03_ぶつかり合い
二人とも、剣を握りしめると、一直線に相手に向かって駆け出し、全身全霊を、剣にのせて、思いっきり振り下ろします。
あなたがいたからーー。
あなたがいたならーー。
剣と剣が交わる刹那、二人はそれぞれの気持ちを抱きます。
二人の剣がぶつかり合い、お互いの力が、反発しあい、光の束となったかと思うと、押さえられなくなって、弾け飛びます。
破壊を伴う閃光が、煌めき、視界は、真っ白で、二人の姿が完全に見えません。一体、何が起こっているのか、分かりません。勝敗は決したのでしょうか。
次第に、辺りを包む光が分散し、視界がはっきりとしてきます。二人の激しい剣のぶつかり合いを物語るかのように、地面はひび割れ、周囲の庭の木々が、何ヵ所も折れ飛んでいます。まるで、台風が通りすぎってしまった後のような光景に、クスカの無事を祈らざるを得ません。
一人、剣を地面に刺し、立っています。あの姿は......。カラドです。カラドが、額から血を流し、息を乱しながらも、立っています。先ほどまでの禍々しい雰囲気は、どこかに消え去って、カラドは、やりきったといわんばかりの清清しい表情を浮かべ、地面に倒れるクスカを見ます。
「強くなったな......クスカ」
カラドは、そう言うと、全身の力が抜け、地面に倒れ込みます。カラドも、全力を出しきり、立っていられないほどの深手を負っていました。
カラドの持つ魔剣ボルグには、ひびが入り、霊力が徐々に弱まっています。カラドは、すでに死した身。魔剣の力が弱まり、カラドの身体が朽ちて、砂になっていきます。
「カラド、私、強くなってるでしょ。あなたが、いたから、剣士になってどんなにつらいことがあっても、前に向かって頑張ろうと思えたの。いつか、あなたを越すことを夢見て」
地面に倒れてながら、クスカは、カラドの方を見て、言いました。それに対して、カラドは、落ち着いた口調で答えます。
「ああ、そうだな。クスカ、お前は、初めて会ったあの頃とは、比べようもないくらい、強くなってるぜ。それに比べ、俺は、魔剣の持つ魅力にとりつかれ、変わりようもない過去にとらわれていた。いつしか、成長の歩みを止めていたんだな」
カラドは、体が朽ちていき、命が削られていく最中、剣士になり、大切な人を失ってしまうまでのことが、走馬灯のように次々とよみがえってきました。それはとても幸せで、とても残酷な記憶。
実は、なんと、7月22日に累計1000PVを越えました!!読んでくださった方々、誠にありがとうございます!!まずは、1000PVいけたらなと思っていたので、達成できて本当に嬉しいです。次は、10000PV目指して、投稿してきたいです。いつになるか分かりませんが......気力の続く限り、投稿します。
次回は、1000PV達成したので、感謝を込めて三本立てで、7月26日の10時、17時、22時に投稿予定です!カラドの過去編になります。




