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俺の考えはあたらない  作者: 大空ヒロト
竜介と紅葉
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竜介と紅葉 2

「ぐす…ぐす…うぅ…」


泣き声がきこえる。そこには男の子がうずくまるようにして泣いていた。俺と同い年くらいだろうか?顔は暗くてよく見えない。そして男の子はいつまでもいつまでも泣き続けていた。




「うぅ…」


俺はゆっくりと目をあける。そこには見知らぬ天井があった。次に体をもちあげる。なぜか、体が痛い。視線を横にずらすと女の子がかぶさるように眠っていた。


「紅葉!?」


こいつの顔を見た瞬間すべてをおもいだした。俺は遊んでいた男の子を車から守ってひかれたんだ。でも、それにしては怪我がかるすぎないか?自分で見たところ体が少し痛むのとところどころ擦りむいたあとがあるくらいだ。


「う~ん…」


といろいろ考えていると、となりから声がした。そいつに声をかけてやる。


「おはよう、紅葉。」


「え、お、おはよう~。って竜介君!?おきたの!?」


「ああ」


ばさぁ


「お、おい」


いきなり紅葉が抱きついてきた。


「よかった~、よかったよ~大丈夫?つらくない?」


「ああ。大丈夫だよ少し体が痛いけどな。なぁ紅葉、俺は車にひかれたんだよな?」


「うん。そうだよ。なのに、これだけの怪我だけですんだのは本当に奇跡だよ~。よかった~」


「ああ…奇跡だな。」


たしかに奇跡といえるがあれだけの衝撃がはしったんだぞ?こんなことがありえるのか?

がらがらがら


「佐藤さんめがさめましたか。私はあなたを担当している医者です。よろしくお願いします。」


「どうも」


「あなた、すごいですね。事故にあったとして運ばれてきたんですが、打撲のあとと少しの擦り傷くらいしかなかったんですよ。ほんと、奇跡としかいいようがありませんね。」


「はあ…奇跡ですか。そうですよね。」


「ですが、あなたは事故にあったんですからね。ねんのためあと数日は入院してもらいますよ。」


「はい。わかりました。」


そう言って医者はでていった。この間紅葉は俺に抱きついたままだ。


「おい、いたいからそろそろはなれてくれ。」


「あ!…ご、ごめん。えへへ…」


「ずっとそこにいたのか?」


「うん。そうだよ、心配だったから」


「そうか。ありがとうな」


そういいながら、がらにもなく紅葉の頭をなでてやる。


「えへへ…」


「あ、そういえばあの男の子はどうなった?」


「あの男の子なら竜介君のおかげで無傷だったって。」


「そうか。よかった。ほんの数日入院するだけみたいだし、すぐにまた学校にいけそうだな。」


「そうだね。でもむりしちゃだめだからね!」


「ああ、わかってる。完全回復して体育祭やってやるぜぇ!っていっても100しかでないんだけどな。」


「がんばって!私も応援するから。」


このあと男の子の親がお礼に来たり海翔が見舞いにきたりと、とてもいそがしかった。でも、男の子を助けられてほんとうによかったと思う。まあお母さんにはあまり無茶しないでっておこられたが。まぁとりあえずさっきもいったが完全に回復するまでゆっくりするとするか。

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