魔王を撃破しても、休めるとは限らない?
おはようございます? 現在2時
本日も、子供に起こされましたーー!
と言うわけで、こんな時間で更新しておきます!
魔王デスワームの攻撃を利用して、何とか勝利したマルス。
マルスも満身創痍な状態だったが、瀕死の重傷であるにも関わらず、自分を治療してくれたエイル先生は気を失ってしまっている。
この場で、仲間を治療出来るのは、マルスしか残されていない。
マルスは痛む身体を何とか動かし、体力回復薬と魔力回復薬を飲み干す。
「まだ痛むけど、何とか動けそうだ。 【回復魔法:オールヒール】。」
マルスの回復魔法が倒れている全員に掛けられ、傷を癒す。
何とか動けるようになった面々が、フラつきながらも立ち上がり、2枚におろされている魔王デスワームを目にして、魔王を倒したのだと安堵した。
「よく勝てたな。」
オグマがマルスの肩に手を乗せ、マルスを讃える。
「エイル先生が回復してくれたお陰です。それに、イリスやオグマさん、ディアナさんがダメージを与えてくれていたから勝てたんですよ。自分一人じゃ勝てませんでした。」
(みんなが一緒に居てくれて本当に良かった。)
「魔王に一人で勝てる奴なんていねぇだろ? まぁ、俺達はまだまだ魔王と戦うには力不足だな。今のままじゃ、命がいくつあっても足りねぇよ。」
「そうですね。俺ももっと強くなります。」
(魔王デスワームでこの強さだ。最強の魔王と言われている魔王ベヒモスは、もっと強い筈だ。)
オグマと話を終えたマルスは、イリス達が集まっている場所へと向かう。
「イリス、フレイヤ、ミネルヴァ大丈夫か?」
「ええ。流石マルスね。」
「大丈夫です。」
「お腹空いちゃったよ。」
(全員大丈夫そうだな。てか、ミネルヴァは空腹を気にするほど余裕があるんだな。)
「……おい。俺の心配はないのか?」
「クレイは、大丈夫だろ?」
「俺なら大丈夫って、何だよ!? 心配してくれよ!」
「ほら、余裕じゃないか。」
(クレイも大丈夫そうで良かった。)
マルスの下へ、意識を取り戻したエイル先生が近付く。
「マルス君。魔王を倒してくれてありがとう。」
「エイル先生が回復してくれたから、まだ戦えたんです。ありがとうございます。」
マルスは、エイル先生へ深々と頭を下げる。
この場にエイル先生が来ていなかったら、マルスは魔王デスワームに勝つことは出来なかっただろう。
それだけじゃなく、クレイ達が周りのギガントワームを倒すことも難しかった筈だ。
(支援魔法無しで、ギガントワームを倒すには高レベルのパーティーで無ければ難しい。本当にエイル先生が一緒で良かった。エイル先生程の、実力のある白魔道士系の人でなければ、間違いなく全員やられていただろう。)
エイル先生との会話を終えたマルスは、次に魔王デスワームの死体へと近付いた。
そこには、特大サイズの魔石が2個落ちていた。
(魔王から取れた魔石か。……もの凄い力を感じる。)
魔石は、地中などに埋まっている物の他は、強力なモンスターを討伐し、その体内で生成された魔石を手に入れるものなのだ。
魔王デスワームの身体も、かなりの強度だったから、防具の良い素材になりそうだ。
オグマがマルスの隣に立ったことから、マルスはみんなで分配しようと提案する。
「魔石は、マルスが貰ってくれよ。俺もディアナも魔道士じゃないし、魔王にトドメを刺したのはマルスだ。」
「ありがとうございます。」
(魔石は、後でヘパイストスさんに頼んで、俺とイリスの武器についている魔石と取り替えて貰おう。魔王からゲットした魔石なら、相当な効果があるだろう。)
魔王デスワームの身体は、素材として有効活用する為に、一旦マルスの収納箱に入れることになった。
マルスは、その他にも、周りで倒れているギガントワームやアシッドワーム、ホーンワームも回収した。
「さて、後は王都へ帰るだけね。 ……ワームの上位種が残っていないといいのですが。」
ディアナは、残党のワームに、今の状況で遭遇するのは危険だと思っていた。
「それなら、俺が転移魔法を使いますよ。王都までは無理ですけど。森の入り口くらいなら。」
(転移魔法で一気に王都まで移動したいが、王都までは距離があり、人数もいることから、MP的にも魔力的にも、転移での移動は森の入り口くらいが限界だ。)
「森を抜けないで済むのは助かります。」
マルスの提案に、ディアナは笑顔で答える。
全員がマルスの側に集まったのを確認して、マルスは転移魔法空間跳躍を発動する。
転移魔法によって、森の入り口へと戻って来たマルス達。
「誰も残ってないか。」
「王都へ撤退するように指示しましたからね。」
生徒の避難と合わせて、森で緊急事態と冒険者ギルドや軍に知らせるように、エイル先生が引率の教官に頼んでいたらしい。
「王都まで歩きますか。」
一同は、疲れ切った身体を奮い立たせて、王都まで足を動かし続けた。
▽
それから数時間が経過した頃、やっと王都南門に辿り着いたマルス達の目の前には、大勢の武装した集団が待ち構えていた。
「何だが大勢居ますね?」
マルス達が集団に気が付いた様に、集団の人間もマルス達に気が付くと、数名の者がマルス達へと歩いて向かって行く。
「調査隊代表のザックです。白の賢者エイル様ですね。南の森に居たのは、皆さんが最後でしょうか?」
調査隊代表であるザックは、エイル先生へと声を掛ける。
「ええ。そうです。」
「よく無事で。我々は、これから南の森の異常について調査に向かうのですが、何か情報はありますでしょうか?」
「そうですね。魔王デスワームを倒し、周囲にいたワームの上位種も倒しましたが、まだワームの上位種が森にいるかも知れません。気を付けて調査をお願いします。」
エイル先生は、魔王討伐の報告と合わせて、上位種がいる可能性を報告する。
(確かに、調査隊の人も事前にワームの上位種が居るかも知れないと思って、調査した方が、負傷者が出難いだろう。)
「え? は? ま、魔王!? 魔王がいたのですか!?」
調査隊代表のザックは、魔王という言葉に動揺する。
「ええ。ですが、魔王は討伐済みですので、安心して下さい。」
「さ、流石、白の賢者様ですね。魔王を討伐されるとは。」
ザックは、尊敬の眼差しをエイル先生へと向ける。
「いえ。魔王を倒したのは、私の教え子のマルス君です。」
そう言って、エイル先生はマルスへと視線を向ける。
「こ、こんな子供が。信じられん。」
ザックは、エイル先生の言葉が、信じられないと言った表情を浮かべていた。
「俺一人の力じゃないですよ。イリスにオグマさん、ディアナさん、それに周りのモンスターを抑えてくれていたみんなが居たから勝てたんです。」
マルスの言葉を聞いた、イリス達は、誇らしげな表情を浮かべる。
マルスの言葉で、自分達が魔王討伐の一員になれたと思えたからだ。
「分かりました。我々は直ぐに調査に向かってしまいます。お疲れだとは思いますが、魔王討伐の件を、ギルドと軍の両方に伝えていただけますでしょうか?」
魔王討伐は、ギルドと国でしっかり把握しなければならない案件であることから、両方に報告が必要になるのだ。
「分かりました。皆さん、気を付けて下さい。」
こうして、マルス達は魔王との激戦で疲れているが、休む訳にもいかず、報告に向かうのだった。
お礼
1.誤字報告ありがとうございます! 助かります!
2.ブクマと評価いただいた方、ありがとうございます!
3.本日も読みに来ていただき、ありがとうございました!
6月4日、マルスと出会った当初、ヘラの年齢を40歳くらいとしていましたが、ストーリー上の都合で、22歳と変更させていただきました。
一応、明日の前書きにも記載致します。




