再会、最高
「えっ?あれ?ヒカリちゃん?ちょ、え!嬉しい。ヤバい」
まじか!きた!
「佐田・・シュン君?だよね?あれ?ビデオアプリ触ってたら、またここにたどり着いちゃった。ごめん」
「えっ!全然良い。いや、むしろ会いたかった。今から喋らね?つーかラインとかSNSやってねーの?ID教えてよ」
「えっ?あぁ、ごめん。私、SNSやってないんだー。SNSデトックス実践中で・・。あっこのアプリは・・ビデオ電話だからSNSじゃ無いでしょ?」
SNSデトックス。
やってる子初めて会ったかも。
SNSを、ある期間、断つっていうやつだ。テレビとかネットで観たことある。
それをすることによって、他人と自分を比較することが無くなったりと、いろんな理由で精神が安定したりするらしい。
「えっ?ガチ?ガチでやってる人、初めて会ったわ」
「ごめんね。でもほら、このアプリで連絡取れるじゃん」
嬉しそうにヒカリは言った。
可愛いなぁ。やっぱ。
「じゃ、メアドか携帯の番号、一応教えてくんね?アプリの誤作動が、いつ修正されるかわかんねーし」
「うん。いいよ。番号でいい?090-****-****」
「おけ。サンキュ」
俺は必死でヒカリの電話番号をスマホのメモに入れる。
人の番号なんてプライベートで聞いたのいつぶりだろ・・?
基本SNSで足りるからなんか逆に新鮮。
「なんかアプリ開くと、シュン君のところにくるようになってるみたい・・」
「訳わかんないよね。でもいいや。また、こうして会えたし」
それから俺とヒカリは今観てる、ネットフリックスのドラマの話や、好きな音楽の話、好きなユーチューバーや好きな漫画の話しなどで盛り上がった。好きなものがびっくりするくらい、俺とヒカリは一致した。
そんな感じで話が盛り上がって、ふと時間をみたらAM3:36 になっていた。
「つか、ヒカリちゃん、眠くね?大丈夫?もう三時だけど。いつも何時まで起きてんの?」
「えっ!もうそんな時間なんだ。最近寝付けなくて・・。今の時間くらいまで起きてる時があるの」
「あっ、わかる。俺もそんな感じ」
「そろそろ寝ようかな」
「うん。なんか俺も眠くなってきた。えーっと次はいつ会える?この画面上だけど・・。
ヒカリちゃんの都合が良い時で大丈夫だから」
いや、ほんとは毎日でも会いたい。