【第3話】 個性的なギルメン達
「ん?サツマちゃん、この人新入り?」
「うん、そうだよ。ユカちゃんのお兄ちゃんの、ショウタ君!」
ギルドロビーをぶらついていた少女が翔太を見つけ、翔太と絶賛会話中のサツマに話しかける。
「ふえー。男の人なんて珍しいね」
少女の発言に、翔太は一瞬眉をひそめる。
「まて、待て待て。男珍しいっつったか?」
「うん」
「言ったね」
少女とサツマがそれぞれの反応を返す。
「どーゆうことだ?」
「あ、言ってなかったね。ウチ、全員女子なんだ」
「……は?」
「だから、ウチ、全員女子なんだ」
素っ頓狂な反応の翔太に、サツマはそっくりそのまま繰り返す。
「……えぇ……」
「と、言うわけで、私はドルチェ!よろすく!」
「おう、よろし──」
先程の少女──ドルチェは手を差し出してきた。翔太はその手を何の気なしに握り返すと……。
「「痛っ!!??」」
──静電気が2人の手の間に走った。
「今は冬じゃねーだろ!?どんな乾燥肌だ!?」
「……保湿クリームちょうだい」
「ねぇよ!!」
どうやらドルチェは、異常なまでの乾燥肌らしい。そんな話はかなりどうでもいいが。
「っつぅ……。どうでもいいとこまで精巧に作られてんな……」
「『極限までの現実の追求』がこのゲームのコンセプトだからね」
「追求しすぎだ。……で、ドルチェ、だよな?」
「うん。何?」
「服、ダサくね?」
アコライトっぽい帽子に、でかいローブ、魔道書っぽい本──まではいいのだが、ローブの中の服がグレーのパーカーに黒いジャージのズボンである。さすがにダサすぎる。それでいて髪の毛の色はピンク。めちゃくちゃだ。
「……ドルチェちゃんに、それは禁句だから」
「あ、悪い」
「い、いいいいい、いいよ別ににに」
ドルチェの目の焦点は合っておらず、唇か舌か声帯か肺かは知らないが、とにかくその4つのどれかが痙攣している。
「……あ、そうだ、ギルメン紹介するよ!あんまし多くないし!」
サツマが何事もなかったかの様に提案する。ドルチェは放っとけ、という事だろう。
「……お、おう……」
歩き出したサツマについていき、数歩歩いたところで振り返ると、ドルチェはその場に立ち尽くしたままだった。
「どーも!通称《数式の王者》キラリンです!!」
「よろしく」
「ども……カンテツです……よろです……」
「……よろしく……」
その後も挨拶は順調に続き、全員と顔を合わせることができた。
無駄に明るい奴と、無駄に暗い奴の両極に分かれている様だ。
「まぁ、こんな感じ。あ、装備、それじゃ心許無くない?」
「……確かに。言われてみれば」
まだ翔太の装備はチュートリアルの時のままだ。こんなのでゲームを進めていくのは、確かに心許ない。
「なら、ガチャ引いたらどうっすか……?龍紋石稼げるいいところがあるんすよ」
──龍紋石──
5個でガチャを引くことができるレアアイテム。
紅い色の石で、透き通っており、内部に龍の様な紋章が入っていることからこの名前がついた。現実世界の流紋岩とは全く関係がない。
入手方法としては、採掘で低確率入手、特定のミッション達成で確実に入手等となる。
「そりゃいいな。……でも、俺でも行けるか?」
「問題なしっす。最悪、アタシらがカバーするんで」
「決まりだね!それじゃ、行こうか!!」
最近ログインできてなくてすんません。
《数式の王者》キラリン。どっかで聞いたことありますねー。




