02_カラド
レイブが、クスカに、問いかけた時でした。いきなり、凄まじい衝撃音とともに、屋敷の建物が、爆発し粉々に砕け散り、周りに激しい炎が燃え盛ります。燃え上がる炎のなか、誰かが巨大な剣を片手に持って立っています。熱がる様子もなく、平然としていて、普通なら狂気の沙汰ですが、何だかの魔法を使用して炎から身を守っています。
《なんだ。いきなり、爆発したと思ったら、誰か、炎の中にいるぞ。何者なんだ......》
すると、炎の中の人物は、持っていた大剣を振り、風を引き起こすと、周囲の炎を消し去ります。
炎が消えたことで、ぼんやりしていた、目の前の悲惨な光景が、はっきりと写し出されます。ぼろぼろになった、屋敷のなかに大剣を持った男の近くにはクスカの母ナズナが、目を閉じて、体から血を流し倒れこんでいます。
その光景を見て、レイブの手は、怒りで震え出します。カゼキリにも、レイブの震えが伝わり、底知れない怒りが伝わって来ました。
「カラド、生きていたのか。なぜ、お前がこんなことをしているんじゃ。お前は、そんな奴ではなかったはずじゃが」
かつてのカラドからは、考えられないような彼の変わり様に、レイブは、目の前で起こっていることが信じられません。
カラドは、レイブの問いかけに、鋭い眼光を輝かせ話します。
「レイブさん、俺があなたに従っていたのは、あなたが強かったからだ。だが、あなたは、老いてしまった。昔に、比べて、弱くなってしまった。もう、従う必要はねえんだよ。レイブ」
次話は、6月7日に投稿予定です!この人、慕ってくれているんだろうなって時は、うれしいと同時に、実は、どう思っているんだろうかと不安な気持ちになります。考え過ぎなのかもしれません。




