03_彼女の声
カキンッ!
鈍い甲高い音とともに、火花が激しく散ります。クスカは、思わず閉じた瞳を開けると、そこには、聖剣を使って、彼女を守るカラドの姿がありました。
「カラド、なぜ私の邪魔をする」
「彼女を殺させやしねー。あなたの傀儡になってたまるか」
「なるほど、自ら瘴気の呪縛を解き放ったか。だが、私の邪魔をできると思うなよ。所詮、お前では、私の足元にも及ばない」
ソラは、剣に溢れんばかりの魔力を注ぎ込み、剣の霊力を高めます。あまりに強大な剣の重圧に、カラドは、剣で防いでいますが、どんどん押し負けていきます。
なんて、力だよ。やっぱり、俺は、また、守れないのか......。
カラドが、ソラの剣に押し負けそうになった瞬間でした。剣を握る手に、暖かみを感じます。そして、懐かしい声が響きます。
カラド、大丈夫。私がついてるわ。
懐かしく、心を優しく包んでくれるこの声は、間違いありません。キリナです。カラドの騎士団の仲間であり、心を支えてくれた人の声です。
視線の先にキリナの姿はありませんが、カラドはこの瞬間、確かに彼女がそばにいて、力を貸してくれいるように感じました。
キリナ、君は、ずっと俺のそばにいてくれたんだな。
カラドは、持っている剣を、強く握りしめると、渾身の力を込めて、ソラの攻撃を押し返していきます。
「うおぁああああああああああ!!!!!うっ、うあああああ!!!」
叫び声とともに、カラドの握りしめる聖剣ボルグが、激しく揺れます。徐々に、ソラの剣を押し返していきます。
「あがいても無駄だ。圧倒的な力の前では、無意味なんだよ!!理解しろ!!カラド」
そう言い放つと、ソラも、さらに剣の力を強め、負けずと押し返します。
「もうそんな言葉に惑わされてたまるか!!ここで、負ける訳にはいかねーんだよ!!守ってみせる、絶対に!!」
次回は9月7日に投稿予定です!




