二章 第七話 俺たちがちょっとの異世界観光をするまで
第七話です。一章のお話より一つ一つが少し長めになりますがすいません。
亜種の国『アルバート王国』。その国の南の都市「デイズハイズ」に俺達はたどり着いた。この都市は先程俺達のいた森からあまり離れていない位置にある。この都市は貿易が盛んで活気のある町だ。といっても亜種の国はここアルバート王国しかない。つまるとこ亜人達同士の貿易ということである。例えば蜥蜴人や森精人族などである。他にも亜人はそれなりの種族がある。
子鬼族、吸血族、土精人族、人魔、巨人族、龍人族、人魚風俗、いやま違えた、人魚族、獣人族、獣耳っこマジハンパない。月影人族、豚人族、牛頭族。ざっとこんなところである。
このなかには亜種側に着かず、人類種側や魔種側に着く種族もいる。人類側には人魚族など、彼らのの領地は完全に人類種側にある。人類種には豚人族も着いている。彼らは無理矢理、労働力として働かされているらしい。
魔種側には地精人族や獣人族が着いている。
ここ、アルバート王国は、王国ではあるが、各種族長同士と王との間での会議での判断でいろいろなことが決まる。俺も人魔族の長である。まあ俺一人しか人魔族がいないからなのだが……。
ここデイズハイズは商人達の町ということもあり、宿を取ることも簡単だった。問題はこの都市に入るまでが大変だった。この都市では重要な書物やら物品を取り扱うため、警備が厳重なのだ。そして大抵のものがここで揃う。亜人達からはかなり重宝されているので町のにぎやかさは折り紙つきである。誰がつけたかは知らんが……。
そんな町をみて生徒達も大興奮である。自分たちの想像だと思っていたものが、そこにあるのだ。特に小林の興奮っぷりはすごい。森精人をみて「あの巨乳のエロフ、マジでござるか!」とか、「金髪ロリの吸血鬼はいないんでござるか?……っていた!」とかいって泡吹いてる。オタクからしたら嬉しすぎるからな。あっ、あそこのエルフ可愛い!。
「ゴ八ッ」
櫻が俺の腹に肘うちをいれたようである。
「なにすんだよ。いてーだろうが」
「フン!」
どうやらご機嫌斜めのようである。なぜかは知らないが。俺が櫻のご機嫌取りをしていると、
「ゴホン」
サリアが咳払いをしてきた。当初の目的を思い出せということだろう。おっと完璧に忘れてたぜ。
「あー、お前ら当初の目的を忘れたか?」
「衣類の調達、ですよね」
先程までひっそり「わー」とか「すごい」とか言ってた相川だが目的は忘れてないようだ。ちなみに相川はこの一ヶ月で櫻とは友達関係になれたようである。本人は「違います!」といっているが、赤くなった嬉しそうな顔が分かりやすい。感情が顔に出やすいタイプなのだ。
「そうだ。よく覚えてたな」
「当然です」
なんとも嬉しそうな口調である。顔も赤い気がする。人口密度の多い場所に酔ってしまったのかもしれない。
「お前顔赤いぞ。大丈夫か?」
「だ、大丈夫です」
ならいい。話の続きができる。
「ってことで服選びすんぞ。男子は俺と、女子はサリアと行動すっからな」
それに一部の男子たちが不満をいう。
「俺らも女子と行動したいでーす」
仲居である。気持ちがわからんわけではないが、こいつらの期待するイベントは起こらないだろうな。ギャルゲーやエロゲーほど現実は甘くないのである。現に女子一同から冷たい目で見られてることに気づいていない。
俺は彼らのためにもこのまま進めようと思う。
「行動開始」
「はーい」
その後は男女別行動となったわけだが、男子グループ率いる俺は町の古着屋に向かった。この世界と向こうの世界、いや地球といった方がわかりやすいだろう。この世界の服屋は地球の服屋とは歴然の差がある。地球の服屋はオサレな服や動きやすい服など様々な物があるのにたいし、この世界は麻の服が一般的である。
まあ、男である俺たちにはさほど重要なわけではないが、女の人達はどんな感想を描くのだろう。
全員の衣替えがすみ、集合場所に戻ると、女子軍はもう来ていた。俺たちより時間がかかると思っていたのだがそんなことはなかったようだ。
俺たちが古着を買いにいったのは女性陣が新品がいいということだったからなのだが、新品にしてもらってよかったと思う。なにせ全員が結構可愛いくなっているのだから。服はよくファンタジーの世界に出てくるようなものだ。
「お兄ちゃん、どうかな?」
「おう、似合ってるぞ」
「そっか、えへへ」
櫻への服の感想はこんなものだろうか。というか他になにいっていのかさっぱりである。だが喜んでくれたので結果オーラーイだ。
「真魔、行くぞ」
サリアの掛け声で俺たちは移動を始めた。だがしかし、俺どこ行くか知らないんですよね…。とりあえずサリアについて行こう。
そうして移動して数十分たった。そこでサリアの足が止まる。
「生徒諸君、着いたぞ」
その声を聞き俺も顔を上げる。
「……リーゼル、なのか?」
そこには元、同僚の軍、正式名称『アルバート王国直属魔導士団特殊任務部隊』所属の一級魔導士、『陽炎』リーゼル・クレイムがいた。
「ああ、久しぶりだなシンマ。てっきり死んだもんかと思ってたぜ」
「まーそうだろうな」
「みんなお前が帰ってきたて大騒ぎだぞ」
「はは、めちゃめちゃ有難いなってかなんで知ってんの?」
「うちの情報部の連中舐めんなよ?あいつら異世界人召喚魔術からお前の魔力を感じるってめっちゃくちゃ興奮してたからな」
「そら嬉しい限りだ。とりあえず特務任務部隊と俺の顔見知りは俺のことをそんなに恨んでないのか?」
「ああ心配すんな。その辺は大丈夫だ」
「ならいい」
「ん?、なんだか元気ねーな。まさかお前あれを気にして……」
「ああ、ちょっとな」
「先生、『あれ』とは?」
「気になるか?」
「うん。だって昔の同僚さんに会えてるのにさ、なんか嬉しくなさそうなんだもん」
今櫻が言ったことは事実だ。なにせ今の俺にとっては昔の同僚との再会は嬉しくない。
「あんまし気が進まないけど教えてやるよ」
その理由は俺が王国直属魔導士だったときに戻る。
次回の投稿もよろしくおねがいします。




