第二の肉体変化
結局その日は夕暮れまでに鹿の他にウサギや鳥を仕留めて家に持ち帰ることができた。
鹿はゴデバさんが獲ったものだけれど、気前よく肉を分けてもらった。
「ミッキー、お前は今の弓を使い続ければ弓を折ってしまうぞ。
もう儂の使ってる大きな弓でも十分引けるぞ」
「まさか。大人用の弓を引ける訳が……」
ところがおらはゴデバさんの弓を軽々引くことができたんだ。
前はびくともしなかったのにっ。
「わかったろう。お前の力は大人の男並みになっている。
いや、それ以上かもな。
さっき、石を積み上げるとき、大人二人がかりでも持てないような岩をお前軽々と運んでいたのに気づいてたか?」
「あっ」
そうなんだ、おらの力はすごく強くなっていたんだ。
おらは家に帰って肉を渡して夕食の材料にしてもらったが、おらは昨日と同じように何人分もペロリと食べて早めに寝てしまった。
寝る前にロイが嫌味たっぷりに言ったのを覚えている。
「あーあ、あと一年と言わずにすぐにでも口減らしの為に出て行けば、食費は半分に抑えられるのになぁ」
それをサムが諫めているのを聞きながらおらはまっすぐ寝床に向かった。
ベッドに倒れた後は覚えていない。
翌朝目が覚めたときにこっそり自分の体を見ると、体がまた変わっていた。
細くなっていたのだ。
どう見てもあの筋骨逞しい体ではなく、ふにゃっとした柔らかい子供の体だ。
けれど飛び上がると天井に頭がぶつかるほど高く跳べる。
試しにベッドを持ち上げると片手で頭の上まで上げることができた。
筋肉の質が変わったんだ。
以前よりも細くなった手足だけれど、普通の太い筋肉よりも何倍も強い筋肉なんだと思った。
するとおらは急に眠くなった。
ふらふらとしてベッドに横たわると、そのままうとうととした。
続きます。