもと言ったな?」
「はい!私に出来る事でしたら!」
クリス王子は少し間を置いて答えた。
「では、俺の婚約者になってくれ」
「はい!……………はい?」
今、なんて言った?婚約?いやいや、こんにゃくって言ったんじゃ………えっ?マジで、婚約って言った?そうなの?どうして!?
混乱しているシオンにクリス王子は再度言った。
「面白いくらいに混乱しているな。俺の婚約者になってくれと言ったんだ」
!?
「えっ?えぇーーーーーーー!!!!!!」
私、シオンは六歳になったばかりでショタ王子にプロポーズされたのでした。
何故に!?
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