クラス代表者選考会〜バトルロイヤル1〜
クラス代表を決めましょう!
「今から1ヶ月後に、クラス別の対抗戦があります。個人戦とパーティー戦、団体戦の3種目が行われますので、個人代表とパーティー代表を決めたいと思います。」
エイル先生の話を真剣に聞いていたクラスメイト達。
上級白魔道士のリンとパティを除くクラスメイト達は、個人代表入りを狙っている。
個人戦の代表を決めるために、全員参加型のバトルロイヤルを行うと、エイル先生が発表する。
「全員参加!?」
「トーナメントみたいにして、一対一で戦わないの?」
「トーナメント戦だと、くじ運があるからね。」
エイル先生の説明に、クラスメイト達は納得し、訓練場へ向かった。
因みに、戦闘が得意では無い、リンとパティの表情は絶望色に染まっていたのだった。
▽
全員が殺傷能力を削いだ武器を手に持ち、ある程度散らばって配置に付いたのを確認したエイルが試合開始を宣言する。
「先ずは、最上級職業をみんなで狙い撃ちにするぞ!」
バトルロイヤルとは言え、他の人と協力してはいけないと言うルールは無い。
その為、パーティー対クレイ、パーティー対イリス、パーティー対フレイヤ、パーティー対ミネルヴァ、2パーティー対マルスの構図が出来上がる。
「せこっ!?」
(何で俺のとこだけ2パーティーが相手なの!?)
マルスは、内心で悪態を吐きながらも、剣を構えた。
2パーティーを指揮していたのは、上級槍術士のアザゼルだ。
アザゼルは、自分のメンバーだけでなく、もう一つのパーティーに声を掛け、マルスを全員で倒そうと持ち掛けたのだ。
実際にマルスと試合をしたアザゼルは、マルスの実力を認めたくは無いが、理解している。
自分のパーティーメンバーだけでは、勝ち目が薄いとみて、戦力を増強したのだ。
「一気に倒しちまうぞ!」
アザゼルに、指揮されているメンバーが攻撃に移行する。
「【火魔法:炎】!」
「【風魔法:強風】!」
上級黒魔道士二人が放った魔法は、相性の良い火魔法と風魔法。
二つの魔法が互いの威力を高め合い、マルスへと猛威を振るう。
「【結界魔法:聖域結界】!」
マルスは、自分を中心に上級の結界魔法を発動して、黒魔法を防ぎ切る。
黒魔法をマルスが防いでいる間に、アザゼルを筆頭に前衛職の者達が攻撃を繰り出す。
(このままじゃ、対処し切れないな。)
「【支援魔法:超越した身体】!」
マルスは、上級支援魔法で全ステータスを2倍に引き上げて、アザゼル達の攻撃を凌ぎ切る。
前衛6人の攻撃を、全て掻い潜られるとは思っていなかった為、アザゼル達に動揺が走る。
「白魔道士の分際で、調子に乗るなーー!」
闇雲に攻めてくるアザゼルの攻撃全てをいなし、マルスは反撃に転じようとする。
「【火魔法:炎】!」
「【風魔法:強風】!」
アザゼルへ攻撃させまいと、マルスへと黒魔法を放つ。
「待ってたよ。【結界魔法:反射】!」
マルスの結界魔法に衝突した黒魔法は、術士へと跳ね返る。
「「な、なんだと!? ぐぁ!?」」
上級黒魔道士の二人は、反射された自身の黒魔法が直撃し、戦闘不能となる。
更にマルスは、仲間がやられて動きが止まった、上級剣士二人を一気に斬り倒す。
「「「「超接近戦で仕留めるぞ!」」」」
上級格闘家の四人が、四方からマルスへと攻撃を繰り出そうとしていた。
「「【拳技:疾風突き】!」」
「「【足技:疾風蹴り】!」」
それぞれ、速度重視の拳技と足技を発動する。
「退散させてもらうよ。【転移魔法:瞬間移動】!」
四つの攻撃が直撃する瞬間に、マルスの身体が消え去る。
「「「「あっ!?」」」」
四人の攻撃がそれぞれに、命中し、ノックダウンとなった。
これで、マルスの相手はアザゼルと上級白魔道士のパティの二人となる。
「糞が!」
攻撃出来る仲間を全て失ったアザゼルは苛立っていた。
「頑張んなさいよ! 【支援魔法:力増強】!」
パティは、自分では戦う手段が無いため、一応パーティーを組んでいるアザゼルへと支援魔法を付与した。
「こ、これは!? 力が漲って来る! この力があれば!」
アザゼルは槍を力強く持ち、マルスへと向かう。
「喰らえや! 【槍技:槍雷】!」
「受けて立つ。【支援魔法:大天使の力】!」
アザゼルの槍の矛先と、マルスの突きが衝突する。
「ぐあーー!?」
衝突の結果、吹き飛ばされたのはアザゼルだった。
「ちく、しょう。」
アザゼルが気を失い、残されたパティは棄権を宣言する。
マルスが2パーティーとの戦闘を終えた頃、クレイ、イリス、フレイヤ、ミネルヴァも、相手パーティーを倒し終えたところだった。
フレイヤ、ミネルヴァは、かなりダメージを受けている。
接近戦が得意じゃないイリスは、遠距離からの上級魔法で相手を近付けずに勝利していた。
クレイは、バランスがいい職業な上に、幼き頃より修行をしていた身なので、相手の攻撃を防ぎつつ完勝している。
フレイヤとミネルヴァは、接近戦が得意な為、相手の前衛職の対処は完璧だったが、複数人が同時に攻めて来る上に、黒魔法で遠距離攻撃され、ダメージを受けていたのだ。
「それじゃ、学年首席には俺達全員で挑むとしよう。」
クレイの提案に、誰も意見することなく、それが当然とばかりに四人は武器をマルスへと構えた。
「いいねぇ。楽しめそうだ。」
マルスとクレイ達のバトルが、始まろうとしていた。
バトルは、まだ続きます!
更に、ブクマと評価をいただきました!
ありがとうございます(^人^)




