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魔王ノ聖剣ーRebirth'sー  作者: 東雲一
エピソード0
42/75

01_脱走

夏休みということで、特別にエピソード0をこの話から、何話か、投稿していきます!!世界に魔法や魔物が生まれるきっかけとなった出来事の話になります。

 もしこの世界が、もっと俺に優しかったなら、こんな目にはあっていないんだろうな。神様、もし、いるなら、俺を救ってくれよ。この理不尽で、ろくでもない世界からーー。


 雪で覆われた山の頂上に、囚人収容施設である、オーバーグラウンドが、高くそびえたっています。異常事態があったのか、ライトで辺りを照らし、騒がしいサイレンが鳴り響いています。周りには、銃を装備したドローンが見つけたら即刻、射殺しまいと飛んでいます。未だ脱走者がで出ていないオーバーグラウンドから、なんと二人、脱走者が出てしまったのです。


 と、吹雪が、サイレンの音を打ち消すかのように激しく吹き付け、視界を真っ白に染め上げています。辛うじて、なんとなく、もののシルエットが分かるくらいの視界の悪さです。


 そんな中、脱走中のクリアとゼノアの二人は、身体に傷を負いながら、前へ前へと進んでいきます。吹き付ける吹雪に、体が震え、体力を、凄まじい勢いで削っていきます。体が衰退し、息が乱れます。


「クリアさん、こっちです。こちらの道を進めば、村にたどり着けるはずです」


 近くを歩くゼノアが、クリアに言います。


「そっちに行けばいいのか。助かるぜ。ゼノア。はやく、オーバーグラウンドの奴らが見つかる前にいかないとな......」


 クリアは、思わず疲労で、膝をついてしまいます。長く収容され、痩せ細り、かなり衰退した状態なので、無理もありません。相変わらず吹き付ける凍てつくような吹雪は、止むことはありません。


「大丈夫ですか。肩に捕まってください。私があなたを運びます」


 ゼノアが、クリアの腕を肩にのせて、運ぼうとしゃがみますが、クリアは、断ります。


「いや、大丈夫だ。俺一人で歩かせてくれ。お前に、負担をかけさせたくはない」


 すると、後方から狼たちの鳴き声が轟き、後ろを振り向くと、真っ白な視界に複数の狼たちのシルエットが浮かび上がります。二人は、その瞬間、狼に狙われていることに気づきます。

それも、三匹。


「ゼノア、俺たちは狙われてる!!!お前だけでも逃げろ!!」


「だめです!!あなたを置いてはいけない、私の肩に捕まってください!!はやく!!」


「だが......」


「早く!!」


 クリアは、ゼノアの気迫に押されて、すかさず肩を掴みます。

 

「分かった。一緒に行こう」


クリアたちは、この場から離れようとすると、飢えた狼の一匹が、鋭い牙をむき出しにして、とびかかり、ゼノアの腕に噛みつきます。


「うっ、うああああああ!!!」


 噛みつかれ、あまりの痛みに叫びます。ゼノアは、腕を振って、狼を振り払おうとしますが、噛みついた狼は、離れようとしません。


「この野郎、これでもくらえ」


 クリアは、懐からナイフを取り出し、離れようとしない狼の腹部に突き刺します。腹部を刺された狼は、さすがに、噛むのを止めて、情けない鳴き声を出して、吹雪のなかに消えていきます。ですが二匹の狼が残っています。


「来るなら、かかってこい!!!」

「来るなら、かかってこい!!!」


 クリアとゼノアは、ナイフを構え、残り二匹と応戦しようとします。二匹の狼は、二人の周りを歩いて、様子を伺った後、一斉に飛びかかります。


「ぐがっ、ぐがあ、ぐがあ」


 何を言っているのか分かりませんが、相当、狼は、ご立腹のようです。その分、動きが単調で、二人は、狼の動きを予測する事ができました。二人とも、狼の攻撃をかわし、ナイフを振り下ろし、うまく反撃します。


 二匹の狼は、二人のナイフ攻撃に完全に恐れをなし、一目散に、逃げていきます。潔いくらいの逃げっぷりです。


「危なかったですね。クリアさん」


 二匹の狼が、逃げていくのを見たゼノアは、安心した様子で、クリアに言います。


「いや、待て、後ろだ!!!」


 ゼノアが後ろを振り向くより先に、隠れていたもう一匹の狼が、ゼノアに襲いかかります。


「この野郎!!!そうはさせるか!!!」


 クリアは、持っていたナイフを、飛びかかる狼に向かって投げつけます。勢いよく、一直線にとんだナイフは、うまく狼の眼球にぶっ刺さります。


 不意をついたつもりが、逆に不意を突かれてしまった狼は、即刻、この場を退場していきます。


「さすが、クリアさん」


「まさか、もう一匹いたとはな」


 二人とも、なぜこんなに身体能力が高いかと言いますと、軍人だからです。敵国の兵士に、酒場で泥酔していた所を、捕まってしまったのでした。二人は、昔からの仲で、固い絆で結び付いています。


 狼を追い払い、一段落したところに、今度は、上空から、不気味な明かりが複数見え始めました。それに、プロペラが回る音が何ヵ所、聞こえてきます。徐々に、光と音が近づいてきます。


「まずい、あれはドローンの光だ」


「俺たちが、狼と相手をしている間に、こんなところまで、来ていたのか」


 二人は、慌てて肩を組み、ドローンから、前へ進み、離れていきます。ですが、最新のテクノロジーを搭載したドローンは、そんな二人を見逃しませんでした。


 熱源探知中>>>


 《熱源確認》


 《抹殺対象、即座に射殺します》



いつもあとがきに記載していた投稿予定日ですが、活動報告の方で記載するように方針を変更しましたので、よろしくお願いいたします。

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