06_継承
「意思ある刀。どうか、これからも、クスカを守ってやってくれ!!俺の攻撃からクスカを守ってくれたことに感謝する」
意外にも、カラドが、放った言葉は、カゼキリに向けられたものでした。カラドは、剣の声が聞こえなかったはずですが、実は、瘴気から、解き放たれ、クスカを守る最中、カゼキリの声が聞こえていました。最期の最期で、刀の声を聞くことができたのです。誰かを守ろうとする純粋な精神が、それを可能にしていました。
カゼキリは、自分の声がまさか、届いているとは思わなかったので、最初は驚きましたが、カラドに向かって叫びます。
《おうよ!!約束する!!絶対に守ってみせるよ!!》
カゼキリが、クスカを守り抜くと誓うと、カラドは、煌めく聖剣カラドを天にかかげます。それに呼応するかのように、カザキリの刀身が、輝き始めます。一体、何が起こっているのでしょう。
【継承】ー無
《なんだ、この感覚は、不思議な感じだ。まるで、カラドから、力をもらっているような感覚だな》
カゼキリが、自分の身に起きている不思議な感覚を感じていると、刀身の輝きが消えます。カラドの継承が完了したようです。カゼキリの輝きが消えた直後、カラドが言います。
「聖剣カラドの力の一部を授けた。きっと、役に立つだろう」
《なんだか、何が起こったのか分からないけど、ありがとう》
カゼキリたちは、カラドに、この場を任せることに、心苦しさを抱きながらも、屋敷の外へと、向かいます。カゼキリたちが、無事に屋敷の外へと、出ていったのを確認し、瞬間、ほっとすると、ソラに、敵意のこもった眼光を輝かせます。
「長かったな。散り際の言葉は、終わったか?」
ソラは、不気味と笑みを浮かべながら言いました。ソラは、しばらく、空気を読んで、何もせずに様子を伺っていたようです。
「散るつもりなんてねーよ。始めようか。偽ソラ。第2ラウンドを」
「ソラでないことを見抜いていたか。ソラの身体と能力、記憶はコピーしたはずだが、分かるものには、分かるようだな」
「お前は、一体、何者だ?」
カラドの問いかけると、偽ソラの顔の表皮が、次第に崩れていき、覆われていた白い中身が露になります。
「私の名前は、デッドワールド」
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次回は9月16日に投稿予定です!




