表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/14

2-3 合流

 憧れの上司一人奈ラブカさんに声の一つもかけられないわたくし一一カズハジメと半盲目オッドアイ(といっても一種の障害、詳しくは1-2で)の眼帯をつけた狙撃手リンリン・李院・凛鈴・リンリリンリ・李院・輪鱗(リンリン・リイン・リンリン・リンリリンリ・リイン・リンリン)と共に旧和国(日本内にできた一種の社会主義国、真日本自由国の爆撃等で壊滅状態、ついでにこれは架空のもの)の指導部に暗殺任務を命じられた。

 今回は下水から行くには遠すぎるところで仕事をすることとなったためTシャツGパンといういかにもカジュアルな格好で徒歩と電車で目的地に向かう。電車内で一度抜き打ち身体検査に遭遇したが何も引っかからなかった。何しろ武装は現地で仲間から受け取ることになっていたし偽装身分証名称も持っていたからだ。身体検査が終わるとわたくしと李院はグッタリと席に座り込む。

 「何だこの身体検査は、真自(真日本自由主義国の略称)の腐敗そのものだわ。隣に巨乳のネーちゃんいなかったと思うとゾッとするわ。」

 「オレはポケットに突っ込んだ小銭盗られたハー。ところで李院さんそれ勝負眼帯(李院が普段装着しているのは病人用の白い眼帯、ハジメのいう勝負用とは海賊風の黒い眼帯)じゃないですか?」

 「勝負?ああ、仕事用よこれ。」

 「仕事まだですよ。」

 「いつも使ってるやつが湿気ちゃって、仕方なくこれで我慢してるのよ。セバスチャン。」

今日はセバスチャンですか?といったところで彼女は眼帯を外してから右目の周りに付着した膿をハンカチで拭う。それで手をふくんですか?しかし、何で今回の任務のターゲットがちょっと名の知れた将軍なんだ?てなことを李院に尋ねる。

 「指導部は全員壊れているのよ。」

 「といいますと?」

 「彼らはもともと大人しくて平和を愛する人達が多数派だったのよ。」

 「今は戦うことを賛美してますけど、どんどんテロ起こして敵に恐怖を与えろと。」

 「彼らは最初話し合いで和国を作ろうとしていたことは知っているわね。」

 「ええ。」

 「ところが旧日本(今の日本のこと)政府の極右系(まあ、お国と軍隊大好きな人と思っといて)の連中は大反対をしてメディアに働きかけて世論操作、旧自衛隊(この物語の中では現在軍となっている、一部は和国に味方して和国軍に入ったりもした)と米軍(安保健在、こんな未来来てほしくないね)に働きかけて和国の中枢部に大規模空爆。あれだけ心身に負荷がかかればまともじゃいられないはずよ。」

 「それで徹底武力抗戦に走ったって訳ですか?確かにネットで指導部の写真見た時怪我してるなって思ったけどプロパガンダではなく本当に。」

 「その通りよ。私は一度面会したことがあるからね。私のこと評価してくれたわ。」

 約二十分後わたくしと李院は電車を降りて現地にいる仲間を探すために歩く。それにしてもやはり都心部はにぎやかだ。空爆で焼け野原になった和国とは大違いだ。ったくここで買い物をしている連中はそんなことも知らないでいるんだろうな。

 「ところで李院さん、今回の作戦はどういったもので?自分はまだ何も聞かされてないのですが。」

 「ああ、話忘れていたわね。(作者の知人で女言葉を日常から使っている人は一人しかいない、それは祖母である)え~と私がメイド服を着て棺桶に入る・・・」

 メイド服?こいつが?年はまだいいとして眼帯にメイド服?あるいはオッドアイでメイド服?どこのラノベのキャラ?クックックックックッ・・・バッチーン!!

 「ッ!いきなり何するんですか!?」

 「セバスチャン聞こえているわよ。」

 チクショー何を聞かれたんだ?心臓の鼓動か?つぶやきか?にしてもあの味とにいたときの不自然な優しさはどこにいったんだ?といいつつわたくしと李院は本屋に入る。李院は真っ直ぐラノベコーナーに向かう。そこにはわたくしと同じように一人奈ラブカさんの部隊にいた満ショダイがラノベを立ち読みしていた。

 ここはすぐにでも声をかけて昔話でもしてみたいと思うところだが油断は禁物。なぜならもし彼が敵の変装であったらわたくしや李院は捕虜になるか殺されるかである。

 そんなことがないように合言葉等を決めておくのだ。李院はわたくしに小説コーナーで待っているようにいうとショダイに話しかけに行く。しばらく何かのやり取りをすると二人はわたくしのいるところまで来てその辺のレストランで残り二人の仲間と合流して作戦会議をすることとなった。


レストランにて

 「スナイパーリンリン・李院・凛鈴・リンリリンリ・李院・輪鱗(リンリン・リイン・リンリン・リンリリンリ・リイン・リンリン)です。」

 「狙撃手護衛一一カズハジメであります。」

 「租府井ゾフイ小隊隊長の満ショダイだ。よろしく。」

 「部下その1山恵ヤマエナナです。よろしく。」

 「部下その2ジャック・帰満・二世・新万ジャック・キマン・ニセイ・シンマンです。よろしく。」

 五人はみんなスパッゲティナポリタンをすすりながら(全員同じものを選んだのは時間短縮のため、しかし、全員同じ食中毒を起こすというリスクもはらんでいる)自己紹介をした。新キャラ三人の特徴をいうとショダイは頭から上はあまり特徴がないが着ている服が某巨大特撮ヒーローの科学特捜隊にしか見えない。ナナは赤ぶちメガネと額のど真ん中にあるホクロが特徴的?ジャックは名前のとおり欧米人っぽい顔、たぶんハーフだ。

 「よおハジメ、ひさしぶりだな。そのほっぺたどうした?」

 「満、こっこれはだな・・・秋の風物詩モミジさ。」

 「なあハジメ、大変な上司もっちゃったな。」

 「ああ、もう少し胸高いか年上のお姉さん感が出てたら喜んで殴られにいくところだけどね。」

 バッチーン!

 「おいハジメ大丈夫か?」

 「なあに、左右対称にしてくれるとはいい上司持ったぜ。」

 なんてやり取りをしながらわたくしたち一同はショダイたち租府井小隊が借りた貸し倉庫に向かい数分後に着く。ショダイは倉庫のひとつの鍵を開ける。倉庫の中にあったのは棺おけと死に装束と平べったいリアカーであった。メイド服とはこのことか・・・

 「お前たち、明日に備えて作戦の確認だ。李院のライフルは別の場所にある。」

 さあ、明日の昼ごろにでもとんでも作戦が始まりそうだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ