迷い
どうしたらいい?二人は本気だ。私と共に逝く覚悟でいる。私はテロ組織のトップを殺したい。エドの仇。刺し違えるつもりだ。でも、そんなことは二人にばれている。二人を道連れにはしたくない。
どう言えばいい?どうすれば説得できる?一人で抜け出そうか。いや、それに気づかない二人ではない。二人には生きて欲しい。私はエドのところへ逝きたい。生きるのに疲れた。エドに抱き締めて欲しい。ああ、エド。あなたは早く逝きすぎよ。
朝がきた。あなたがいなくなってから、どれだけの朝を迎えただろう。今日も私は生きている。エド、私はどうしたらいい?
「おはよう」
「おはよう、フレディ。今朝食の準備をするわ」
「……おはよう」
「おはよう、真実。よく眠れた?」
「ああ、まあね」
目が赤い。眠れなかったのだろう。それでも弱味を見せまいとする真実。章子は小さく溜め息を吐いた。
微かな緊張感が支配する食卓。家族なのに。フレディも家族同然だ。
どうすればいい?答えはでない。エド、あなたならどうする?あなたなら剣よりペンを取るわね。
ペン……!
そうだわ。どうして気づかなかったの?真実はエドの血を引いている。私に熱く語ったエドの記者としての血を。
今まで真実を強くしようと育ててもらった。でもそれは正しいこと?ううん、何が正しいかなんてわからない。
私にできるだろうか。真実にさせられるだろうか。これなら二人を納得させられるかもしれない。でも、私は素人。暗殺業では負けない。でも……。エド、力を貸してくれる?二人も力を貸してくれる?畑違いだけど……。
エド、エド、エド!あなたは子供を頼むと言った。それを私は……。あなたの遺言に背くところだったわ。力を貸してくれる?




