クラス代表戦〜予選・決勝〜
技能を三段階としていましたが、魔法同様に五段階と修正致しましたm(_ _)m
クラス代表戦は、訓練場で行われることになっている。
訓練場には、1、2、3学年の代表生徒が全員整列していた。
「ごほん。校長のアイテールだ。これより、学年クラス代表戦を開始する。各人己の力を遺憾無く発揮するように。」
アイテール校長先生の挨拶を受け、クラス代表戦が開始となった。
観客席には、各学年のクラス代表に選ばれなかった生徒の他に、2、3学年の生徒と教師陣、更に国の軍関係者らや貴族が座っている。
1学年は、Sクラスの他に、1から5クラスまであり、対戦相手はくじ引きで決まる。
マルスがくじを引いた結果は、一回戦目の対戦相手が1クラスで勝利した場合、2回戦はシード扱いとなり、2回戦の勝利したクラスと決勝戦を戦うこととなった。
「第1試合。Sクラス、マルス選手。1クラス、モンド選手。」
試合の審判を務める教師が選手を呼び出す。
マルスとモンドが訓練場の中央に進み、互いの武器を構える。
(俺の相手は、剣士系か。)
「始め!」
合図と共に、モンドがマルスへと駆け寄る。
「白魔道士風情が、調子に乗って剣なんか持ってんじゃねぇよ!」
モンドも他の者達同様に、白魔道士を格下と認識していた。
その為、非力な白魔道士が剣を構えていることに苛立っていたのである。
「よっ。」
モンドの振り下ろした剣を、マルスは容易く受け止める。
(おいおい。 クラス代表がこんなもんなのか?)
「何っ!? 只のまぐれだろ!」
自身の剣を受け止められた事に、一瞬驚いたモンドだが、偶々防げただけだと思い込む。
そして、幾度と無くマルスへと剣を振り下ろすが、その全てをマルスに防がれてしまう。
「糞がーー! 【剣技:豪斬】!」
モンドが剣技を発動し、自身の攻撃力を高めて剣を振る。
だが、マルスはモンドの剣技豪斬を支援魔法で強化することなく防ぐ。
フレイヤの豪斬なら、支援魔法を使うんだけど、モンド相手には必要なさそうだな。
「ゆ、許さなねぇ! 【剣技:火炎突き】!」
モンドは、剣に炎を纏い、鋭い突きを繰り出すのだが。
(……遅いなぁ。)
マルスはモンドの火炎突きを、横から剣を当てて逸らすと共に、そのまま身体を前進させて剣をモンドの方へと滑らせる。
「え!?」
自分の突きを避けられたモンドは、そのままカウンターが来ることは想定しておらず、マルスの剣を受けてダウンした。
「勝者Sクラス、マルス選手!」
審判がモンドの様子を確認し、戦闘続行は不可能と判断し、勝者の名を口にした。
その瞬間、観客席から歓声が上がった。
観客席では、マルスの戦闘で持ち切りだった。
「アイツは本当に白魔道士なのか?」
「白魔道士ってあんなに強いの?」
「てか、アイツ白魔法使ってないじゃん。」
マルスの圧倒的な力を前に、皆マルスの職業を疑ってしまう。
「今の戦いじゃ、彼の力の全ては測れませんね。」
「そうだな。頼もしい後輩が出来たな。」
2年と3年のSクラス代表選手の二人は、マルスと戦うのを楽しみにしていた。
試合は進み、3クラスと4クラスの試合は、3クラスの上級騎士アデルが勝利し、2クラスと5クラスの試合は、上級黒魔道士バードが勝利した。
上級騎士アデルと上級黒魔道士バードの準決勝は、かなりの盛り上がっていた。
アデルは、バードの魔法を上手く盾で防ぎつつ、間合いを詰めて槍を繰り出し、対するバードは、自身の前に土を隆起させて壁を作り出し、アデルの攻撃を防いでいた。
更にアデルが土の壁に苦戦している間に、バードは距離を取りつつ、頭上から雷を落としてアデルを倒す。
動きに無駄がなく、バードの必勝パターンに思えた。
試合を終えたバードのHPをエイル先生が回復し、MPについては、魔力回復薬によって全回復した。
若干の休憩を挟んで、1学年の決勝戦が開始となる。
「決勝戦、Sクラス、マルス選手対5クラス、バード選手の試合を始めます。……試合、開始!」
両者開始の合図で直ぐに動くことは無く、相手の出方を窺う。
「まさか、魔導士同士で決勝戦になるとはね。君は白魔道士だから、攻撃魔法が使えなくて残念だね。相手を倒すには、接近しないといけないんだから。」
「白魔道士も良いもんだよ。魔法のバリエーションが豊富だし。」
マルスの言うように、白魔道士は、回復魔法に、支援魔法、結界魔法に、空間魔法、転移魔法など、魔法のバリエーションが多い。
黒魔道士は、攻撃系魔法が使えるけど、白魔道士のような魔法が使えないから、マルスは白魔道士で良かったと思っていた。
(まぁ、白の賢者だったら、もっとステータスの伸びが良いだろうし、強くなれたんだろうけど、無い物ねだりしても仕方がないことだ。)
「ふーーん、まぁ、勝つのは俺だ! 【氷魔法:氷】!」
バードは、マルスに向けて氷の礫を飛ばす。
マルスは、自身に迫る氷を難なく回避する。
「そこだ! 【火魔法:炎】!」
マルスの回避先へと、次々と炎の弾丸を放つバード。
「結構MPが高いんだな。【結界魔法:反射】!」
マルスは迫り来る炎に対して、反射を発動してバードへと跳ね返す。
「チッ!? 自分で攻撃出来ない奴は、他人の力に頼るしかねぇもんな!」
バードは、跳ね返された魔法を相殺しながら、マルスへと悪態を吐く。
(一々感に触る言い方をする奴だな。)
「何か白魔道士に恨みでもあるのか?」
(これだけ白魔道士に不満があるんだから、何かしらあったんだろう。)
「……白魔道士は、いつだって前に出て戦わない。モンスターの前で、命懸けで戦うのは前衛職の奴らや、攻撃魔法の使える黒魔道士だ。」
「黒魔道士だって、攻撃魔法で戦うからそんなに近付かないだろ?」
(俺、おかしなこと言ってないよな? 黒魔道士も基本的には後方から魔法を撃って戦う筈だし。)
「黒魔道士は、モンスターの前に姿を晒しているだろうが! だが、貴様ら白魔道士は、いつだって物陰に隠れて見ているだけだ! そんな奴が学年主席だなんて、俺は認めない!」
(そう言う事ね。)
「俺、他の白魔道士のことはよく知らないけど、俺は前に出て戦うぞ? 俺は、この手で魔王ベヒモスを倒すと誓ったからな。」
「は?」
バードは、口を開けてマルスを凝視する。
コイツ、何言ってんのと言った顔を浮かべている。
観客席でマルスの発言を聞いていた者達も、マルスの発言に静まり返る。
「お、お、お前、頭おかしいんじゃねぇのか!? 魔王ベヒモスなんて、白魔道士のお前が勝てる訳無いだろ! そもそも、最強の魔王に勝てる奴なんているのかよ!」
「勝てる奴がいるかどうか知らないけど、いないなら、俺が勝てる奴になるだけだ。」
「とんだ阿保野郎だぜ。もう話は終わりだ。【雷魔法:落雷】!」
バードは、マルスと話しても埒があかないと思い、話を打ち切る。
激しい轟音を撒き散らしながら、一筋の雷がマルス目掛けて落ちてくる。
「【結界魔法:結界】。」
空から迫る落雷を、マルスは頭上に結界を展開して防御する。
「守ってばかりで攻められないようだな! 【火魔法:炎】!」
頭上に結界を展開中のマルスへ向けて、バードが勝ち誇った顔で炎を放つ。
ボオォーーン!!
バードの炎が激しく燃え上がる。
「うっ!?」
地面に倒れ伏したのは、バードだった。
バードの倒れた近くには、マルスの姿。
観戦してした者達で、何が起きたのか理解出来た者は少ない。
マルスは火魔法が直撃する前に、マルスの側へと転移魔法で瞬間移動し、一撃で仕留めたのだ。
「し、勝者。Sクラス、マルス選手! 1学年の優勝者はマルス選手に決まりました!」
▽
「畜生。本当なら俺様が代表で彼処に立っている筈だったのに。」
アザゼルは自分が代表になれなかったことに、未だ納得していなかった。
「ほぅ。君は彼より強いのかい?」
アザゼルに、金の長髪をした美形の青年が問い掛ける。
「当たり前だろ!」
アザゼルは、必死に自分を取り繕う。
「しかし、試合に出ていたのは彼だろ? 君は彼より弱い。」
青年は、アザゼルの全てを見透かすような眼でアザゼルの眼を覗き込む。
「ち、違う。お、俺は、おれは本当は強いんだ!」
「……そうか。なら、これを君にあげよう。何やらこの後にクラス対抗戦とやらもあるのだろう? その試合前に飲むといい。本当の君の力を引き出してくれる。本当の君は彼より強いんだろう。君の力を見せてくれ。」
明らかに、怪しい飲み物を手渡されたが、アザゼルは狂気染みた表情を受けべていた。
「くっくっくっく。本当の俺の力を見せてやる。」
アザゼルの側から、いつの間にか、青年は姿を消していたのだった。
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