自動運転と人間の運転について
私は大型トラックのドライバーをやっております。
毎日一日中運転をしております。
これが自動運転になったら楽だろうなぁとは思います。
運転は車にすべて任せ、荷積みと荷下ろしだけを自分がやるとかなったら、とっても楽で、とっても暇で、たぶん死にたくなってしまうんじゃないかと思います。
さて──
現状、道路交通は人間が手動でやっております。
色んな人がいて、運転のうまいヘタもさまざまですので、道路は当然のようにカオスとなります。
制限速度は安全な速度とかいうひとがよくいらっしゃいますけど、これは間違いです。
たとえば50km/h制限の道路、よくありますけど、50km/hで何かにぶつかったらぶつかったやつ、あるいは運転している自分がじゅうぶんに死ねる速度です。
みんなが一人残らず制限速度で走行している時に限り、それは安全な速度といえるものです。
みんなが一人残らず制限速度+15km/hで走行していたら、安全を脅かすのはむしろ制限速度で走行している車のほうです。
だから制限速度で走るなということではなく、制限速度=安全な速度なんていうのは間違った認識だと言いたいだけなんですけどね。
現状の道路交通の中を自動運転の車に走らせたら、きっと危険な運転をするだろうと私は予想します。
周囲の交通ととてもずれた、みんながぶつかってしまうような運転をするだろうと──
ファミリーレストランで給仕をするロボットさんならお客さんにぶつかりかけて停止しようと何をしようと構いませんが、高速道路上で停まってしまったりしたら事故の元です。
何が言いたいのかというと──
すべての交通が自動運転になるなら、自動運転は安全かつ円滑なものになるでしょう。
もしかしたらとてもスローなものになって流通に経済的損失が大きいものとなるかもしれないし、反対にとてもスピーディーなものになるかもしれない──それはちょっと予測がつきませんが。
でも『うまい運転』をする車は皆無になることでしょう。
すべてが同じになって、決まりきった運転をするようになる。
上手に渋滞を吸収する1台の車も、上手に『譲るべきか、譲ってはいけない場面なのか』を判断できる車もいなくなるでしょう。
まぁ、楽しみのために車に乗る人はいなくなるでしょうね。
結局また何が言いたいのかわからなくなりましたが──
ここまでで締めます。