ウッドマン討伐〜口は災いの元〜
お陰様で、昨日早々3,000PV突破しました( ^ω^ )! ありがとうございます!
少し長めです(^^)
マルス達は、目的地である東の森へと辿り着いていた。
道中で遭遇したモンスター達は、脅威度の低いモンスターばかりであり、マルス達の敵では無かった。
そのまま東の森の中へと足を踏み入れ、襲われた場所の方へと進行する。
「なんだか、薄暗くなって来たわね。」
イリスは、みんなの中心でそう呟く。
いつ敵に襲われても対処出来るように、防御力の高いクレイとフレイヤを左右に配置し、素早く対応出来るミネルヴァは先頭に配置、そして全体を見れる後方にマルスを配置した布陣だ。
風の影響で、葉の擦れ合う音と、動物の鳴き声が森の中に響いていた。
突如、左右同時に大量の葉っぱが押し寄せて来た。
「「敵襲!」」
クレイとフレイヤが、同時に声を上げる。
「【結界魔法:聖域結界】!」
マルスは、全員をカバー出来る様に、聖域結界の範囲を広げて展開する。
マルス達へと迫る葉は、高速回転して襲いかかるが、結界の境に衝突した瞬間、威力がなくなり次々と地面へ落ちて行く。
左右へと目を向けたマルス達は、森の中に複数の眼を確認した。
その眼を持つモンスターは、次々と森の奥からマルス達の方へと進行し、その姿を現す。
木の背丈はマルス達と同じ程度だが、赤い眼と大きな口があり、口には凶暴な歯がギラリと並んでいる。
枝は、一本一本が手の様に自在に動いており、根っこの部分をしならせて移動していた。
マルス達の前に現れたのは、ウッドマン5体。
「あまり離れ過ぎない様に注意してくれ! 【支援魔法:超越した身体】!」
マルスは皆に注意を促し、全員に支援魔法を付与して各個撃破に向かう。
「凄い! 自分の身体じゃないみたいだ!」
「動きのキレが違います。」
「支援魔法って、こんなに凄かったんだ!」
初めて支援魔法を受けた、クレイ、フレイヤ、ミネルヴァが感嘆の声をあげて、ウッドマンを討伐する。
「これなら、もっと強い敵が出てきても楽勝ね!」
イリスは、火魔法の一撃でウッドマンを討伐し終える。
そして、フラグを立ててしまう。
「そう言うことは言わない方が……って、遅いか。」
イリスの言葉によって、現れたのは、紫色をしたウッドマン達。
ポイズンウッドマンである。
通常のウッドマンよりも各ステータスは高く、更にコイツらの厄介なところは、毒の攻撃をしてくるところである。
白魔道士達がいないパーティーが遭遇した場合は、攻撃を受ける前に倒すか、逃げるしか方法は無い。
(毒に注意しないとだな。まぁ、ここには俺がいるから毒を喰らっても問題無いけどね。)
「強化中のみんななら、問題無く倒せる。毒を喰らっても俺が解毒出来るから、安心して戦ってくれ。」
マルスの言葉を受けて、若干後退りしていたクレイ達が前へ出て攻撃を繰り出す。
クレイとフレイヤは、ポイズンウッドマンの枝を剣で斬り飛ばして行くが、枝の数が多く、対処が間に合わなくなり、身体に擦り傷が増えて行く。
傷を受けた箇所から、毒が身体の中に侵入する。
「「くっ!?」」
毒が身体に回り始めた、クレイとフレイヤが苦痛の声を漏らす。
「【回復魔法:解毒】!」
マルスは、目の前のポイズンウッドマンを斬り伏せ、クレイとフレイヤの身体から毒を消す。
毒が消えたことで、身体のキレが戻った二人は、騎士技と剣技を放ち、ポイズンウッドマンを討伐する。
「近付くのは危なそう。【拳技:真空拳】!」
MPを消費して、自身の拳を打ち出す拳技を使用したミネルヴァの真空拳により、ポイズンウッドマンを吹き飛ばす。
「行くわよ! 【火魔法:炎】!」
強化中のイリスの火魔法炎は、ポイズンウッドマンの全身を燃やし尽くし、黒焦げにする。
「まだまだ楽勝ね! もっと強い敵はいないのかしら?」
イリスは反省すると言うことを知らないのか、再びその様なことを口走る。
(……嫌な予感がする。)
マルスの予感通り、大きな地鳴りが発生する。
マルス達の足下は、激しく揺れ動く。
「誰だ!? 俺の手下に手を出したのは!」
低く、殺意の篭った声が場に響き渡る。
そして、マルス達が目にしたのは、巨大な一本の木だった。
その巨大な木は、ウッドマンの5倍は有ろうかと言う程の大きさだった。
幹の太さも巨大であり、枝の太さもウッドマンとは比べ物にならない。
「で、でかっ!?」
ゼウスさんから聞いたことがあるモンスターで、該当するのは、セコイアってモンスターか?
「殺してやる! 魔王メトセラ様の配下。ハイペリオンの力に恐怖するがいい!」
ハイペリオンは名乗りと共に、太い枝をしならせてマルス達へと攻撃を繰り出す。
(ハイペリオン!? って、知らない名前だけど、名前カッコイイじゃないか! 木のくせに!)
ハイペリオンは、モンスター名をセコイアと言うのだが、その中でも最強の個体な為、魔王メセトラより名前を賜っている。
ハイペリオンの太い枝から繰り出される攻撃を、マルス達は各々の技を駆使して迎撃する。
完全に、防戦一方の状況となってしまう。
「おいマルス! このままじゃ保たないぞ!」
「分かってる!」
クレイの言うように、このままではマルスのMPが無くなって、支援魔法が切れてしまう。
マルスは、迫る枝を斬り伏せて一旦距離を開けると、空間魔法の収納箱を発動し、MPを回復する効果のあるMP回復薬を飲み干して、消費したMPを回復させた。
更に、一本取り出して、イリスへと手渡してMPを回復させる。
「奴も見た目からして、植物系モンスターだ。なら、イリスの火魔法が効果的だと思う。今からイリスの魔力を強化するから、特大のをぶつけてくれ!」
「分かったわ!」
【支援魔法:大天使の頭脳】!」
俺はイリスに支援魔法を掛け終えると、直ぐにクレイ達に、イリスの魔法準備が整うまでの時間稼ぎを指示する。
「【騎士技:火剣】!」
「【剣技:火炎突き】!」
「【拳技:剛拳】!」
ハイペリオン目掛けて、クレイ・フレイヤ・ミネルヴァが三方向から攻撃を仕掛ける。
「鬱陶しい! 【五月雨突き】!」
ハイペリオンの太い枝が、一斉に三人に向かって突きを繰り出し、三人の攻撃を阻害する。
三人は、ハイペリオンの攻撃に耐え切れずにダメージを負う。
三人がハイペリオンと戦えるのも、マルスの支援魔法あってのことだ。
「離れて! 【火魔法:大爆発】!」
「なにっ!? がぁ!?」
強化状態のイリスの魔法が、ハイペリオンへと直撃する。
最上級支援魔法を受けたイリスの大爆発は凄まじく、周囲に爆音と爆風が押し寄せる。
「やったわ!」
イリスさん!? ワザと言ってるでしょ!
(それは、やってない時の台詞だよ!)
案の定、ハイペリオンは生きていた。
ただ、枝に付いていた葉は全て燃えて吹き飛び、幹や枝は所々黒焦げになり、半分近い枝が折れた状態だ。
「ゆ、許さんぞ! 【大枝螺旋】!」
太い枝数本を絡めさせ、一本の巨大な回転する枝を作り出し、自分に大ダメージを負わせたイリスへと放つ。
「う、うそ!?」
イリスは魔法を撃った反動で、直ぐに回避行動を取ることが出来ない。
「イリス!?」
イリスがやられると、フレイヤが叫び声をあげた。
イリスは、腰を抜かして地面に尻餅を付いてはいるが、無事である。
マルスが咄嗟にイリスへと駆け寄り、結界魔法大天使の守護を発動したお陰で、イリスは無傷で済んだのだ。
「間に合って良かった。後は、俺が何とかしてみる。」
イリスの3倍強化状態の魔法は、かなりのダメージを与えられていた。
(3倍状態なら、ハイペリオンを何とか出来るかも知れない。)
マルスは、クレイ達に下がるよう指示を出し、全員に発動していた超越した身体を解除する。
「一瞬で終わらせてやる! 【支援魔法:全大天使】!」
マルスは、支援魔法を発動すると同時に、剣を掲げてハイペリオンへと斬り掛かる。
対するハイペリオンも、枝で応戦しようとするが、3倍強化状態のマルスは、その枝を全て斬り落とす。
「な、何だと!? くぅ!」
驚くハイペリオンへと、イリスの火魔法が追い打ちを掛ける。
更に、クレイ、フレイヤ、ミネルヴァもハイペリオンへと追撃する。
「マルスだけに頼れるかよ!」
「一緒に戦います!」
「私もやるわ!」
「決めちゃいなさい!」
クレイ、フレイヤ、ミネルヴァ、イリスから応援と言う名の支援を受け取るマルス。
(仲間がいるっていいな。)
「くたばれーー! 【太陽の波動】!」
ハイペリオンが口を大きく開き、口からエネルギーの波動をマルスへと放つ。
ハイペリオンの技が、マルスがいた場所を吹き飛ばし、木々をなぎ倒す。
「「マルス!?」」
イリス達は、ハイペリオンの技がマルスに直撃したと思い、叫び声を上げる。
「はーー!」
マルスの剣が、ハイペリオンの身体を斬り裂き、ハイペリオンの身体がずり落ちる。
ハイペリオンの攻撃を、マルスは転移魔法で回避していたのだ。
「ば、ばか、な……。」
HP全てを失ったハイペリオンは、ピクリとも動かなくなる。
「やったねマルス!」
「おう。みんなのお陰だな。」
イリスにハイタッチで返し、勝利を喜び合う。
予想外な強敵が出現したが、何とか討伐することが出来たマルス達は、討伐したモンスターの素材を回収し、ギルドへと帰還したのだった。
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