大変な一日
それはある日の休日。
「ねぇ修、幻……そろそろテストじゃないの?」
「げっなぜそれを…」
「そんなの大体予想がつくわよ、もうすぐ1学期も終わるんだし」
「でも、大丈夫だって、1学期だもんそんな難しくないだろうしぃ」
「そんなこと言って勉強してないんでしょ、ちゃんとやりなさいよ」
「はーい、幻いくぞ」
俺は幻の手を引っ張り部屋へ連れ込む。
「修…テスト…」
「ああ」
やばい、やばいやばいやばい。テスト勉強してねぇぇぇ。さっきは簡単とか言ったがなわけあるか!
「……幻」
「なに?」
俺は手をついて頭を地面に近づける。つまりは土下座だ。
「勉強おしえてください!!!」
「だめか?」
「いいよ」
「ありがとなー幻ー」
俺は幻と握手をする。ほかから見れば妹と握手をしている変な兄に見えることだろう。だがそれもしかたない。幻は社会とかは全然だが数学などはものすごい。今の所まちがったのを見たことがない。
「じゃあ、数学からたのむな、社会は俺から教えてやるから」
「うん」
20分後
「もうやだ…」
「だめ、修もっとやらないと」
「だよな」
40分後
「まだやるの…?」
「まだ」
「あ、そう…」
1時間後
「あのそろそろ限界……」
「はい、問題」
どさ!
「…………………………………」
2時間後
「終わりか?終わりだよな」
「うん、終わり」
「よっしゃぁぁぁー。なんかもう一年分くらいやった気がする」
「じゃあ、社会教えて…」
「………………………………」
俺はなんとか残った力をふりしぼって幻に教えた。
夜
「結局、勉強したのー?」
「したよ…」
「あれ、どしたの?そんなやせ細っちゃって」
「いや、なんでもない、あれ幻はどこにいったの?」
「幻?部屋にいるんじゃないの?」
「そっか、じゃあお風呂はいってこよ」
俺は自分の部屋にもどり着替えをもつと脱衣所にむかった。
「あーやばい、やりすぎで目がかすんできた」
がらがらがら
俺は脱衣所の扉を開けた。するとあれ、明るい?つけっぱなしか?俺はかすんだ目で前を見る。
「!!!!!!??????」
そこには部屋にいると思っていた幻がいた。しかも出たばかりと思われ、下着姿だった。
「キャァァァァァァァァァァー!」
幻の悲鳴……ではなく俺の悲鳴があがった。
だんだんだんだん
「母さん!幻、風呂にいんじゃん!」
「あ、そう?全然知らなかったわー」
母さんは少しにやにやしている気がした。こいつ、知ってやがったな。
「修…?」
幻が服をきてやってきた。まだ髪がぬれている。
「一緒にはいりたかったの?」
「ぶっ!?何言ってんの!!そんなわけあるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
こうして騒がしくとても疲れた一日が終わった。




