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第一話 白百合姫について
皆さん宜しくお願いします!
とある春の茶会にて
「ねえ、ご存知?ファロンシェール伯爵家のご令嬢は、たいそう美しいそうですわね」
「そのようですわ。あまり社交会にはお顔を見せないようですけれど、前に一度お茶会をご一緒したとき、なんて可憐な方なのかしらと思いましたもの」
「本当に。艶やかな銀糸のような髪に透き通る紫の瞳。紫色だなんて、なかなか見かけませんわよね。幻想的で素敵ですわ……」
「「「さすがは白百合姫」」」
今日の社交会の年頃の貴族令嬢たちの話題は、美貌の令嬢についてのようだ。彼女達は時々こうして集まって、憧れの令嬢やら流行の茶菓子やらの話に花を咲かせていた。
そして、今回話題に登ったのはかの「白百合姫」こと伯爵令嬢シルフィアであった。
これからも頑張ります!