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救出活動 中編

マルス達の前には、拘束された人質が!? どう対処するのだろうか!

 マルス達の前に引きずり出されたのは、縄で拘束され、後ろから短剣を突き付けられた状態のロートの仲間の女性達だった。


 ロートが女性達の名前を叫ぶと、女性達もロートの名を叫ぶ。


「くっくっくっくっく。貴様らもこれでお終いだな。」

 クレイに縄を持たれているマヌは、立場が逆転したと判断し、態度をデカくする。


「な、なんで俺達がアジトに潜入する前に、来ることがバレたんだ!?」

 ロートは、女性達が人質に取られないよう、こっそり潜入するつもりであったのに、敵にこちらの動きがバレていたことに驚く。


「ダンジョンの出入りを見張っているからさ。のこのこ戻ってくるとは馬鹿な奴だ。」


「そ、そんな。」

 ロートは、その場で膝を落とし、地面を殴り付ける。


「だが、まさか上玉連中も連れて来るとはな。」

 男達の視線が、イリス達へと向けられる。


「俺の手柄だ! 俺がこいつらを連れて来たんだ!」

 マヌは、縄で拘束されてながらも、イリス達を連れて来たのは自分の手柄だと主張する。


「いや、お前捕まってるじゃねぇか。アジトまで案内してんじゃねぇかよ!」


「お頭が居るところに連れてくりゃ、一緒だろうが! こうするのが、一番確実に上玉を連れて来れるだろうが!」


「た、確かに!? マヌは、頭が良いんだな。」

 何故かマヌの主張を受け入れる男達。


「やっと分かったか!」

 マヌは、仲間達を納得することに成功し、満足気な表情を浮べる。


「こいつら、頭悪いんだな。」

「残念さんね。」

「可哀想です。」

「のんき屋奴ら。」

 マルス達は、男達のやり取りを聞いていて、呆れていた。


「お前らの仲間を人質にしているんだが、女性達と交換してくれ。」

 マルスは、どうせ無理だろうと思いつつ、一応交渉してみることにした。


「あ? 確かに、マヌがあいつらの手に渡ったままだな。おい、どうするよ?」

「いや、マヌを取り戻して、女を渡すとか意味分かんないっスよ。」

「あいつが捕まったのが悪いんだし。」

「あいつが居なくなれば、上玉を捕まえたのは、俺らの手柄だ。」


「そうだな。そいつはどうなっても知らん。殺しても構わん!」


「そ、そんな!?」

 マヌは、絶望した表情を浮かべる。


 まさか、仲間に見捨てられるとは思っても見なかったのだ。


「お前、残念な奴だな。」

 クレイは、道場の眼差しを向けながら、マヌの頭に拳骨を落とし、一撃でマヌを気絶させた。


「「「あっ!?」」」

 男達は、ああは言ったが、人質がいる状況で、仲間のマヌに攻撃するとは思っても見なかったので、驚きの声を上げる。


「き、貴様ら!? 人質がどうなってもいいのか!」


「いや、助けに来てるんだから、どうなっても良い訳ないだろ?」

 マルスは、男達にそう言い放つ。


 男達に取って、マヌが人質として使えないのであれば、邪魔になるだけなので、早々に気絶させたのである。


「動くんじゃねぇぞ! 動いた瞬間に、この女達の命は無い!」

 男の言葉に従い、マルス達はその場から動かない。


 マルス達が大人しくなったことで、人質を拘束している二人以外が、マルス達へと近付いて行く。


「これで全員とは思えないけど、取り敢えず上に残っているのは二人になった。俺が上は片付けて来る。」

「了解。」

 マルスは、クレイ達に小声で方針を伝える。


「【転移魔法:瞬間移動(ゲート)】。」

 マルスの姿が、男達の前から消える。


「「「!?」」」

 男達は、マルスの姿を探すが、前にも右にも左にも姿は無かった。


「「ぐあっ!?」」

 突如、男達の後方から悲鳴が聞こえ、男達が振り抜くと、女性達を拘束していた二人が気を失い、その側には、先程まで自分達の前にいたマルスの姿があったのだった。


「大丈夫ですか?」

「は、はい。」

「ありがとうございます。」

 マルスが女性達を拘束する縄を解くと、女性達は顔を赤らめて答える。


「い、いつの間に!?」

「あ、あいつ転移魔法を使ったんじゃ!?」

「いや、転移魔法を使えるなら、白魔道士だろ? 何で白魔道士が、俺らの仲間を瞬殺してんだよ!?」

「わ、訳が分からねぇ。」

 男達は、マルスが白魔道士でありながら、戦闘もこなせると知り、困惑する。


「気を抜きすぎよ。【風魔法:風刃(ウイングカッター)】!」


「余所見は行けないな! 【騎士技:騎士一閃(ナイトスラッシュ)】!」


「隙だらけです。【剣技:豪烈斬(ごうれつざん)】!」


「天誅! 【足技:月面宙返り(ムーンサルト)】!」


 マルスに気を取られていた男達は、イリス達の攻撃への対処が遅れ、瞬く間に拘束されたのだった。




「二人とも無事だったか!?」

 ロートは、助け出した女性達に駆け寄り、声を掛ける。


「ええ。ロートも無事で良かった。」

「 ねぇ。ロート。……アスールは?」

 女性の一人が、ここにいないロートの仲間の名前を震えた声で口にする。


 ロートは、答えることが出来なかった。


 しかし、質問した女性も答えが分かっていたのか、それ以上口にすることは無かったが、目からは涙が溢れていた。


「ロート達は、村に戻ってこいつらのことを説明して来てくれるか?」

「お、俺もアジトへ入るぞ! 仲間がやられたんだ。仇を取るんだ!」

「いや、ロートの仲間の女性も、奴らに捕まって相当疲れているだろうから、ロートが付いていてあげないと。」

「……そうだよな。」

 ロートは、マルスの話を聞き、村に戻ることを決意する。


「アジト内には、どれくらいの敵が居ましたか?」

「えっと、多分20人くらいは居たと思うわ。」

「分かりました。ありがとうございます。」

 マルスは倒した人攫い達と、ロート達を転移魔法で村まで転移させた。


 そして、いよいよ敵のアジトに乗り込むのだった。

今月の目標、今月PV数100,000まで、あと少しです( ^ω^ )!


ありがとうございます(*^ω^*)

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