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夜夜夜
私にとって、いや、恐らく桜花小学校にとってもかなり異例の事件が起きてから数時間後。私は入学式を欠席して自宅に戻ってきていた。
「あぁぁ」
思わず口からこぼれるのは何ら意味を成さない呻き声。
ただ、それも仕方がないだろう。
まさか入学初っ端からあんな災難に見舞われるなんて。
「…うぅ」
あぁ、それにしても――
ほんっっっとうに疲れた。
自室に戻ってからすぐ、帰宅後読もうと思っていた本には見向きもせずにベッドに突っ伏す。
『あぁぁぁ……わだじののぞみがあ゛あぁぁぁ……のじょみ゛い゛ぃぃぃ!!!!』
扉の外からは母の心配げな声が聞こえていて、いくら私が大丈夫だと説明しても一向に信じてくれそうにない。
『わ゛あ゛あぁぁぁぁぁぁぁぁ……おう゛ぁあ゛…う゛や゛ああぁぁぁぁ――』
さっきだってなぜか学校近くの心療内科へと連れていかれ(強制)、私を診てくれたのは優し気な雰囲気のおじいさん先生だったのだけれど、私の隣で母が取り乱しながら状況を説明するなり、なぜか私を抱きしめながら泣き出してしまった。
「怖かったねぇ」「よく頑張った」「もう泣いてもいいんだよ」――私の耳元でそう言う先生の方がよっぽど怖かったのだけれど、どうやら私が平常な状態でいること=私の心が既に壊れていると勘違いしている先生には何を言っても無駄だった。
かといって今更狂った振りをするわけにもいかないし、取り敢えずその場ではまた何度か受診することを約束させられて、なんとか家に帰ってくることができたのだ。
『あ゛あ゛あぁぁぁ……よごされち゛ゃっだよぉぉぉ――――!!!!!!! のぞみがあ゛あ゛ぁぁぁ!!』
「……」
いい加減に鬱陶しくなってきた。
とはいえ、母はなぜそんなにも取り乱しているのだろう。……汚されたって、私は抱き着かれただけなのだけれど。
これが例えばいきなりキスされたりだとか、最悪物理的に襲われたとかならまあ取り乱すのも無理はないと思うけど。
「……」
いや、どうだろう。
貞操観念が逆転しているせいで、どうにも想像しずらい。
立場を逆転させて、男女比3:1で考えてみる。
その場合、私は女の子という想定で。
入学式、少しそばを離れた途端に娘が知らない男の子に抱き着かれていて――
「……むぅ」
確かに……不快には思うのかもしれない。
私も一瞬想像して嫌な気持ちになった。
『う゛えええぇぇぇぇぇぇ』
「はぁ」
けれど、いつまでも泣かれていては困る。
いい加減に復活してもらわなければ。
「……うぅぅぅ…あ、のぞみ!!!」
扉を開けると、すぐそばでうずくまっていた母は私を見るなり抱き着こうとした――状態で止まってしまった。
「……」
相手は息子だというのに、いや、だからこそか……気軽に抱き着くことで私に嫌われると思っているらしい。
こうした挙動はなにも今日だけの事じゃない。
まったく、なぜだろう。
私の母には、こういうところがある。
彼女はなぜか自己評価が極端に低いのだ。
顔は整っていて、若くして持ち家を買えるほどの資金を有しているというのに。
自分でいうのもなんだが、この世界で息子がいるというのも、周りからしたらかなり誇らしいことのはずではないだろうか……一体、何が母をここまで卑屈にさせるのか。
「あ、あの……本当に大丈夫? 気分が悪いならもう一度診てもらった方が――」
「……」
私より母の方がよっぽど具合が悪そうに見えるけど――
まあいいや、こういう時の対処法は心得ている。
「……」
「のぞみ?どうし―――」
――ギュ
未だ腕を開いた格好のままで固まっている母の胸に飛び込む。
「ぴgy……」
私から抱きしめたことで短い遺言を残した母は眠るように気を失ってしまった。
「……」
過去に数度ほどしかしたことがないのだけれど、母が極端に情緒不安定になった時は、やはりこうするのが一番手っ取り早い。
そのままピクリとも動かない母を何とか私のベッドまで引きずって、ようやく家に静寂が戻ってきた。
額から流れる汗を軽く拭って、少しの間、達成感に浸る。
「よし」
これにて一件落着。
◆◆◇◇◇
―――ピンポーン
『……? は、はーい』
「……」
それから30分もした頃だろうか。気絶した母が寝息を立てているのを確認した私は、そのまま山城さんのアパートを訪れていた。
道中はもちろん山を経由する道だ。
公園からアパートまでの道のりは相変わらずの人気のなさで、ここまで誰とも遭遇することはなかった。
もはや堂々と道を歩いていても気づかれなさそうではあるけども――まあ今はいいか。
既に一度来たことがあるアパートの部屋の扉の前で、少し高めに設置されているインターホンをジャンプをして押す。
中から直ぐに返事はあったのだが、聞こえてきたのは明らかに大人の女性の声だった。
「……」
ガチャ――
「ど、どちら様でしょうか~……って、あれ? 誰もいない?」
姿を現したのは予想通りというか何というか。
長い前髪に隠されているであろう目元は、私の視点からだとよく見える。
山城さんの綺麗な薄水色の瞳は、きっとこの人から受け継いだものなのだろう。
彼女とは違い、綺麗な黒髪はセミロング程度の長さで、けれど身長は明らかに170cmはあるだろう長身だ。
たれ目がちな目に、先ほどからの応対でだいぶ気の弱そうな印象を抱いてしまう。加えて、彼女の着ているシワの多いちょっと大きめのTシャツにはくたびれた熊の顔がプリントされていて、余計に哀愁を感じさせる。
子供が訪ねてくる可能性を考慮していないのか、彼女は私の頭の上の方へと視線をキョロキョロとさまよわせている。
「ま、またいたずらかなぁ……はぁ」
「……」
まあその目線の高さだと子供の私なんて文字通り眼中に入らないだろう。
用事は早く終わらせたいので、手早く挨拶を済ませることにする。
「こんにちは」
「――っつ!」
下から聞こえる私の声にようやく気付いたようだ。
「っえ……こんにち…え?!」
その場でフリーズしている女性は放っておいて、私は部屋の中を覗き込む。
「……いた」
ちゃぶ台をどかして部屋の中央を占拠している敷布団。中心はちょうど子供が1人入っているくらいに膨らんでいて、顔は出していないけれど、山城さんはそこにいるのだろう。小さな足が飛び出していた。
「お邪魔します」
「……お、おおおおおじゃばばばばばばばばばばば!!!」
「……」
山城さんの口下手はこの人のせいか。
隣で聞こえる奇声を無視して中へと入る。
「もしもし」
「……」
布団を被っているから、起きているのか分からない。揺さぶって「――う?」……あ、起きてた。
布団を上げると想像通り山城さんがいた。
プリキュ〇みたいなイラストがプリントされているピンクのパジャマを着ている。彼女の母親もしかり、帰ってからすぐに着替えたのだろう。
いや、それよりも――
「いっしょ」
「……」
すごい自然に抱き着かれた。
この子は数時間前の事をまったく学習していないのか。いや、よく見ると目の端は真っ赤に腫れていて、頬には涙が伝った跡がくっきりと残っている。
取り押さえられたときにだいぶ暴れたのか、髪はぼさぼさにはねていて、頬にあるひっかき傷が痛々しい。
「……」
果たして、これだけで済んで良かったとみるべきか――いや、それ以前にどうしてあんな衆目の面前で抱き着いたりなんてしたのか。
そこのところを問い詰めたくはあるけれど、今日来たのはそうではなくて。
「話があります」
真剣な話だ。正座をしたくて彼女を離そうとするが「むうぅぅぅぅぅ!」――ダメだ、完全に引っ付いて離れてくれない。
まあいいか。
仕方がないのでそのまま話す。
「今日の事はもう仕方がない、過ぎたことと割り切る」
「……」
「でも、学校ではあまり話しかけないでほしい。あと抱き着くのもダメ」
そう。既に悪目立ちしてしまったことは避けられないが、本来そういうのは私の望むところではない。
この世界に男性として生まれてきた以上、死ぬまで平穏に生きられるなんて楽観視はしていないけれど。……でも、静かに暮らしたいと思うのは紛れもない私の本心だ。
静かに……そう、今度こそ読めるだけたくさんの本を読みたいのだ。
だから――
「……や」
「いや、本当に」
「やぁ!」
「……」
お腹に頭をぐりぐりと押し付けて拒絶を示す彼女に言葉をなくす。
あぁ、そうだった。この子は話が通じないと学んだじゃないか。
しかし、私もここで折れるわけにはいかない。
もはや断言できる。
同じクラスになるのかは分からないが、彼女はきっとどこにいたって、今みたいに所かまわず抱き着いてくる。
私の事情なんてお構いなしに、周りの視線なんて関係ないと。
「いっそ」
いっそ……山城さんが男の子だったら良かったのにと、心底そう思う。
同性であれば、まあ、鬱陶しいことに変わりはないのだろうけど。
でも、ここは男女比1:3の歪な世界。
そんなことをされたら私はもちろん、というかどちらかというと彼女の方がきっと同性からは孤立してしまうに違いない。
これはむしろ山城さんの為でもあるのだ。
なのに――
「う゛う゛うぅぅぅぅ」
とうとう目の端に涙を溜めてしまった山城さんには、どうあっても聞き入れてもらえないようだった。
というか、あれだけ泣いてまだ泣けるのか。
「あわわわわわ……み、みずきがまた男の子を襲ってるぅぅぅ!!! け、警察を呼ばなくちゃ……ああ、でも自分の娘を犯罪者にするなんてぇぇ」
「……」
あぁ、そういえばこの人もいたんだった。
いつの間にか私達の後ろで携帯を片手に震えている山城さんの母親は、その口ぶりからするに警察に連絡するかの瀬戸際にいるらしい。
「どどど……どうしたらぁぁ…」
私が聞きたい。
「はぁ」
もはやツッコムのも疲れた。
ぐぐぐぐ……
お腹に引っ付いている山城さんの力も増していくばかり。
これはもう―
「無理」
その後、30分に渡る説得の甲斐も虚しく、とうとう山城さんの首を縦に振らせることができないまま、私はアパートを後にしたのだった(山城さんは最終的に母親に引きはがしてもらった)。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
明けて翌日。
「のぞみ、本当に大丈夫? 学校側も事情は把握してるんだし、もっと休んだって――」
「……」
昨日よりはましになったとはいえ、今朝から何度も学校を休ませようとする母に問題ないと首を振る。このやり取りも既に10回を超えた。
そんなに心配しなくても――何度でも言うが、ただ抱き着かれただけなのだ。
それだけで学校を休むなんて軟弱な姿勢はみせられない。
「うぅぅ、でもぉ」
まだ何か言いたげな母を車に残して、私は公立桜花小学校の正門へと足を踏み入れた。
「……」
正面のガラス扉にはクラス分けの結果がでかでかと貼られている。
どうやら今年度の入学者数はぴったり120人みたいだ。
一クラス30人の計4クラスで均等に分けられている。
どのクラスでも男の方の表記は青色で書かれていて分かりやすい。
それによると――
「……一組」
1-1、一番左側に書かれていたのですぐに見つけられた。
クラスには私のほかに男子生徒が6人いるらしい。母の言いつけ通り、できるだけ彼らとは交流を持っておきたいところだけど――
「ねぇねぇ、あそこにいるのって」
「本物の男の子だぁ」
「きれー」
「ねぇ、話しかけてみよーよ」
「えぇ、ぜったい相手にされないよぅ」
「……」
いつの間にか私の周りを取り囲むようにして同年代の生徒と思わしき女の子達が集まっていた。
いけない、全然気が付かなかった。
というか‥‥私にも聞こえるくらいの声量でひそひそ話さないでほしい。
私の方から話しかけることを期待しているのか。
いずれにせよ、騒ぎが大きくなる前に教室へと急ぐことにする。
◇◇◆◆◇
「……着いた」
一組の教室は下駄箱からすぐ、一階の階段近くにあった。これなら迷うこともない。
ガヤ……ガヤ…
扉の先からは既に複数人の人の気配を感じる。
「……」
甲高い声ばかりが響いていて、ちゃんと男子は来ているのかと不安になるな。
ただ、流石に小学校は二度目ということもあり緊張感みたいなものは微塵もない、ため息を押し殺しながら扉に手を「――あ、あのっ!」
――かけ、ようとしたところで、後ろから聞こえてきた声に振り向いた。
「……」
「あ、ああぁぁぁ……いっちゃったあぁ、どうしようううう」
振り返った先にいたのは小鹿……間違えた、"生まれたばかりの"小鹿を思わせるような震え方をしている、男の子? だった。
クリッとした大きな瞳に、若干くせ毛なのだろうか‥外側にはねている髪はそのままにしている。子供特有のふっくらとした頬を赤く染めて、先ほどから視線は私と地面を行ったり来たりと忙しい。
服は体格より少し大きめのパーカーに、下は紺色の長ズボン……おしゃれというより、肌を絶対に見せたくないという思いがひしひしと伝わってくる。
彼を一瞬見ただけでは性別が判断できないくらいには女性のような顔立ちで、服装を見なければ恐らく男の子と分からなかった。
まあ、顔が男らしくないというのは私も人の事は言えないのだけれど。
「あ、あのおぉ」
「……」
黙ったままいつまでも反応しない私に彼の方が焦れたのか、泣きそうな顔で再度声をかけてきた。
「……の、のぞみくん‥だよね?」
既に名前を知られていたことに少し驚いたものの、間違ってはいないので頷いておく。
「あぁ、やっぱりそうなんだ! す、すごいよ!昨日あんなことがあったのに……ほ、本当にすごい!」
緊張した態度からは一変、どこか吹っ切れた様子で興奮気味に語る彼はそのまま続けた。
「あんな子に抱きしめられてるのにぜんぜんへっちゃらだったもん! 僕なら絶対泣いちゃうのに――セイギみたいでかっこよかった!」
「……」
すっっっごい目をキラキラさせている。
どうやらいきなり女子に抱き着かれても動じずにいることは彼にとってはかなりすごいことらしい。加えて昨日の今日で普通に学校に通っていることもありえないことだと。
――そうか。
いや、まあ褒められること自体は嬉しいのだけれど……せいぎって何?
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!! セイギを知らないの?!!!」
「……」
知らない、全然知らない。
「えぇっと……あ! じゃあボクが説明してあげる!」
「……」
いや、いらないです。
「あのねっ!」
聞きたくないです。
「セイギっていうのは――」
「……」
私の返事を完全に無視して説明された内容をまとめると、どうやらセイギというのは毎週日曜日の朝7:30から30分間放送されている男子小学生向けアニメの主人公の名前らしい。
舞台は悪の女怪人『モッジョ』が支配する残酷な世界。
その世界でモッジョに捕らえられた男には一切の自由が与えられず、捕まったが最後、死ぬまでモッジョの所有物として生きていくことになる。
しかし、そうしたモッジョの思想に反発する者は当然存在する。
そうしたものが集まってつくられた組織が男性解放戦線、通称『DK』。
そして、DKメンバーの中で唯一の男性隊員がセイギだと。
「セイギはねっ、本当にすごいんだ! モッジョの手下が100人いても勝っちゃうんだよ!! 必殺の拳はどんな女の人にも効果抜群で、今まで誰にも負けたことがないんだから!」
「……」
「あとねっ、セイギは怖くても絶対に泣かないんだ! モッジョに殺されたお母さんとの約束! セイギが泣くのは嬉しいときだけなんだよ!」
「……」
「だからセイギはボクの憧れなんだ、いつかボクも!」
――なるほど、途中から話半分で聞いていたけど大体理解した。
昨日山城さんに抱き着かれても動じなかった私は彼の中で「セイギみたいでかっこいい!」となったんだな。それでこんなに瞳が輝いていると。
よし。じゃあ話も終わったことだし、いい加減教室に入ろう。
流石に扉の前で長居し過ぎた。
できれば彼とは離れた距離がいいn――ガシッ! 腕を掴まないでください。
「だからねっ、お願い! ……の、のぞみくんのこと、セイギって呼んでもいいかな?!」
「……」
何が"だから"なのか。
絶対に嫌だ。
「一生のお願いっ! ボク、ほんとは学校に行くのがとっても不安で……でもっ! セイギといっしょなら頑張れる気がするんだ! だからっ!!!」
「……」
意味が分からない。嫌なものはいy――ガシッ!!!!!!
「僕からもお願い! セイギと呼ばせてくれ!!」
「セイギ!」
「俺たちの憧れなんだ!」
「セイギくん!」
「……頼む」
「……」
いつの間にか……小鹿が増えている。
いつからそこにいたのか、気付けば私の身体はクラスメイトの男子と思しき子供達に完全に拘束されていた。というか、さっきどさくさに紛れてセイギって呼んだの誰だ、〇すぞ。
周りで興味深そうに見ている女子たちも鼻血を出している暇があるなら先生を呼んできてほしい。
「きゃー!」って言ったやつも顔は覚えたからな。
いや、それよりも。
「セイギぃぃぃ! おねがい゛い゛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
「や゛あ゛だあ゛あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「くそっ……」
「う゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「しぇいぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
「……ぐすっ」
「……」
あぁ、そうだ。
この子達はまだ小学一年生だった。
そして、今の私も小学一年生の姿だった。
すこし気に入らないことがあればすぐに泣くし、我慢なんて考えもしないような年齢だ。
それで正しいのだ。
それが小学一年生だ。
――であれば、この場でおかしいのはむしろ私の方か。
「……はぁ」
泣き声が木霊する。
子供特有の頭に響く声はいつまで経っても止みそうにない。
私が許可するまでは、きっとこのままなのだろう。
「……」
目の前の事態に投げやりな気分になりながら、窓の外を見る。
季節は春、昨日に引き続き、変わらない快晴が私達のいる廊下を明るく照らしてくれる。
こんな天気の下で本を読めたら気持ちがいいだろうなぁ。
そんな天気とは対照的に、暗雲が垂れ込める私の気分は一体、いつになったら晴れてくれるのか。
少なくとも今後6年間は絶対に晴れないだろうなぁ~、と、呑気に思う今日この頃でした。
この世界の男は基本的に草食系と1話くらいに書きましたが、幼い頃から家の中で大半を過ごし、母親から蝶よ花よと育てられ、外の女は恐ろしいと教育(洗脳)されてきた彼らは立派な小鹿です。小鹿系男子です。男の娘と言った方が想像しやすいのかもしれません。