誰?
今日もこんなたわいもない会話から始まり、いつもの仲良しグループのリモート飲みが始まった。
俺は来月で二十九の歳になる。
二十三で広告代理店に就職した俺は日々の激務に疲れ、転職し、
今はIT企業で営業企画の仕事をしている。
今飲んでいる、いつものメンバーは大学時代からの同級生だ。
新型感染ウィルスによる緊急事態宣言が国から出されここ数ヶ月、俺らは自粛生活を余儀無くされた。
自粛前はこのメンバーで、月に数回飲むのが決まりになっていたので、自粛中は自然とリモート飲みに移行している。
「俺そろそろ風呂入るわ。」
ユウスケが五杯目の空のグラスを置きながら言った。
「おっ。じゃ私もー。皆おやすみー。」
リエが画面に手を振る。
「はぁー。私も眠くなってきちゃった。おやすみー。」
サヤがあくびをしながら言った。
「おっ。お疲れー。じゃ、また。」
ヒロが眠そうに言った。
「おう。おやすみー。」
一口程残ったビールを飲み干してグラスを置きながら俺は言う。
【ユウスケが退出しました。】
【リエが退出しました。】
【サヤが退出しました。】
【ヒロが退出しました。】
画面にはそれぞれの箱が閉じられ退出、の表示がされていく。
よし、俺も退出しよう、そう思い、自分のパソコンに表示されているカーソルを
【退出】に合わせクリックする時だった。
突然、画面に女性が映った。