05_再生
《危ない!!!巨獣の舌が俺たちを襲おうとしてる》
カゼキリの叫びとともに、鈍い音が響きます。地面に血が飛び散り、音を立てて、切断された肉片が落ちました。
「わしの前で、大切な娘と孫と友を、殺させやしない」
レイブは、巨獣の伸びた舌を、瞬時に切り裂き、攻撃を防いでいました。元剣神と呼ばれたレイブの実力を見せつけてきます。
巨獣は、身体に力を込め、力ずくで、ナズナの影止めの束縛から、逃れようと、あがいています。本来なら、舌を伸ばすこともできないほど、強力な縛りがかかっているはずですが、巨獣が持つ瘴気が強く、縛りが緩くなっていました。
「ぐぉおおおおおお!!!」
巨獣が凄まじい叫び声を上げた瞬間、ナズナの影止めの効果を打ち破り、ものすごい速さで、レイブの元に駆けていきます。一瞬で、レイブの目の前まで、行くと、巨大な手を使い、レイブの全身を、薙ぎ払おうとします。その大きさに反して、俊敏な動きをする巨獣。まさに反則の強さですが、レイブは、落ち着いて、攻撃をかわすと、持っていた剣を使い巨獣の足を切り裂きます。
「これで動けまい」
そういって、レイブは剣を鞘に収めます。
「うぐぅうう、うぐぅううううーーー!!!」
巨獣は、両足を失い、呻き声を上げます。これで、身動きが取れないはずですが、安心するのは、まだ早そうです。
失った、腕や、足が、瞬時に、再生していきます。この巨獣は、身体の一部を失っても、周囲に蔓延る負の感情を集めることで、再生できる力を持っていました。魔物たちの侵入により、街の人々の恐怖と不安といった気持ちが、最高潮に達している今、巨獣が、回復するには、うってつけの場所になっていました。
「なっ、なに!?」
巨獣の回復ぶりにさすがにレイブも、驚きつつ、再び剣を抜き、構えます。
「おじいちゃん!!」
次回は10月1日に投稿予定です!




