憧れの存在
昨日は、本作一のPV数となりました!
ありがとうございます(๑╹ω╹๑ )
マルスの成長を見る為に、ゼウスとヘラと戦うことになったマルス。
訓練場の使用許可も出たので、マルスはゼウス、ヘラ、アイテール校長と共に訓練場に歩き出した。
(何で、校長まで?)
マルスが貴方も来るんですかとばかりに目を向けると、マルスの視線に気付いた校長が口を開く。
「ゼウスやヘラが訓練場を破壊しないように、見張らんとな。」
アイテール校長は、一緒に付いてくる理由を口にする。
「信用無いですねぇ。」
「当たり前じゃろ!? お主らが在学中に、どれほどの見る訓練場を破壊したのか覚えておらんとは言わせんぞ!」
(成る程。ウスさん達は、学生時代に相当やんちゃをしていたようだ。)
アイテール校長が、過去の出来事を思い出して、涙を流している。
(余程苦労したんだろうな。)
マルス達が、談笑しながら訓練場に向かっていると、イリス達が前から歩いて来る。
「あら? マルスこれからどこへ行くのかしら?」
「おう。ちょっとゼウスさん達と試合をすることになってね。」
「そうなの……へ? ゼウスさん?」
イリスは、マルスの後ろを歩いているゼウス達の存在に気が付く。
「君がイリスちゃんか。マルスがお世話になってるみたいだね。」
「と、とんでも無いです!?」
イリスは、ゼウスに会ったことで緊張していた。
黒の賢者で、魔法の腕が世界一と言われていた人と会えたんだから、緊張しないのも無理はない。
「マルス。そちらの女性は、もしかして剣姫ヘラ様でしょうか?」
フレイヤもガチガチになって、ヘラのことを尋ねる。
「そうだよ。」
「貴方がフレイヤさんね。マルスが迷惑掛けていないかしら?」
「は、はい! 全然迷惑だなんて!? いつもマルス殿には助けてもらっています!」
フレイヤは、ヘラと出会って極度に緊張していた。
「私は、ミネルヴァって言います! 剣姫様と黒王様に会えるなんて、超ラッキーです!」
ミネルヴァも、ヘラとゼウスに憧れており、大興奮している。
「こんな年寄りでがっかりしただろ?」
「そんなことないです! お二人共、とても素敵です!」
「ありがとね。お世辞でも嬉しいよ。」
ミネルヴァが言うように、二人とも30半ばだと言うのに、若々しい見た目だ。
「貴方がクーちゃんね。」
「え?」
「マルスと一緒に剣の稽古を付けてあげたでしょ。」
「もしかして、あの時の!? 剣姫ヘラ様だったなんて!」
「そ、そんな!? マルス殿だけで無く、クレイ殿まで剣姫ヘラ様の指導を受けていたなんて……狡いです。」
未だフレイヤの口調が治らない。
(確かに、剣姫とまで呼ばれる人に、剣の指導をしてもらえることなんてないだろうからな。俺とクレイは、運が良かったんだな。)
「なら、私と試合をしてみますか?」
「え? 私が剣姫ヘラ様とですか?」
「ええ。マルスの成長は、ゼウスとの試合で見せてもらうわ。」
「よろしいのでしょうか?」
フレイヤが、マルスへと視線を送る。
「良い機会じゃないかフレイヤ。ヘラさんを倒しちゃっても良いんだぞ?」
「か、勝てる訳ないでしょうが!」
マルスの言葉を真に受けたフレイヤは、本気で怒っていたのだった。
「あら? 戦う前からそんなこと言うもんじゃないわよ。勝つつもりで挑んで来なさい。」
「は、はい!」
(最初から負ける前提で戦うのは、良くないからな。相手は強いから勝てる訳ないと自分で決めてしまっては、成長することは出来ない。ヘラさんとも戦いたかったけど、ゼウスさんの全力とやり合ったら、おそらくヘラさんと戦う力は残っていないだろう。)
「試合を見学させてもらっても良いですか?」
「見るのも良い勉強じゃ。」
「ありがとうございます。」
(あれ? アイテール校長が勝手に決めちゃったよ。まぁ、確かにゼウスさんやヘラさんの戦闘を見るのは、良い勉強になるだろう。)
訓練場に辿り着いたマルス達は、試合前に身体を温める為に、素振りや柔軟体操を行う。
ガヤガヤガヤガヤ
(ん? 何か騒がしくないか?)
身体を温めることに集中していたマルスが、訓練場の観客席に目を向けると、観客席は生徒達で埋め尽くされていた。
「は!? 何でこんなに人が集まってんだよ!?」
「なんか、校長が全校放送を流してたから、その所為だろう。」
(あの校長なにやってくれてんだよ!?)
「面白そうなことしてるじゃないか。頑張れよマルス。」
「この目で、黒王ゼウス様と剣姫ヘラ様を見ることが出来るなんて。」
オグマとディアナは、観客席からマルスへとエールを送る。
いや、ディアナのはエールでは無いが。
皆、黒王ゼウスと剣姫ヘラを見たいが為に、集まって来たのだ。
「ゼウス様カッコイイ!」
「ヘラ様は、何て美しいんだ! 結婚してくれ!」
「馬鹿野郎! ヘラ様は既にゼウス様と結婚されてるだろうが!」
「くそーー! ゼウス様に勝てる要素が俺には無いのか!?」
「ゼウス様に勝てる奴なんているかよ! 最上級職業の黒の賢者であり、世界一の魔法使いだぞ! それにあのルックス! 更に超絶人が良いと評判じゃねぇか!」
「ああーー、ヘラ様に斬られたい!」
「憲兵さーーん! ここに変人がいまーーす!」
観客席は大いに賑わっていた。
(ゼウスさんも、ヘラさんも凄い人気だな。)
「両者前へ! これより、黒王ゼウスと1学年マルスの試合を始める。立会いは、私が行う。」
アイテール校長自ら、試合の立会いを行う。
「全力で来いよ。マルス。」
「ゼウスさんこそ、今回は、手を抜かないで下さいよ。」
「お前次第だ。」
(絶対全力を出させてやる!)
「それでは、試合開始!」
マルスと黒王ゼウスの試合が幕を開ける。
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