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3-3 ハジメ対ストーカー

 オギャーオギャー!

 わたくし若き和国の兵士一一カズハジメと眼帯をつけた半盲目の狙撃手リンリン・李院・凛鈴・リンリリンリ・李院・輪鱗は悩んでいた。和国が真日本自由国からの独立を果たすために宣戦布告。一時はチリジリになっていた戦力は再び集結。もちろんわたくしたちも集められた。戦車を含めたほぼすべての敵を皆殺し過激派。わたくしたちは李院の正確な狙撃のおかげで対戦車兵器以外の弾に不足はなかった。一方水と食料が底をつきつつあった。そんな中母親が戦闘に巻き込まれて死んだ赤ん坊を拾い世話を焼くことになった。

 「ったくこの猿殺して食ってしゃぶっておしまいにしたいわ。」

 「猿はないだろ、自分たちも生まれて時はこんな感じだったんだぜ、たぶん。」

 「それとこれは別よ。父ちゃんは言っていたわ。足手まといは殺して食えと。」

 「そんなの真自と同じじゃないか。そもそも和国はあいつらみたいになりたくなかったから独立しようとしたんだろ。俺は性差別とかは好きじゃないけどさ、たまには李院も母になってみないか?」

 「無理よ。私は戦闘のプロに育てられたからね、子供は親を選べないわ。」

 「・・・親は選べなくても親の言葉は選べたんじゃない?」

 先ほどから赤ん坊の世話や子守でイライラしていた李院はついにきれだした。いきなりわたくしに飛び膝蹴りをしてきたのだ。わたくしはなんとか受け身を取って大ダメージは免れた。暴力はないだろ暴力は。

 そして、夜わたくしたちは会議をした。議題はとにかく食糧危機。数分間の話し合いの末誰か一人が別の和国軍のキャンプに行って食料を分けてっもらうと同時に吟醸を報告してついでに援軍でも貰おうとの結論が出た。

 「私は反対するわ。一人がここから消えれば私の負傷の分もいれて二人が消えて実質三人で戦うことになるわ。食料は赤ん坊を切り刻めば三日は行けるわ。三日もすれば向こうから援軍くれるんじゃない?」

 「だから自分はもっとこう人間らしく。」

 「まあそんなに感情的になるなって。俺の計算じゃあお使いは二、三日で終わるからって訳でハジメ、君が責任を持って食料と援軍を持ってきてくれ。」

 「了解。」

話が決まるとわたくしはすぐに準備を始める。食料は二日分携帯。武器はあまり目立つものは持っていけないからピストルとナイル程度・・・それと・・・準備が終わると三時間後の午前四時に出発するために仮眠を取った。午前三時半に自然に目が覚める。ここ数日間ずっと気を張っていた成果あまりいい睡眠は取れなかったようだ。わたくしは五分で準備を終えると敵から奪った携帯食料をかじる。わたくしの舌は大して敏感ではなかったがあることに気づいた。これ和国のやつと同じ味がする。まさかと思いわたくしは入れ物の表示を読む。・・・和国の携帯食と同じ会社が作っていたのか。もしかして武器もそうだったりして。もしそうだとすると和国も真自も和国もどっかしらの企業の手の上で踊っていただけなのかもしれない。とにかくいやな時代に生まれてきてしまったものだ。

 といった心で食事を終えたわたくしは立ち上がる。予定より二十分ほど早いけど行くかな。まずはショダイに一言言っておくかな。おやっこれは李院のオッドアイか。

 「おはよう下僕。」

 「おっおはよう。」

 「ショダイには私から言っておくわ。すぐ行って・・・それとすぐに戻ってきて。」

 「ああ、ありがとう。」

 「・・・二重の意味で勘違いしないで。(ひとつは普通にハジメを愛していないということ、もう一つはツンデレではないということ)それとこれを貸すわ。」

 彼女はわたくしに双眼鏡を投げ渡す。コリャ彼女と組んだときに使ったやつじゃないか。確か覗き口じゃないほうのレンズは特殊加工で光に反射しにくいようになっているんだっけ。まあ借りたものは返さないとな。

 「じゃあいってきます。うまいもん持って帰ってくるぜ。」

 わたくしはリュックを背負ってから出発する。まあ大切な仲間と未来を継ぐべく赤ん坊のために死んでなんかいられない。だが、正直怖くてたまらない。なぜなら今時分は敵から発見されても軍人と思われないためにここ数日ずっと着てきた防弾チョッキは着てはいない。ご信用のナイフはとにかくピストルは3Dプリンターで作ったプラスチッキ製(おそらく耐熱性プラスチック、資源の不足するこの時代には貴重なもの)むやみに連射しようものなら確実にジャムる。そーいや偽装市民カード持ってきたっけ、あー気になる、気になる、忘れ物ひとつが生死を左右するからな。なんてビクビクしながら歩く。わたくしは二日後に目的地に着いた。こうやって気を張っているときに限って敵は襲ってこないものである。わたくしは本部にて満小隊の現状および要求を報告。すると武器は後日となったが気前よく食料と助っ人を二人くれた。

 というわけでわたくしはすぐに満小隊の元に戻ることになった。ついでに二人の助っ人を紹介すると一人は太平洋。タイヘイヨウではなくオオヒラヒロシと洋斎アルク(彼は1-1で名前のみ登場)。こちらは元わたくしの上司である。応援があったのはありがたかったが元上司と歩くのは少し気まずかった。

 「よお、ハジメ久しぶりじゃないか。相棒とはうまくやっているのか。?」

 「ええ、まあ。」

 「しかし、戦車二台を大破ってのは驚いたぞ。そんぐらいやればモテモテだな。ところでさこの前・・・」

 ちっアルク元上司は外見がゴツイ割には言動が軽くて話しづらい。いくら和国が崩壊してから面倒を見てもらったとはいえて気を見下したような態度や絶対にロリが絡む下ネタ話にはうんざり出会った。早くこいつと接点なくしたいな~・・・かっかなった!?

 チュンッ!ブチュッ!

 アルクは腹から血を流しながらバタっ戸倒れる。撃ってきたのは誰だ?・・・誰もいない?いやっこれは狙撃手?するとヒロシが急いでわたくしを道中にあった大きな岩の陰に引っ張る。

 「スナイパーだ。」

 「行きはいなかったのに。厄介なことになりましたよ、これ。」

 「ああ、一番近くの物陰は焼く50m先だが敵の居場所がわからん。」

 「それに敵の数も不明。囲まれでもしたら・・・」

 わたくしとヒロシは何か手がないか辺りを見回す。だがそこにあるのはアルクの死体と割れた大鏡ぐらいであった。とりあえず作戦を立ててからすぐに行動に移る。まずは敵の位置を把握するために割れた鏡をさらに割ってハンドサイズにするとこれを利用して岩陰の向こうを見ようと鏡を岩影から出す。

 バリンッ!

 敵は相当腕がいいみたいだ。鏡は弾丸によって割れる。わたくしたちは少し間をおいてから今度は二人同時に鏡を出す。そして、案の定割られる。今鏡がなくなればわたくしたちは手詰まりで敗北だろう。そんなことは分かっている。だからわたくしたちはあえて鏡を割らせたのだ。鏡の割れ方からいての位置を把握。間髪入れず李院から受け取った望遠鏡で相手がいるで老場所をチェックする。

 これは一種のかけであった。いくらこの望遠鏡が光を反射しずらい素材でできているとはいえ岩陰から頭を出していることに違いない。わたくしたちは五秒で敵の位置を把握すると岩陰から閃光弾を投げると太平と共に洋斎の死体を担ぎながらその場から逃げた。生きて帰れますように。

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