飲み期
タイチ:25歳 音楽関係の仕事をしています。アイドルのようなイケメン!かっこいいけど、チャラそ・・。
ヨシト:32歳 某ゲーム会社で営業をしています。普通にイケメン。でもなんか、軽そう。
こうやってこのアプリ上で誰かとメッセージをやり取りしていると、寂しさがちょっと、紛れるような気がする。
ユキナ:【サエさん、どすか?アプリ。始めました?】
サエ:【始めた!なんか誰にも会えなくて孤独だったけど、そんな中、出会えるって良いね。】
ユキナ:【チャンスっすよ。今ですよ!】
「チャンス・・」
***
それから毎日、アプリで出会った、この三人とメッセージをやり取りしている。
三人共、在宅ワークだそうだ。
システムエンジニアである、トモは普段もほぼ在宅ワークだそうで、
あまり仕事に関しては環境の変化が無いようだ。
音楽業界で働くタイチもパソコンで音楽を作成しているようで、
音楽配信サイトでは普段よりアクセス数が多くなった、と言っていた。
そして、ヨシトは在宅が嫌過ぎて、たまに出社しているらしかった。
「でっ、どうなんですか?三人の中で良さそうな人はいました?」
画面越しにハイボールを飲みながらユキナが言った。
「うーん。どうだろ。強いて言うなら、ヨシト君が一番、話し面白いし、
楽しいんだよね」
「おっ!ゲームの人ですね。面白いって良いですね。他の二人は微妙なんすか?」
「いや、悪くは無いんだけど・・。トモ君は一回のメッセージが
長文過ぎて・・。一日の報告をしてくれるんだけど、なんか違うかなって」
「あー私も長文系無理っす」
そう言いながらユキナはナッツをつまんだ。
「でっ、タイチ君は本当にチャラそう。ハートの絵文字使用率高いし。
顔面は最高なんだけどね」
「顔面最強だったらチャラくなるのは必然なんすよ。きっと」
「ま。そだね」
枝豆を手に取りながら、私は頷いた。
「じゃ、まっ、そのゲーム会社のヨシトさん推しでいきましょうか。
私は、今、上海に駐在だった人といい感じなんすよ。お互いチャンスをものにしましょ」
とびっきりの笑顔で酔ったユキナは言った。
ユキナとのリモート飲みを終え、スマホを見ると、ユウスケ・ヒロ・シュン・リエのグループラインにメッセージが来ている。
【ユウスケ:今週末のリモート飲み、八時スタートでー】




